YouTuber校長日記

YouTuber校長として、サッカー解説者として日々の生活の中で感じたことや本を読んで学んだことなどを書きます!

東京五輪開幕! なでしこドロー発進 ソフト快勝!上野投手のすごさの秘密…

どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。

昨日、7月21日、ついに東京五輪が幕を開けました!

先陣を切るのは、午前9時開始の女子ソフトボール。対戦相手は、どこよりも早く来日して調整を進めていたオーストラリア代表です。そして、先発のマウンドに立つのは、エース上野投手です。

女子ソフトボール日本代表は、13年前の北京五輪で金メダルを獲得。その立役者だったのも、上野投手でした。北京五輪では、準決勝から二日間で3連投。「上野の413球」として伝説となりました。

13年を経て、再び日本代表を背負いマウンドに立つ上野投手。「丁寧に行き過ぎた」という立ち上がりこそ1点を失いますが、その後は立ち直り、7三振を奪う力投。打線の援護もあり8-1で完勝しました。

一方、午後7時半キックオフでカナダとの初戦を迎えた「なでしこジャパン」。立ち上がりからやや硬さがみられ、前半6分に先制を許します。試合はそのまま前半を終了。ハーフタイムにメンバー交代でFW田中を投入。その田中がPKを得ますが、蹴ったボールは相手GKの好守にあってPK失敗。

そんなチーム窮地を救ったのは、エースナンバー10番を背負うFW岩淵でした。後半39分、MF長谷川のロングパスに抜け出し、確実にゴールを決めました。試合は、このまま終わり、1-1の引き分け。

岩淵も上野投手同様に9年前のロンドン五輪を経験しています。しかし、こちらは決勝戦で宿敵アメリカに敗れ、銀メダル。当時は若手で、途中出場した岩淵は絶好機のシュートを外し、涙しました。それから9年を経て、チームの大黒柱に成長。それにふさわしい活躍をみせてくれました。

両チーム、そして、両エースの活躍がますます楽しみです!

さて、今日お話ししたいのは、その上野投手の「すごさの秘密」です。

野投手をはじめとする当時の「北京五輪女子ソフトボール代表チーム」には、彼女たちのメンタル面を支える「メンタルコーチ」がいました。その人は、日本のメンタルコーチの草分けである西田文郎氏です。

西田氏は、1970年代から科学的なメンタルトレーニングの研究を始め、能力開発プログラム「スーパーブレイントレーニングシステム」を構築。スポーツ界はもちろんのこと、ビジネス界にもそれを導入し、あらゆる分野で成功者が続出するために「能力開発の魔術師」といわれていた人です。

西田氏の教えは数々ありますが、その代表的なものが「脳をメンタルヴィゴラス(やる気満々)状態」にしておこうというものです。

西田氏は、著書「No.1理論」(現代書林)の中で

「この状態の脳は扁桃核がプラス感情で、辺縁系は愛情ややる気、行動力に満ち満ちています。プラスイメージがどんどんわいてきて、思考も完全なプラス型の回路です。脳がヴィゴラス状態になると、凄いことが起こります。脳幹と辺縁系のあいだにある間脳の脳下垂体から、全身の活動性を高めるホルモンが出てきます。脳幹の中脳から始まるA10神経のルートは、脳全体にドーパミンを分泌します。したがって、想像力をはじめ、さまざまな脳の機能が高められ、潜在能力がぐんぐん引き出されますから、最高の自分が発揮できて、ラクラクと成功することになるのです。」

著書からそのまま引用しましたので、脳科学の専門用語が多くなりましたが「メンタルヴィゴラス状態」のすごさは、ご理解いただけたと思います。

野投手は、今回の東京五輪でも「メンタルヴィゴラス」をつくれている!と感じたシーンがありました。それは、試合前日のインタビューに応えた場面です。

「試合を明日に控えて、今の心境を教えてください。」

「もう、楽しみでしょうがないというか。ほんとにわくわくが止まらなくて、わくわくしてたまらない自分を抑えるのが、精一杯という感じです!」

13年の時を経ても変わらぬ上野投手のメンタリティーの素晴らしさ!

この東京五輪でも私たちに様々な感動を届けてくれると確信しています。

今夜は、いよいよ私が最も注目する「サッカー男子五輪代表」の開幕戦が行われます。対戦相手の南アフリカ代表にコロナの陽性者が出て、試合直前までいろんなことがありそうですが、試合が開催されて、日本の選手たちが素晴らしいプレーをみせてくることを信じつつ、テレビの前から声援を送りましょう!

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。素敵な一日をお過ごしください。

新生徒会執行部誕生! 頼もしき若きリーダーたち 

どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。

 7月16日のブログ、「時代を先取り! 近未来を予感させる『生徒会役員選挙』」で千原台高校の「生徒会役員選挙」の様子をお話ししました。今日は、その「選挙の結果」とその後の「生徒会の動き」についてお話しします。

会長、2年副会長、1年副会長の定数は、いずれも1人です。その3つの枠に対して、9人の生徒が立候補しました。

その選挙に見事に当選した3名を紹介します。

まず、会長に当選したのは、Iさんです。彼は前生徒会でも事務局の一員として活動してくれていました。彼の素晴らしいところは、何と言っても生徒会活動に対する意欲の高さです。今回の選挙戦でも、どの候補者よりも完成度の高いポスターを作成し、いたるところに掲示。選挙運動期間中は、誰よりも早く登校し、校門に辻立ちをして登校してくる生徒たちに挨拶をしていました。立会演説会では、学校の教育目標である「一生懸命はカッコイイ!」の言葉を発するとともにガッツポーズを決めて、自らの意欲を全校生徒に伝えてくれました。

2年副会長に当選したのはSさんです。彼女もIさんと同様に前生徒会でも執行部の一員として活動した経験があります。今回の生徒会でも

「これまでの経験を活かして、会長をサポートしていきたい」

という意欲を持って、2年副会長に立候補してくれました。まさに、会長を支える副会長に適任の実務派タイプです。

1年副会長に当選したのは、Nさんです。彼女の立候補の動機は、

「今進んでいる『校則の見直し』に積極的に関わっていきたい。」

というものでした。現在、熊本市では「市立高校改革」が進んでいます。千原台高校も令和5年度には、「新しい市立高校」に生まれ変わるべく、現在、改革の真っ只中です。それとともに熊本市立のすべての小・中・高校で進んでいるのが、「校則の見直し」です。この「校則の見直し」は、必ず生徒の意見を反映させるルールになっていて、新生徒会のメインテーマの一つなのです。そういったこともあり、1人の定員に対して6人が立候補するという激戦を勝ち抜いて、Nさんが当選しました。また、余談ですが、Nさんのお兄さんは、前生徒会で副会長を務めており、兄妹が2代続けて副会長の職にあたることになります。

選挙の翌日、教頭先生から次のような言葉をかけられました。

「校長先生、千原台の生徒たちはすごいと思います。私は長年高校に勤務してきましたが、どこの学校も『生徒会役員選挙』に立候補しようという生徒は少ないんですよー。こちらから声をかけて、立候補に消極的な生徒を説得して、ようやく選挙が成り立つということもよくありました。そんな中で、こんなにたくさんの生徒たちが立候補する千原台は、ほんとにすごいと思います。」

この言葉を聞き、うれしく感じていたところに、さらに嬉しいことが起きました。

「生徒会役員選挙」が終わり、会長、副会長が決まると、次は「執行部づくり」となり、「執行部入り」を希望する生徒を募ります。

すると、そこになんと10名を超える「執行部希望者」が集まったのです。そのおもな構成は、「選挙に立候補し、惜しくも当選しなかった」という人たちと「選挙では、立候補者の責任者を務めた」という人たちでした。

そこで、「選挙に立候補し、惜しくも当選しなかった」生徒たちは、すでに、立会演説会で生徒会役員として活動したいという「所信」を表明済みであることから、立候補はしていないけれど「執行部入り」を希望する生徒たちの「意見発表会」が開かれました。

私もそこに出席しました。生徒たちは、それぞれ、

「自分をもっともっと成長させたいと思って希望しました。」

「リーダーとして活動することにより、自分のリーダーシップを伸ばしたいと思います。」

「中学時代にリーダーを経験したので、今度は執行部の一員として会長、副会長を支え

「『校則の見直し』で、一部の生徒が主張する『自由』だけを推し進めると『秩序の乱れ』が起きることが心配です。執行部に入り、その点を訴えていきたいです。」

どの意見も素晴らしく、この「意見発表会」を経て、総勢18名の「新生徒会執行部」が誕生しました。

今後の彼らの活躍が楽しみで、ワクワクしてきます!

千原台高校の学校教育目標は、「『一生懸命はカッコイイ』を実践する学校づくり~リーダーシップ、フォロワーシップの育成~」です。

彼らの活躍により、この教育目標が次々と実現していくことがますます楽しみです。

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。素敵な一日をお過ごしください。

1学期終業式 夏休みを前に必ず伝える 命の大切さ

どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。

さて、今日、7月20日で千原台高校の1学期は終了し、明日から学校は夏休みです。というわけで、今日は1学期の終業式が行われます。このブログは、毎朝仕事へ出かける前に自宅で書いていますので、今日もこのあと学校へ向かい、終業式を行うわけですが、終業式に必ず行われるのが「校長講話」です。

5年前に校長になりましたので、1学期終業式での「校長講話」は、今回で5回目になりますが、この夏休み前の終業式では、必ず話すと決めていることがあります。今日は、そのことをお話しします。「校長講話」の原稿を原文のままお届けしますので、高校生に戻ったつもりでお読みいただけると嬉しいです。

(前略)

さて、明日から長い夏休みが始まります。そこで、まず、皆さんに夏休みの合言葉を示します。

それは、

夏休み 「いのち」を守る 千原台

皆さんが覚えやすいように、五・七・五のリズムにしました。

この「いのち」という言葉には、二つの意味をこめています。

一つ目は「生命」。絶対に死んではいけないということです。

二つ目は、「心のいのち」です。では、千原台高校の「心のいのち」とは、何でしょうか。そうです。それは、「一生懸命はカッコイイ」という言葉ですよね。

この二つのことについての私の経験をお話しします。

それは、今から12年前の8月16日のことでした。私は、当時中学校で体育教師としてサッカー部の指導をしながら、県の選抜チームのコーチとしての仕事もしていました。その日は、山口県下関市で選抜チームの合宿を行っていました。

朝の7時前、携帯電話が鳴りました。いつも生徒指導でお世話になっている警察官の番号です。私は、

「はあー。また、うちの生徒が何かしでかしたかー。」

と思いながら、電話に出ました。すると

「先生、朝早くからすみません。先生の学校に『早川夏子さん(仮名)』という生徒さんがおられますか?」

私は、おかしいなあ?と思いました。なぜなら、その生徒は生徒指導を受けるような生徒ではなかったからです。

「『早川夏子』… いるにはいますが、生徒指導を受けるような生徒ではないんですが…」

「いや。そういうことではないんです。先生の学校の生徒さんで間違いないですね。では、また、後ほど連絡します。」

慌てた感じで電話は切れました。

それから、2時間後、再び私の携帯電話が鳴りました。先ほどの警察官からです。

「先生、残念なお知らせです。『早川夏子さん』が、お亡くなりになりました。朝の6時半に『ジョギングに行ってくる』と言って自宅を出られ、その途中で倒れたようです。」

私は愕然として、言葉を失いました。

早川さんは、心臓に持病があるとは聞いていましたが、運動制限がつくほどの症状ではなく、日頃の体育の授業にも元気に参加していました。笑顔が素敵な明るく、元気な生徒でした。

その日は、塾が休みなので、

「久しぶりに軽く運動をしたい。」

と言って、自宅を出たそうです。そして、そのジョギングの途中で心臓に発作が起きたということでした。

熊本に帰り、お通夜、お葬式に参列しました。その時目にしたご家族の涙、友人たちの涙、先生方の涙…私は、一生忘れることが出来ません。

彼女の命については、守ることは難しかったかもしれません。しかし、その時、

「もう二度と生徒の命がなくなる経験はしたくない。守れる命は必ず守る。」

と心に誓いました。

夏休みはには、毎年、全国のいろいろなところで「水の事故」が起こり、そこで、多くの若い命が失われます。

また、「若者の自殺」が最も多いのは、「9月1日」。つまり、2学期の始業式の日だそうです。

事故の危険性がないかを判断する。何か悩みがあったり、心が晴れない状況があったら、周りの誰かに相談する。今は、SNS相談もあります。そういったものを使ってみる。

このような行動によって、皆さんは自分の命を守ることができます。

2学期にも千原台高校の全員の生徒の皆さんと笑顔で再会できると信じています。

あと一つ、「心のいのち」の話をします。「心のいのち」とは「一生懸命はカッコイイ」です。・・・ (後略)

 

いかがでしょうか。「命の大切さ」、伝わったでしょうか。

実際の講話では、このあとに「一生懸命はカッコイイ」は、学校行事や部活動だけでなく、夏休みの家庭生活でも実践できることを話します。

少しでも生徒の心に響く「校長講話」が出来るように、今日も全力で話してきます!

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。素敵な一日をお過ごしください。

 

白鵬 執念の全勝優勝 私が思う強さの裏側…

どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。

もともと体育教師として人生の長い時間を過ごしてきた私ですので、「スポーツ観戦」は人生の一部でもあります。ですから、今週から始まる「東京オリンピック」についてもしっかりと注目していきたいと思います。

そのオリンピックを目の前にして、昨日、千秋楽を迎えた大相撲名古屋場所。史上6度目の千秋楽全勝決戦となりました。

決戦に臨むは、6場所ぶりの出場でこの場所に進退をかける横綱白鵬と序二段まで落ちながらもケガや病気を克服し、大関に復帰。大事な「綱とり」の場所を全勝できた大関照ノ富士です。

ここまでの14日間、二人の強さは際立っていました。まさに、この一番は、「最強力士決定戦」とも言える注目の一番となりました。

両者にらみ合いのあとの立ち合い。白鵬は、乱暴な肘打ちのような右のかち上げから、大振りの張り手。右四つになり、上手を取るも足が出ず、最後は強引な左小手投げの連発で、この大一番を制し、賜杯をもぎ取りました。

この取り口には、賛否両論あるとは思いますが、進退をかけて臨んだ場所での全勝優勝という結果はすさまじく、

白鵬の強さはホンモノ」

というのが、私の率直な感想です。

そこで、今日は、この「白鵬の強さの理由」を私なりに分析してみたいと思います。

まず、白鵬が他の誰よりも優れていると思える点は「目標設定力」です。

今回の優勝が、45回目の優勝です。大横綱大鵬の優勝記録もすでに超えており、手術するしかなかった右ひざは、本人曰く「ボロボロの状態」でした。そんな中で、なぜ、あれほどの執念で今場所の土俵に上がれているのか、私は、不思議に思っていました。

その謎が解けたのは、昨日のNHKのスポーツニュースでした。生放送でリモートインタビュうーを受ける白鵬の胸には、なぜかメダルがかかっています。

「うん?大相撲の優勝でメダルを渡すことあったっけ?」

という私の疑問はすぐに解けました。

そのメダルは、白鵬の父であるジグジドゥ・ムンフバドさんがメキシコオリンピックレスリング・フリースタイル78㎏級に出場して勝ち取った銀メダル。父親の形見だったのです。

白鵬曰く、

「これで、『東京オリンピックまで、現役で相撲をとる』という父との約束を果たせました。また、前へ進めます。」

白鵬さんの次の目標は?」

という問いに対して、

横綱としての勝ち星が、今、『899』なので、まずは『900勝』を目指します。」

もうすでに、次の「目標設定」が出来ています。

白鵬の父は、2018年にこの世を去っています。その時に「東京オリンピックまでは…」という目標を設定し、その目標を達成すると「次の1勝」という目標を設定しています。

白鵬の目標の設定は、「少しだけ先の目標」と「目の前の目標」が絶妙に組み合わせられていて、それを達成するために日々の努力を積み重ねている。しかも、その努力は他の人が簡単にはマネできないくらいの尋常ではない努力です。

白鵬クラスの努力をすることは難しくても、この「目標設定の手法」は、私たちにも大いに参考になります。

もう一つは、「感謝する力」です。

白鵬の立ち居振る舞いを観ていると、いつも強気で、どちらかというと「ヒール(悪役)」のイメージがありますが、よく彼を観察していると、実は身近な人たちへの「感謝」を常に示していることが分かります。

時間いっぱいの立ち合いの前に、水をつけたあと、白鵬は必ず一定の方向に視線を送り、気合を入れます。するとみるみる白鵬の顔が紅潮し、あの鬼の形相になっていくのですが、その視線の先には何があると思われますか?答えは、付き人たちの視線です。

優勝インタビューでは、

「自らも関取でありながら、付き人についてくれた『炎鵬』に感謝したい。」

と語りました。

また、この日は、家族や右ひざの手術に関わってくれた医療スタッフの皆さんも会場に招いていました。

「感謝する力」は、成功を収める人に共通する「力」です。

抜群の「目標設定力」と「感謝力」を兼ね備えた白鵬の力は「ホンモノ」です。その大横綱白鵬に対して、場所後の横綱昇進が確実となった照ノ富士がどう挑んでいくのか。今後も展開されるであろう名勝負が、ますます楽しみです。

あと、地元出身の大関・正代も千秋楽に高安を破り、何とか勝ち越しを決めました。来場所こそは、優勝争いに加わり、地元に「正代フィーバー」を再び巻き起こしてください!

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。週のスタートの月曜日。素敵な一日をお過ごしください。

 

サッカー男子五輪代表 スペインとドロー 益々ふくらむ期待!

どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。

昨日、行われた「サッカー男子五輪代表」の強化試合、スペイン戦は1-1のドローという結果でした。

以前から、このブログでは、「サッカー男子五輪代表」への期待感をたびたびお話しして来ましたが、この試合を観て、その期待はさらに膨らみました!

そのことを今日は、お話ししていきます。

まずは、お詫びと訂正です。7月13日のブログ「サッカー五輪代表 本気で狙える『金メダル』 その根拠は…」の中で、「ヨーロッパや南米の強豪国は、それぞれ『ヨーロッパ選手権』、『南米選手権』の直後の五輪なので、主力級は参加しない」という私の考えをお話ししていたのですが、昨日対戦したスペイン五輪代表のメンバーをみると、そんなことはなくて、「ヨーロッパ選手権」にスペインのフル代表として出場していた選手が6人もメンバー入りしていました。

というわけで、今大会の優勝候補筆頭とも言われているスペイン代表を相手にして、ドローというゲームを出来たのは大きな収穫です。

まずは、試合を簡単に振り返ります。

日本の先発は、

GK谷
DF酒井、吉田、富安、旗手

MF遠藤、板倉、堂安、久保、相馬

FW林

の11人です。

旗手、板倉、相馬の3人がこの前の試合では、先発していなかった選手です。

試合は、立ち上がりから日本がプレスをかけますが、そこは、さすがボールポゼッション力は、世界の最高峰にあるスペイン。日本のプレスをかいくぐり、しっかりとボールを握られてしまいます。しかし、そのような中でも吉田、富安を中心にしたDFは、落ち着いた守りをし、GK谷も好セーブをみせて、試合は0-0で進みます。

そうして迎えた前半42分、日本の先制点が生まれます。左サイドでスローインのボールを受けたMF久保は、相手を振り切ってドリブル。利き足の左足で、グランダーのクロスを中央へ送ります。そこに走りこんだMF堂安が見事に左足を振りぬきシュート!ボールはスペインゴールに突き刺さりました。スペインのフル代表でもゴールを守る名手GKシモンもこのシュートを防ぐことは出来ませんでした。

このまま、1-0のリードで前半を終了。ハーフタイムに日本は、7名のメンバーチェンジを行います。吉田、酒井、遠藤のオーバーエイジ3人もここでベンチに下がりました。

完全なる24歳以下の選手たちとなった日本代表は、1点を奪いに来るスペインにボールを握られる展開が続きました。そして、後半33分、途中から出場していた「スペインの新たな至宝」と言われている18歳のペドリを起点をして、右サイドを崩され失点。試合は、同点となりました。このあとも苦しい展開が続きますが、その中でもカウンターのチャンスを狙い続けます。そして、アディショナルタイムに入った後半47分、左サイドのペナルティーエリア付近でFKを獲得。途中交代で入っていたMF田中が、直接ゴールを狙いますが、このシュートは惜しくもGKに弾かれ、そのこぼれ球をこれも途中出場のFW前田がシュートするも枠をとらえきれず、ここでタイムアップの笛が鳴りました。

この試合での収穫は、二つあります。

一つ目は、久保、堂安というエース級の活躍で奪った先制点を活かし、DFは粘り強く守り抜き、「ドロー=勝ち点1」という結果をつかみ取るシュミレーションが出来たということです。

五輪のレギュレーションもW杯と同様に、まず1次リーグがあり、その上位チームが決勝トーナメントに進むという形です。もちろん、1次リーグを全勝で突破できれば最高ですが、勝負の世界はそんなに甘くはなく、「格上」と言えるチームから確実に勝ち点1を奪うという戦い方も必要になってきます。その意味で、この結果は、良いシュミレーションになりました。

二つ目は、ハーフタイムに7名、後半に2名のメンバーチェンジを行い、20名の選手をピッチに送り込むことが出来たということです。

五輪の日程は、1次リーグはすべて中2日。決勝トーナメントに進んでも、組み合わせ次第では中2日もあるという大変なハードスケジュールです。加えて梅雨明けの猛暑の中での試合です。メンバーを固定して戦うことは出来ないと思われます。

そんな中で、今試合に出られる選手全員を起用できたことは、大きな収穫です。(不出場は、けが気味のMF三苫と第3GKの鈴木のみ)

そして、このような形で最後の強化試合を終えたことで、チーム全体がさらに「ワンチーム」になり、結束を固めたはずです。

サッカー男子五輪代表の活躍に期待し、みんなで、テレビの前から最大のエールを送っていきましょう!

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。最高の日曜日をお過ごしください。

強豪・熊工に一時同点に追いつくものの… 千原台球児の夏 終わる

どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。

昨日、全国高校野球選手権熊本県大会の2回戦で千原台高校は、今大会でも第2シードの強豪、熊本工業高校と対戦しました。

試合は、1回の裏に1点を奪われるものの、その後は、粘りの守りで失点を食い止め、4回まで0-1で進みます。5回に1点を追加されて迎えた6回の表、1アウト1,2塁のチャンスをつくり、打席に立ったのは、千原台の4番Tくんです。

前の打席でもランナーを2塁に置いての打席でしたが、その時は空振りの三振。

しかし、今回は違いました。思い切り振りぬいた打球は左中間深くまで飛び、フェンスの直前でワンバウンド。走者一掃の2塁打となり、2-2の同点に追いつきました!

保護者、学校関係者が詰めかけた3塁側スタンドは、割れんばかりの拍手に包まれました。

しかし、そんなに甘くないのが勝負の世界。続く6回の裏、先頭打者にフォアボールを与え、ノーアウト1塁とすると、そこから熊本工業打線が爆発し、3本の二塁打を含む9本のヒットを打たれ、10得点を奪われてしまいました。

この6回の裏に4人の投手を送り込みましたが、流れを食い止めることは出来ず、2-12での敗戦となりました。

試合の結果は2-12という敗戦でしたが、一時は同点に追いつき、リードを奪われても最後まで全力でプレーした千原台ナインに、心からの拍手を送りたいと思います。

その中でも特に私が感動したのは、殊勲の同点打を放った4番のTくんです。

Tくんは、身長180cm超、がっちりとした体つきで千原台野球部では、ダントツの体格です。しかし、昨年まではレギュラーポジションを手にすることは出来ていませんでした。

西田監督が就任した4月、Tくんについて、次のような会話をしました。

千原台で一番パワーがあるのは、Tくんだと思うけど、今は試合に出てないんだよねー。Tくんは、どう?」

「いやいや。彼を鍛えて試合で使えるようにしていかないと勝てるチームにはならんよ。今から、鍛えていくよ。」

(私と西田監督は、高校の同級生なので二人だけで話すときはこんな感じです)

その後、毎朝の素振り練習では、一人だけ西田監督の目の前で必死にバットを振るTくんの姿がありました。

そして、幕を開けた夏の大会。Tくんは4番でレフトを守るチームの中心選手に成長していました。

そんな彼が放った同点打。私は胸が熱くなりました。

試合後、Tくんにこう話しました。

「お疲れさん。試合の結果は残念だったけど、君の同点打は感動したよ。君をここまで育ててくれた西田先生に恩返しが出来たね。」

彼は、悔しい表情の中にも少しだけ笑みを浮かべてくれました。彼にとって一生忘れることの出来ない青春の一コマになったことだと思います。

そして、来年の夏こそはもっともっと

千原台高校野球部、勝利しました!」

というブログが書けるように、野球部の活動を支援していきたいと思います。

そして、目指すは「甲子園初出場」!

必ずや実現させます!

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。素敵な土曜日をお過ごしください。

 

時代を先取り! 近未来を予感させる「生徒会役員選挙」

どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。

千原台高校では、昨日、新生徒会の会長、副会長を選出するための「生徒会役員選挙」を実施しました。

この選挙で、これからの生徒会をリードする「会長」1名、「2年副会長」1名、「1年副会長」1名が選出されます。それぞれ1名の定員に対して、「会長」に2名、「2年副会長」1名、「1年副会長」に6名が立候補しました。よって「2年副会長」については、「信任投票」となりました。

最初に行われたのは、それぞれの候補が自分の政策を訴える「立会演説」です。例年ならば、体育館に全校生徒が集まり、ステージの上で各候補が自分の考えを述べるのですが、今回は、コロナ対策のために「オンライン立会演説」を実施しました。

スタジオから、カメラに向かって、まず、「立候補者」が自らの考えを述べます。続いて、「責任者」が、その「立候補者」を推薦した理由を述べます。「有権者」に当たるその他の生徒たちは、各教室でその映像を観ます。

そこでは、

「『一生懸命はカッコイイ』(本校の教育目標)の精神で、生徒も先生も、もっともっと幸せになる学校を作ります!」

「今進んでいる『高校改革』に、生徒会の意見を反映させていきます!」

「皆さんの意見を聞きながら『校則見直し』を自らの力で実現させてください!」

などの各候補の所見が述べられました。

そして、いよいよ「有権者」に当たる生徒たちの「投票」となるのですが、これも例年であれば、投票用紙に印刷された候補所の名前の上に〇を書き、投票箱に投函するという一般的な選挙の形をとるのですが、今年は、「Googleフォーム」というアプリを使って、生徒たちが一人一台所有している手元のパソコンから投票を行いました。

教師として長年「生徒会役員役員選挙」を経験してきましたが、このような「オンライン投票」は、初めての経験です。

「オンライン投票」を初めて実施してみて、いくつかのメリットがあることを感じました。

まず、一つ目は、投票所まで足を運ばずとも投票が出来るということです。もし、社会的に「オンライン投票」が普及したときには、このことは、投票率を引き上げる要因となり得ると思います。

二つ目は、「開票作業」がほぼ不要だということです。投票が進むのと同時進行で「Googleフォーム」が、集計作業を行ってくれます。今回は、投票の時間を3分間として、全校生徒が一斉に投票をしたのですが、その投票時間3分が終了した時点で、同時に「開票作業」も終了です。

千原台高校で実施した「生徒会役員選挙」は、まさに「近未来の選挙の姿」だと感じました。

「生徒会役員選挙」の結果は、今日の「朝のホームルーム」で、全校生徒に発表されます。昨日の「立会演説会」を観て、全員候補者の話を聞いて、誰が当選しても、素晴らしいリーダーとして、千原台高校の生徒会をリードしてくれると確信しています。

私たち教職員も彼らとともに、「新しい千原台高校」を創り上げていくために全力で取り組んでいきます!

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。平日最後の金曜日。素敵な一日をお過ごしください。