YouTuber校長日記

YouTuber校長として、サッカー解説者として日々の生活の中で感じたことや本を読んで学んだことなどを書きます!

生徒たちの目が輝きました! 職業別座談会を開催

どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。

以前のブログで「校長の仕事」について、何回かお話をしました。その時に、お話ししていなかったルーティーンがあります。

それは、「授業の参観」です。私は、一日に一回はすべてのクラスの授業を観て回ります。もちろん、ずっと1クラスにいるわけではなく、1クラスにいる時間はほんのわずかです。

授業を参観しながら、部活動等で活躍した生徒に、

「おめでとう。」

と小声でささやくこともありますし、もし、うとうとしている生徒がいれば、

「大丈夫ですか?」

と小声で声をかけます。

昨日、そんな日頃の授業とは、一味違う生徒全員が目を輝かせている時間がありました。

それは、「職業別座談会」の時間でした。2年生の情報科(商業科)3クラスの生徒たちが参加しました。

「事務職」「公務員(行政)」「受付、接遇(事務全般)」「ブライダル・ホテル業務」「医療分野」「美容関係」「Web関係」「出版・報道関係」「営業・旅行業」の9つの職種・業界でご活躍の方々を「ゲストティーチャー」としてお招きし、生徒たちは、それぞれ希望の職種・業界に分かれて参加しました。

お二人で来ていただいた業者もあり、12名の「ゲストティーチャー」にお越しいただいたのですが、その半数の6名は、本校の卒業生の皆さんでした。

各業種の座談会に参加する生徒の人数は、それぞれ10名~20名程度です。机を「車座」に配置し、まずは、「ゲストティーチャー」の方々の自己紹介、それぞれの職種の仕事内容の説明から始まりました。

その後、「質疑応答」となりました。

「御社で採用されやすいのは、どんなタイプの人ですか?」

「私の業界(Web関係)では、技術の進歩の早さが著しいです。だから、誰かに教えてもらいながら仕事をしようとすると、教えてもらっている間に技術の進歩に置いて行かれてしまいます。ですから、失敗してもいいから自分でどんどんやってみて、自分で答えを探していくような人でないと通用しません。」

これは、「Web業界」の座談会でのやりとりです。まさに、これからの時代を生きていく生徒たちに必要とされる資質だと感じました。

生徒たちがこれから旅立っていく現代社会は「成熟社会」であり、社会が求める「豊かさ」は、高度成長時代のように一元化されたものではありません。

私が、青春時代を過ごした昭和の時代(終戦後)には、「アメリカ人のような暮らしをしたい」という「社会に共通する目標」のようなものがありました。

しかし、今は違います。一人一人が自分で自分の目標を設定し、そこへ向かって歩みを進めて行かなくてはなりません。

教育改革実践家であり、民間人校長として公立の中学校・高校の校長も経験している藤原和博氏は、著書「10年後、君に仕事はあるか?(ダイヤモンド社)」の中で「生きるチカラの三角形」として、次の3つの力をあげています。

① 基礎的人間力:体力、忍耐力、精神力、持久力、集中力、持久力等

② 情報処理力:国語・英語、数学、理科、地歴・公民、体育・芸術・家庭・情報

③ 情報編集力:コミュニケーション、ロジカルシンキング、シュミレーション、ロールプレイ、プレゼンテンーションの5つのリテラシー

です。

これまでの学校教育で主に育てようとしてきた力は、①と②でした。①は、部活動や学校行事、その他学校生活全般で育てようとしてきました。

そして、授業で育てようとしてきたのが②でした。

しかし、最近の教育改革でようやく③の重要性が注目されてきたのですが、今の授業で取り組んでいる比率を考えると9対1くらいで①が多くなっています。

これを7対3くらいにしていくことが必要であると藤原氏は述べています。

私もまったく同感です、

そのためには、今回の「職業別座談会」のように社会の第一線で活躍している方々と直接触れ合う機会はとても大切だと考えています。

これからも、いろんな方々のお力を借りながら、生徒たちの力を伸ばしていきたいと思います。

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

週末前の金曜日が、皆さんにとって素敵な一日になりますように。

「熊本市議会×高校生」意見交換会in千原台 盛り上がりました!(後編)

どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。

さて、今日のタイトルは、「熊本市議会×高校生」意見交換会in千原台 盛り上がりました!(後編)です。

一昨日、「前編」をお話ししました。

本当は、昨日のブログで「後編」をお話しする予定だったのですが、昨日は「サッカーW杯予選・日本対オーストラリア戦」についてお話ししたために、今日、「後編」として、一昨日のブログの続きをお話します。

「前編」では、「熊本市議会広報委員会の皆さんの発案でこの企画が行われたこと。」「事前にアンケートがとられていて、その結果をクイズ形式で伝えることになっていて、そのリハーサルが和やかな雰囲気で行われたこと。」などをお話ししました。

今日は、いよいよ「本番」が始まるところからです。

会の進行をされるのは、広報委員である山本浩之議員です。

山本議員の

「ただいまより『熊本市議会と高校生による意見交換会』を始めます。まず、はじめに熊本市議会議長・原口亮志よりご挨拶いたします。」

という進行で会が始まりました。

原口議長のご挨拶では、熊本市議会や熊本市長の関係を高校に例えて紹介していただきました。

「高校に例えると、市議会議員は皆さんのような生徒会役員さんや学級委員さんのような存在です。その中で、議長をしている私の役割は、生徒会長さんに似ています。そして、もう一人、市には市長がいますが、市長さんは校長先生のような存在だと思ってください。」

さらに、

千原台高校の生徒会では、『自分たちの手で売店を作りたい』という発案をされて、すでに動き始めていると聞きました。また、『校則』についても自分たちで話し合っているそうですね。素晴らしいと思います。」

「私たち市議会議員も、市長さんが提案する『予算について、その使い方でよいのか』とか、『市民の皆さんが困っていることはないか』とかを話し合ったり、提案したりするお仕事をしています。」

「今日は、そのような私たちの活動を知ってもらうとともに、皆さんからの意見もたくさん聞かせてもらおうと楽しみにしています。どうぞよろしくお願いします。」

高校生にもわかりやすい素晴らしいご挨拶でした。

次に、

千原台高校の南校長先生からご挨拶をいただきます。」

となり、私からは「前編」でお話しした「この企画が高校生にとってありがたいと思う二つの理由」をお話しして挨拶とさせていただきました。

次は、いよいよ広報委員長である三森至加議員と光永邦保議員コンビによる「クイズコーナー」です。

リハーサルを観ていた同僚議員から

「まるで、夫婦漫才ですね。」

という感想が聞かれたくらいの「名コンビぶり」を発揮していただき、やや緊張気味だった高校生の雰囲気も和らぎ、会は一気に和やかな雰囲気になりました。

この後は、A、Bの2グループに分かれての「グループワーク」です。

それぞれのグループに高校生が4人ずつと市議会議員の方が2人ずつ入られます。

Aグループには、原口議長と光永議員が入られ、Bグループには、ともに広報委員である古川智子議員と島津哲也議員が入られました。

まずは、自己紹介から始まり、その後は高校生からの質問に議員の皆さんが答えるという形でグループワークは進んでいきます。

Aグループでは、

「議員の皆さんは、議員になられる前には、どんなお仕事をされていたのですか?」

Bグループでは、

「今、私たちは『校則の見直し』について話し合っているのですが、高校生の校則について、議員の皆さんはどう思われますか?」

などという質問がされ、その質問に丁寧に、時にはユーモアを交えてお答えいただいていました。

このグループワークの様子をビデオカメラで撮影されていたのは、広報委員の吉村健治議員と荒川慎太郎議員です。お二人とも「プロ顔負け」のカメラワークで撮影をされていました。

このような感じで約1時間の「グループワーク」はあっという間に終了。

最後に全員で「記念写真」におさまり、無事に初めての企画「熊本市議会×高校生」意見交換会は大いに盛り上がって終わりました。

教育改革実践家であり、民間人校長として公立の中学校・高校の校長を経験した藤原和博氏は、著書「10年後の君に仕事はあるのか?(ダイヤモンド社)」の中で、次のように語っています。

「教育は伝染・感染なんです。だから、(大人は)何かを無理やり教えようとしなくてもいいから、自ら学ぶ姿を見せてやってください。じつは、大人の学んでいる姿こそが、子どもたちにとって最高の教材なんですよ。」

まさに、私も同感です。

会の最後に、グループの代表の生徒が次のような感想を述べました。

「私は、この会に参加する前は、失礼ながら『市議会議員さんってお偉いさんなんだろうなあ』って思ってました。でも、こうして一緒にお話をしてみると決してそんなことははくて、私たち熊本市民のためにいろんなことを考えてくださっていることがわかり、とても良い体験が出来ました。この体験をこれからの生徒会活動に活かしていきたいと思います。ありがとうございました。」

この感想に、熊本市議会広報委員会の皆さんのお力で実現したこの会が、生徒たちにとっていかに大きな「教材」であったかが現れています。

広報委員の皆様をはじめとする関係者の皆様、本当にありがとうございました。

今後も、千原台高校では、社会で活躍されてぃる様々な大人の皆さんをお招きし、「教材」とさせていただくつもりです。

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

今日一日が、皆さんにとって素敵な一日になりますように。

 

森保ジャパン、チーム一丸で豪州を撃破! W杯への望みつなぐ

どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。

今日のブログでは、昨日のブログ 「熊本市議会×高校生」意見交換会in千原台 盛り上がりました!(前編) の続きを「後編」としてお話しする予定でしたが、昨日、行われたW杯アジア最終予選、日本対オーストラリア戦について、どうしてもお話ししたかったので、予定を変更してこちらのタイトルにしました。

熊本市議会×高校生」意見交換会in千原台 盛り上がりました!(後編) については、明日お話しします。こちらを楽しみにお待ちいただいていた読者の皆さん、ごめんなさい。

というわけで、昨日の日本対オーストラリア戦、久しぶりに痺れる試合をみせてくれました。

まずは、日本の先発です。

GK 権田

DF 酒井、吉田、冨安、長友

MF 田中、遠藤、守田

FW 伊東、大迫、南野

田中、守田は最終予選、初先発。

フォーメーションも前節の4-2-3-1から、中盤を逆三角形にする4-3-3に変更しました。

詳しくは後述しますが、この二つの変更は、ゲームの行方を大きく左右しました。

試合は、立ち上がりから日本ペースで進みます。

前半4分、伊東が右サイドをドリブルで崩し、中央へクロス。これは惜しくも南野に合わず、シュートには至りません。

続く8分、左サイドでボールをキープした南野が逆サイドを駆け上がった田中にサイドチェンジのパスを送ると、これを受けた田中は丁寧にボールをゴール方向にコントロールし、右足を振り抜きました。このシュートが見事にオーストラリアゴールに突き刺さり、日本が早くも先制ゴールを奪いました。

その後は、一進一退の展開となり、1-0で前半が終了しました。

ゲームが動いたのは、後半25分でした。やや疲れが見え始めた時間帯となり、日本の左サイドにスペースが出来たところをオーストラリア選手にドリブルでつかれます。そして、中央に走り込んだ選手にパス。ここに、急いで守備に戻ったMF守田が斜め後ろからスライディング。このプレーがファールと判定され、主審はPKの笛を吹きました。

確かにこのプレーはファールでしたが、場所がペナの外でないかと猛抗議し、VARで判定が覆り、ペナライン外からのFKになりました。

私をはじめ、ほとんどの日本サポーターがほっと胸をなでおろしたのも束の間。相手選手の蹴ったFKのボールは、クロスバーの下を叩き、そのままゴールに吸い込まれました。まるでアニメのような「卵割りシュート」でした。

これで、試合は1-1の同点。振り出しに戻ってしまいました。

この試合は、日本にとっては「絶対に負けられない戦い」ではなく、「絶対に勝利しなければならない戦い」です。このまま同点で終えるわけにはいきません。

日本ベンチは、大迫→古橋の交代を皮切りに、後半28分に南野→浅野。39分に守田→柴崎、長友→中山の2枚替えと次々にフレッシュな選手をピッチに送ります。

そして、迎えた後半41分、DF吉田からのロングパスを左サイドのペナ内で受けた浅野。そのボールをピタッと足元に見事にコントロールし、迷わずシュート。GKの頭上を越えたボールはポストに当たり、跳ね蹴りが相手選手に当たってボールはゴールへと吸い込まれました。

このゴールは、吉田がボールをコントロールした瞬間にボールを受けようと走り出した浅野。それを観ていた吉田。この二人の出し手と受け手の意志が疎通したことから産まれました。

この勝ち越し点を守り切った日本が、2-1でオーストラリアを破り、貴重な貴重な勝ち点3を奪い、「グループ2位以内でのW杯出場」への望みをつなぎました。

この試合の勝因は、二つあると思います。

一つ目は、「4-3-3へのフォーメーションの変更と守田、田中の先発起用」です。

フォーメーションの変更により、選手同士の距離感が良くなり、攻撃の時にFW大迫が孤立するようなシーンが少なくなりました。

また、中盤で初先発した守田、田中は、現在は二人とも欧州でプレーしていますが、日本では川崎Fに所属し、「川崎F黄金時代」を築いた立役者。お互いのプレーの特徴を知り尽くしています。この二人に遠藤を加えた中盤は盤石でした。

そして、もう一つの勝因。これが何より大きかったと思います。

それは、「チーム一丸」です。

ここで言う「チーム」には、日本代表の選手、スタッフはもちろんのこと、我々サポーターをはじめとするサッカーを愛するすべての日本人も含まれます。

試合前の国歌斉唱の際、森保監督の目に光るものがありました。

おそらく、ネットでは、

「試合前から監督が泣いていてどうする。」

などと言った誹謗中傷を受けるのかもしれません。

しかし、私はそれは違うと思います。

森保監督の涙をみて思い出したのは、彼が日本代表監督へ就任するときの記者会見で話した言葉でした。

「今、私は代表監督となり、日本を代表する選手たちをお預かりして戦うという役割をお受けしました。しかし、そのすべての選手たちを小さい頃から熱意を持って育ててこられた多くの指導者の方々のおかげで、今の代表選手たちがいることを忘れてはいけません。日本のサッカー界では、多くの指導者の方々が、自分のお仕事を持たれつつ、自分の時間を削って選手の育成に当たっておられます。私は多くのそのような方々と接して来ました。この重みを忘れることなく、代表監督の役割を精一杯果たしていきます。」

この記者会見の映像は、日本サッカー協会の指導者講習会を行う時に度々流されます。

私は、この映像をみるたびに、「わかってくれてるんだ」という思いで、胸が熱くなります。

こんな熱い思いの中からこみ上げる森保監督の涙。これは、選手たちに十分に伝わっていたと思います。

そして、私にも十分に伝わりました。

私自身も二次予選での日本の圧倒的な試合ぶり。そして、6大会連続でW杯に出られているという余裕。これらの気持ちから、初戦のオマーン戦やサウジアラビア戦も、「まあ、何とかなるでしょう。」という気持ちになっていた部分があります。

最終予選は残り6試合。すべての試合で昨日と同じ「チーム一丸」で試合に臨み、W杯への切符をつかみましょう!

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

週の中日の水曜日。皆さんにとって、素敵な一日になりますように。

「熊本市議会×高校生」意見交換会in千原台 盛り上がりました!(前編)

どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。

昨日、千原台高校を舞台に、約2年前から構想、計画が進められていた「ビッグ・イベント」が行われました。

そのイベントとは、「『熊本市議会×高校生』意見交換会」です。

このイベントの仕掛け人は、熊本市議会広報委員会に所属する熊本市議会議員の皆さんです。

熊本市議会を市民の皆様にとって、もっと身近なものにしていきたい。」

「そのためには、『政治離れ』が指摘される若者たち、特に高校生の率直な意見を聞く機会を作りたい。」

という思いから、2年前にこのイベントを構想されたそうです。

その広報委員会の一員だったのが、千原台高校ご出身の熊本市議会議員・島津哲也さんでした。

以前、このブログでもお話したように、島津さんは、私が千原台高校に赴任した当初から、母校である千原台高校のことをとても気にかけていただいていて、よく学校に足を運んでおられました。

そんなわけで、

「校長先生、今、市議会の広報委員会で『市議会と高校生の意見交換会』のようなものを企画したいと動いているんだけど、この企画を千原台高校でやらせてもらえないでしょうか。」

というご提案をいただきました。

「それは、素晴らしい企画ですね。ぜひ、本校でやらせてください!」

私は、すぐに快諾しました。

その理由は、二つあります。

一つは、本校の生徒や職員のほとんどは、熊本市に生まれ、熊本市で過ごし、「熊本市民」として生きているのですが、日頃の生活の中で、

熊本市をもっとこんな町にしていきたい。」

とか、

熊本市にもっとこんなところがあったらいいなあ。」

などと考える機会はほとんどないので、そんなことを考える貴重な機会となることです。

今回のイベントの前には、生徒たちへのアンケート調査が行われました。このアンケートに答えることも、熊本市について考える良い機会になったと思っています。

あと一つは、間もなく18歳を迎える高校生にとって「政治に触れる」貴重な機会になるということです。

現在、すでに選挙権については18歳から与えられていますし、間もなく「成人年齢の18歳への引き下げ」も行われます。

しかしながら、18歳から20歳代の選挙での投票率は、他の世代と比べて軒並み低くて、若者たちの「政治離れ」は深刻です。

そんな彼らにとって、このイベントは、貴重な「体験の場」になると考えました。

さて、いよいよイベントの当日。開催時刻は午後4時ですが、3時くらいから今回のイベントを企画された広報委員の市議会議員の皆さんが続々と本校に到着されます。

熊本市議会の「教育市民委員会」でご一緒だったり、私も委員の一人になっている「熊本市公共交通協議会」でご一緒だったりして若干の面識のある議員さんもおられますが、全くの初対面という議員さんもおられます。

私は緊張気味に、続々と到着される議員さんたちを控室となっている校長室にお迎えしました。

校長室で議員さんたちが揃われるまでの「歓談」が始まりました。

お話をし始めると、皆さん気さくにお話ししてくださり、徐々に私の緊張もほぐれていきました。

広報委員長である三森議員の

「そろそろ、一度リハーサルをしておきましょうか。」

という声掛けにより、イベント会場としている「会議室」に移動して、「リハーサル」が始まりました。

事前にとったアンケートの結果を広報委員の皆さんでまとめられ、その一部を「クイズ形式」で高校生に伝えようと準備されていて、その「リハーサル」が始まりました。

担当されるのは、「今日の参加議員の中では最年長の67歳です。」と自己紹介された男性議員の光永邦保さんと広報委員長である女性議員の三森至加さんです。

クイズの結果を書いた「手作りボード」を手に、三森さんの

「チャリーン。第1問!」

という声掛けと、光永さんの

「ジャラジャラジャラジャラ(ドラムロールの声マネ)、正解は・・・」

という掛け合いで、クイズは進んでいきます。

この様子をみていた周りの議員の方から、「まるで、夫婦漫才ですね(笑)」という感想がもれるほど、和やかな雰囲気でリハーサルは進みました。

リハーサルもほどなく進んだ頃に、熊本市議会議長を務められている原口亮二議員が到着されました。

議長のお隣に私の席が用意されており、並んで着席しました。再び、私の緊張感は急上昇。

名刺交換をしながら、ご挨拶を交わすと、原口議員の方から、

「校長先生、今日はありがとうございます。今日、参加している生徒たちは、生徒会の役員ばかりですか?」

と尋ねられました。

そこで、「生徒会の役員+2名の生徒が参加していること」「全員が2年生であること」「生徒会長を中心にして『自分たちで運営する売店を校内につくりたい』という運動を始めていること」などをお伝えしました。すると、

「そういう情報がありがたいです。ここに挨拶原稿が用意していあるけど、生徒のことを知ったうえで挨拶せんと(しないと)、事務局が書いた挨拶を読んでも面白くなか(面白くない)ですもんな。」

と笑顔で言われました。

「さすがは、市議会議長さん」と感銘を受けているうちに、定刻の5分前となりました。

事務局の方から、

「5分前ですが、皆さんお揃いなので、始めてよろしいですか?」

という声掛けがあり、いよいよ開会の時を迎えました。

ということで、ここまででかなりの字数になってしまいましたので、この続きは明日以降にお話しさせていただきます。

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

今日一日が、皆さんにとって素敵な一日になりますように。

 

ロアッソ、5ゴール奪い、6連勝! 今季のベストのパフォーマンス!

どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。

昨日、行われたJ3リーグ第22節、ロアッソ熊本ヴァンラーレ八戸戦は、ロアッソ熊本が今季最多の5ゴールを奪い、5-0で完勝!

クラブ史上タイとなる6連勝を飾り、首位の座を守りました。

今日は、この試合を振り返ります。

先発の11人は、

GK 佐藤

DF 黒木、菅田、酒井

MF 上村、河原、竹本

FW 杉山、高橋、伊東、ターレ

前節からGKが内山から佐藤に変わっただけで、FPは全く同じ先発でした。

対する八戸は、3-5-2の布陣、DFで熊本県ルーテル学院高校出身、元ロアッソ熊本の小牧選手が先発出場していました。

試合は、立ち上がりからロアッソが主導権を握り続けます。

守備の時には5-3-2のブロックを築いて守りを固める八戸に対して、なかなか守備ブロックを崩せず、前半のシュートは1本に終わりましたが、「攻撃からの守備への切り替え」が早くて、私の目には、非常に良い内容の前半に見えました。

それを象徴するのが、前半37分のシーンです。

DFラインでのボール回しに、相手FWからプレスを掛けられ、CB菅田がボールを失いました。相手FWは、そのままゴールへ向かってドリブル。GK佐藤と1対1になる大ピンチです。

そのピンチを救ったのは、DF黒木でした。ボールを失った時点ですぐにゴール方向へ猛ダッシュ。斜め後ろから、ノーファールでのスライディングタックルをみせて、ピンチを防ぎました。

このあとのゴールラッシュの陰にかくれて、ほとんどのメディアであまり注目されていませんが、もし、このプレーがなくて、前半を0-1で折り返していたら、このゲームの流れは大きく変わっていた可能性もあります。

こういったプレーに今のロアッソの強さの秘密。つまり、「攻撃から守備への切り替えの早さ」が現れていると感じました。

こうして、前半は0-0で終わります。

後半5分、ロアッソ熊本に待望の先制ゴールが産まれます。センターのポジションから右サイドに向けてダイアゴナル(斜め)に走りこんだFW高橋に1タッチのスルーパスが出されます。これを受けた高橋は、サポートしていた杉山にバックパス。杉山が放ったロングシュートは、クロスバーに弾かれますが、そのリバウンドをMF竹本が冷静にゴールに流し込みました。

この先制点のポイントは、ダイアゴナルに走った高橋に出された1タッチでのスルーパスにあります。このパスが1タッチで出されたことにより、高橋がDFラインの裏でボールを受けられました。このようなプレーが前半になかったことで前半は、シュートを1本しか打てませんでした。

このゴールを皮切りに、ロアッソ熊本の「ゴールラッシュ」が始まります。

まずは、15分にFWターレスが、FW伊東からのパスを受けて、右足でコントロールシュートを決めます。

続く24分には、CKからMF河原が蹴ったボールを逆サイドから走り込んだDF菅田がダイレクトでヘディングシュート。見事にゴールに突き刺さりました!菅田にとっては、プロ入り初ゴールとなりました。

さらに、34分にはMF河原のアーリークロスを相手GKが弾き、そのリバウンドを高橋が決めて、4点目!

アディショナルタイムに入り、試合終了間際の後半50分には、FW杉山のミドルシュートがゴールに吸い込まれて5点目のゴールとなりました。

この八戸戦は、ロアッソ熊本の今シーズンの試合の中での「ベストゲーム」だったと思います。

結果ももちろんですが、「攻撃から守備への切り替え」がとても早く、相手に付け入るスキを与えなかったという試合内容も素晴らしかったです。

ただ、前述のようにDFラインのパス回しからボールを失うシーンがあったり、5ゴールのシーン以外にもあった決定機を外してしまったりと、まだまだ修正すべき点もありました。

「勝って兜の緒を占める。」

さらに、プレーの精度を高めて連勝を重ねていってほしいと思います。

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

週の始まりの月曜日。

皆さんにとって、素敵な一日になりますように。

「ハラスメント研修」で思い出した 冷や汗体験…

どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。ととに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。

先日、千原台高校の職員研修が行われました。講師として熊本市教育委員会・人権教育指導室の指導主事をお招きし、「校内におけるハラスメントについて」をテーマに開催しました。

60分間の研修でしたが、前半の30分間は、講師の指導主事から「ハラスメント」についての講話をしていただきました。

「ハラスメントは、数多くの分野で起きており、各県や自治体の教育委員会でも調査や研修が行われている。」

「ハラスメントも人権問題であり、解決していくためには『知的理解』をし、『人権感覚』を磨いていくことが大切である。」

「ハラスメントを起こさないために『リフレイミング』の技術を身に着けることは有効である。」

などのお話を聞き、大変勉強になりました。

後半の30分間は、職員を8つのグループに分けて、「学校で起こるハラスメント」というテーマでグループごとに話し合う「グループワーク」でした。

私も、グループの一員となり話し合いに参加しました。

進行役の職員から、

「どなたからでも結構です。これまで経験されたハラスメントがあるという方はお話ししていただけませんか。」

「ハラスメントねえ・・・」

6人いるグループの誰もが、すぐには思い当たらない様子です。

そこで、

「では、最初に私が話しますね。」

ということで、私から、昨日のブログでお話しした「ソジハラ」について話しました。

こういう時は、誰かがしゃべると次々に話が膨らむもので、次に中堅の女性職員から、

「私たちが初任者の頃は、『これも初任研!』とか言って、男の先生からカラオケやチークダンスを強要されるのが当たり前でした。今の時代では、考えられませんよねー。」

「うん。そうだよねー。」

と相槌を打ちながら、私の頭に一つの記憶が蘇りました。

それは、今から6年前、熊本地震が起きた年の4月。熊本地震の一週間くらい前の出来事です。

当時、私は教頭として、ある中学校に勤務していました。

その学校は、中学校としては比較的大きな学校だったこともあり、毎年2人の初任者の先生が赴任していました。

その年も男女一人ずつ、2人の先生が「初任者」として、その中学校に赴任しました。

コロナ前の時代ですので、毎年、転勤してきた先生方や初任者の先生方を歓迎する「歓迎会」と称する飲み会が開催されていました。

当時の飲み会は、まず、ホテルの一室を貸し切って「歓迎会」を催し、2次会では有志のメンバーでカラオケスナックに移動して大いに盛り上がるというのが、おきまりのスタイルでした。

そこで、初任者の2人の先生に、前年度の初任者であり、2年目に入る直近の先輩が2人がこう話したそうです。

「今週末の歓迎会では、たぶん2次会でいつものカラオケにスナックにみんなで行くことになると思うんだけど、2人はカラオケではどんな曲を歌うの?」

すると、はじめて受けた採用試験受験で見事合格し、大学を卒業してすぐに初任者として本校に赴任したM先生(22歳女性)は、

「私、カラオケって1回も歌ったことありません。そういうお店に行ったこともありません。」

と答えたというのです。

驚いた先輩教師2人は、

「えーっ!?そうなんだー。じゃあ、練習を兼ねて1回カラオケボックスに行こうよ。」

と誘い、カラオケボックスにM先生を連れて行って、練習してきたということでした。

教頭であり、いつも「宴会隊長」的な立場にいた私には、すぐにその報告が上がってきました。

自らの大学生活とM先生が過ごしてきた大学生活のあまりもの違いに驚愕し、

「そうなんだー。で、カラオケボックスはどうだった?」

と尋ねると、

「何曲か歌ってくれて、練習したので大丈夫だと思います。」

と先輩教師たち。

こうして、歓迎会の当日を迎えました。

ホテルの一室を貸し切っての1次会が終わり、いつものように2次会として予約してあるカラオケスナックへと流れました。

当時の中学校では、大変多くの先生たちが2次会にも参加してくれていて、2次会のスナックも貸し切り状態。30人ほどの職員が来ていました。

いつもだいたい最初に歌うのは私でした。私が何も言わなくても若手の幹事の先生が、私の十八番の曲を入れています。

その後、次々と職員がマイクを手にして熱唱し、2次会も大盛り上がりです。

私もかなりの酒量となり、ほろ酔いかげんになっていました。(もともと、お酒には強い体質で泥酔するということはまずありません)

そこで、ふと思い出してしまったのが、M先生がカラオケボックスで練習していたというエピソードでした。

「M先生、1曲歌ってよ。一人は嫌なら俺と一緒に歌おうか?」

と言うと、若手の先生が私の十八番のデュエットソングをいれました。離れた席に座った状態で一緒に1曲歌い、

「M先生上手だったよ。練習したかいがあったね。」

などと私は調子の良いことを言って、さらに飲み続けました。

それからしばらくして、ふと周りを見回すと、満席だったスナックががらんとしていて、半分くらいの人数になっています。

そこで、隣にいた先生に、

「あれ、みんな帰っちゃったの?」

と尋ねると・・・

「いいえ。M先生が辛そうな表情で店を出たので、若手はみんな心配して追いかけていきました。」

ガーン・・・

一気に酔いがさめて、私の頭に浮かんだのは、

「教頭、歓迎会の席で初任者にデュエットを強要!『パワハラ』『セクハラ』で懲戒免職」

という新聞記事の見出しと私の顔写真でした・・・

意気消沈していると若手の数人が店に戻ってきて、

「カラオケでみんなが盛り上がる雰囲気に慣れてなくて、辛くなったようです。今、女性職員が付き添って家に送り届けています。」

翌日、もちろん、

「昨日は、申し訳ありませんでした。カラオケいやだったよね。本当に申し訳ないです。」

と謝罪すると、笑顔で、

「私こそ、途中で帰ってしまって申し訳ありませんでした。」

といってくれたものの、それからしばらくは懺悔の気持ちと自己嫌悪が続きました。

そして、その1週間後に起こった熊本地震

それから、夜も寝ずに避難所を運営する日々が続き、自己嫌悪にしたってる場合ではなくなりました。

また、M先生も積極的に避難所運営業務に携わってくて、ある時には、家から妹さんを連れてきて手伝ってくれたこともありました。

避難所を運営していると、様々な人たちが避難されているので、クレームを受けることもありますし、色々な臨機応変の対応が求められます。

M先生は、それらの経験を大きな糧とし、教師として3年間でものすごい成長をみせました。

3年目には、高校の教師をしている大学時代の同級生の男性と結婚。当時、校長になっていた私は、結婚式で新婦側の主賓の挨拶もさせていただきました。

M先生のお父様は熊本県内の高校の校長先生をされていたこともあり、お父様とは今もお付き合いさせていただいています。

M先生ご自身は、その後一児の母となり、今は育児休業中。

お父様のお話では今度の4月から復帰の予定ということで、また、教育現場で優秀な教師として実力を発揮してくれることだと思います。

この時の失敗は、何とか大事に至らずに済みましたが、もう同じ失敗は許されません。しっかりと肝に銘じて生活していこうと決意を新たにした「ハラスメント研修」でした。

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

皆さんの日曜日が、素敵な日曜日になりますように。

 

 

「ソジハラ」って知ってますか?(後編)

どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。

さて、今日お話しするのは「ソジハラ」についてです。

先日の「前編」では、私とLGBTs人権課題の出会いをお話ししているうちにかなりの字数になったので、タイトルに掲げた「ソジハラ」のお話まで行きつかなかったので、今日は、その続きとして「ソジハラ」についてお話します。

「ソジハラ」とは、「ソジハラスメント」の略語です。

「セクハラ」「パワハラ」をはじめとして「〇〇ハラスメント」という言葉が数限りなく出てくる感じの昨今ですが、「多様性の時代」と言われる現代社会を生きている我々にとって「ハラスメント」に対する知識を持つのは大切なことです。

「ソジハラ」の「ソジ」は「SOGI]であり、Sexual Orientation(性的指向)とGender Identity(性自認)の頭文字から出来た言葉です。

つまり、

「『性的指向』や『性自認』に関するハラスメント」

ということです。

それでは、突然ですが、ここで問題です。

職場の忘年会で

男性職員が、女装をして、コントを演じ、職場の人達の笑いをとる。

この事象について、あなたは、どう思いますか?

① 人を笑わせるのは良いことだから問題ない。

② 多少気にはなるけど、大したことではない。

③ 許してはいけない。

研修で講師を務めるときにこの問題を出してみると、②と答える方が多くおられます。

確かに私が若いころ(20年から30年前)には、よくみられた光景です。

しかし、現代社会での正解は・・・

③ 許してはいけない。

です。

この答えには、法的な根拠があります。

このような行為は、「改正労働施策総合推進法(ハラスメント防止法)」で「ハラスメント行為」とされました。(令和元年6月公布)

昔、とんねるず石橋貴明さんがお笑い番組で「ほもうだ ほもお」というキャラクターを演じていましたが、この映像は現在では、公共の電波では流せません。

中高校生に講演するときには、

教室で仲良く話していた男子生徒に対して

「なに男同士でくっついてんだよ、気持ち悪いなあー ゲイ かよ(笑)」

このような会話をあなたは、どう思いますか?

という問題を出して、同じ選択肢を示します。

これも現代社会での正解は、

③ 許してはいけない。

です。

学校の先生たちに対しては、

「教室で生徒たちが『ホモネタ』で盛り上がっている場面に遭遇した際には、生徒たちに一度立ち止まって考える機会を与えてほしい。」

とお願いしています。

性的マイノリティーと言われる人たちの割合は、8~10%だと言われています。

あらゆるマイノリティーの人たちが安心して暮らせる社会にしていくために、私たちが学ぶべきことはいろいろとあり、私自身もさらに学び続けていかなければなりません。

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

今日は土曜日です。

今日一日が、皆さんにとって素敵な一日になりますように。