YouTuber校長日記

YouTuber校長として、サッカー解説者として日々の生活の中で感じたことや本を読んで学んだことなどを書きます!

熊本県高校総体へ向けて 選手壮行会を開催しました!

どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。

5月16日に更新したブログで「第59回熊本県高校総体 渡邊(千原台)5冠 自転車女子」というタイトルのもと、本校の自転車競技部の活躍ぶりをお話ししました。

この時行われた自転車競技は、「先行開催」ということで行われており、今年の熊本県高校総体は6月3日(金)に「総合開会式」を行い、そこから一斉に多くの種目の大会がスタートすることになっています。

ということで、昨日(5月19日)、千原台高校では「高校総体選手壮行会」を行いました。

今日のブログでは、その時のことをお話しします。

私が千原台高校の校長に赴任して、今年が3年目なのですが、1年目の高校総体はコロナのために中止、2年目の高校総体は競技は行いましたが「総合会開会式」は中止、今年は今のところ前述との通り、6月3日に「総合開会式」が行われることになっています。

とは言え、現在もコロナの感染は続いており、今も数名の生徒や教職員が陽性で学校を休んだり、濃厚接触者と認定されて自宅待機をしている状態です。

ということで、3年前までは体育館に全校生徒が集って行っていた「選手壮行会」ですが、今回は「オンライン」で行うことになりました。

会の初めは「学校長挨拶」です。

私は次ような話をしました。

「皆さんこんにちは。

 今日は、『高校総体選手壮行会』ということで、このような時間をいただきありがとうございます。

 今年の高校総体は、6月3日に『総合開会式』が行われ、多くの競技が開催されます。

 自転車競技については、先週から『先行開催』として行われており、そこでの活躍ぶりは皆さんも新聞での報道等でご存じの通りです。

 この大会には、多くの部活動生が出場します。

 『私たちは、全国大会への出場を目指します!』という人たちもいれば、『まずは、初戦突破!』という人、そして、『試合には勝てなくても、自分のベストのプレーをしたい』という人、目標は人それぞれだと思います。

 それらのすべての人の目標が達成される大会になるように『一生懸命はカッコイイ』の精神で大会に臨んでください。

 ここで、私自身の高校3年生の時の高校総体のお話を聞いてください。

 皆さんもご存じの通り、私は高校時代サッカー部に所属しており、『高校生活最後の大会』というつもりで、高校総体を迎えようとしていました。

 ところが、大会のちょうど1ケ月前、試合中にケガをしてしまい、救急車で病院に搬送される羽目に。

 診断の結果は『左肩鎖骨亜脱臼』で『全治3ヶ月』でした。

 3か月後には、高校総体は終わっています。そこで、どうしても総体に出場したかった私は、他の病院を回り、『3週間の療養で治るかもしれません』というお医者さんと出会うことが出来ました。

 そして、3週間の療養を終えたのが総体の1週間前です。

 療養後、1日目、2日目、3日目と少しずつ左腕が上がるようになり、5日後にようやく左腕を一周させることが出来ました。

 そして、大会に出場。

 優勝を目指して出場した大会でしたが、ゴールキーパーとして出場した私のケガのことを知っている相手チームにケガをしていた方を狙ってシュートをされることもあり、ベスト8止まり。準々決勝で『涙の敗退』という結果に終わりました。

 この結果が悔しくてたまらなかった私は、「高校総体で引退し、大学受験に備える」という当初の方針を変更。高校最後の大会となる「冬の選手権」までチームに残りプレーすることにしました。チームに残った3年生は3人だけでした。

 「冬の選手権」も決勝戦まで勝ち進んだものの、優勝するこは出来ませんでした。

 しかし、この大会までチームに残ってプレーしたことが、その後の私の人生に大きなプラスになり、その決断があったから、今の私がいると言えます。

 人生では何が起こるかわかりません。もしかすると、私のように突然のアクシデントに見舞われて、思うような結果が出ない人もいるかもしれません。

 しかし、『その時に出来る自分のベストを出し尽くすこと』。これさえしてくれれば、その経験は必ず皆さんのその後の人生につながっていきます。

 出場するすべての選手の皆さんにとって価値ある大会にしてください。

 がんばってください。」

この後、「生徒会長激励の言葉」、「各部代表・誓いの言葉」と続き、壮行会は終わりました。

千原台高校の選手たちの活躍にご期待ください!

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

今日一日が、あなたにとって素敵な一日になりますように。

高校の新科目「歴史総合」をご存知ですか?(その2)

どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。

今日のブログのタイトルは、高校の新科目「歴史総合」をご存知ですか?(その2)です。(その1)を書いてからずいぶん間があいてしまいましたが、ご容赦ください。

(その1)では、「歴史総合」とはどんな科目なのかをお話ししました。

振返りを兼ねて、教科書(高等学校 歴史総合:第一学習社)の目次をもう一度示します。

第1部 歴史の扉

 ① 歴史と私たち

 ② 歴史の特質と資料

第2部 近現代の世界と日本

 第1章 近代化と私たち

  第1節 18世紀のアジアの繁栄

  第2節 産業革命と市民革命

  第3節 イギリスの繁栄と国民国家の基本

  第4節 アジア諸国の変貌と日本の開国

  第5節 帝国主義の発展

 第2章 国際秩序の変化や大衆化と私たち

  第1節 第一次世界大戦大衆社会

  第2節 経済危機と第二次世界大戦

  第3節 第二次世界大戦の戦後処理と新たな国際秩序の形成

 第3章 グローバル化と私たち

  第1節 冷戦と脱植民地化・第三世界の台頭

  第2節 国際秩序の変容と21世紀の世界

この目次からも分かるように、「歴史総合」の特徴は二つです。

一つ目は、「18世紀から現代までの『近現代史』に絞った内容になっている」ということです。

そして、もう一つは、「世界で起きた出来事と日本で起きた出来事をリンクして学ぶ」ということです。

この点については(その1)でお話ししました。

今日は、教科書の中身に触れていきます。

第1編の前に「歴史総合を学ぶみなさんへ」というページがあります。

まずは、このページの内容を引用します。

「みなさんは、『時代の子』という表現を知っているでしょうか。私たちのものの見方や考え方は、自分の生きている時代や環境に大きく左右されるというほどの意味です。私たちの住む現代社会は、近代化や大衆化、そして何より、グローバル化の時代だといわれます。一言でいえばそれは、『変化の時代』にほかなりません。刻々と変化する私たちの現代においては、もはや日本から出ようが出まいが、大量の情報が世界中で瞬時に行き来するこうした時代の影響を受けずに過ごすことは不可能になっています。

~中略~

 私たちの時代や環境の制約は何だろうと考えることで、世界や日本に対する見方を柔らかく広げ、私たち自身のものの見方や考え方の限界がどこにあるのかを、想像することが出来るはずです。そして、それには、過去の時代や環境にどのような特徴があったのかを理解することが大きな助けになります。歴史を学ぶことの意義は、そこにあります。   

~中略~

一人の人間が一つの視点ではなく、多様な視点で世の中を見つめることが出来なければ、未来への見通しが持てなくなってしまいます。本書での歴史学習で、みなさんがそのような複眼的な視点を身につけることを願っています。」

ここで述べられている「歴史を学ぶ意義」は、私もまったく同感です。

そして、最後に書かれている「複眼的視点を身につける」というのは、これからの時代を生きていく中で大変重要な要素だと感じます。

このような見方や考え方を身につけるためには、「講義形式の授業展開」ではいけません。

この教科書では、各章ごとに、

①各章を学習する前に

・学習する内容に関する資料の提示

・中学校までの学習をふまえて資料を見比べ、そこから変化や違いを感じ取る

②各章の学習

・①で見出した変化や違いを意識しながら学習を進める

③学習をふまえ課題を考察する

・学習したことをもとに、現代的な諸課題について考察する

という構成がされています。

千原台高校では2年生で「歴史総合」を学ぶことにしています。

この①→②→③のサイクルを重ねていく中で、一人一人の「複眼的な視点」が育っていくような授業を展開していきたいと思います。

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

今日一日が、あなたにとって素敵な一日になりますように。

 

 

 

朝井リョウ著 「星やどりのの声」(角川文庫)を読みました!

どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。

今日のタイトルは、「朝井リョウ著 『星やどりのの声』(角川文庫)を読みました!」です。

ということで、今日は久しぶりに最近読んだ小説のご紹介をしていきたいと思います。

最近といっても、本書は、実はつい先ほど「読了」したばかりの「読みたてほやほや」の一冊です。

まずは、著者の朝井リョウさんについてです。

朝井リョウ(あさい りょう)

1989年岐阜県生まれ。早稲田大学在学中の2009年、『桐島、部活やめるってよ』で、第22回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。13年『何者』で、第148回直木賞を受賞。同年『世界地図の下書き』で第29回坪田譲治文学賞を受賞。他著作に『チア男子!!』『もう一度生まれる』『少女は卒業しない』『スペードの3』などがある。(本書より引用)

私が著者の名前を初めて聞いたのは、デビュー作の『桐島、部活やめるってよ』が映画化された時でした。

その時は、

「長ったらしいタイトルだなあ。」

「タイトルからして、『青春小説』なんだろうなあ。」

「50代のおっさんの読む本じゃあなさそうだな。」

というように感じていたと記憶しています。

その私が、なぜ本書を読むに至ったのか?

実は、本書は私が読んだ著者の本としては3作目となります。

はじめに読んだのは、著者の最新作『正欲』(新潮社)でした。

「人とは違う独特な『性的指向』を持つ人物が描かれている。」という内容の「書評」を読み、「LGBTs人権課題」についての講演活動のプラスになるかもしれないと思って購入したのが最初でした。

次に読んだのは『何者』(新潮文庫)です。

この本を手に取った理由は、二つあります。

一つ目は、「一冊目の『正欲』を読んで、朝井リョウという作家の他の作品を読んでみたくなった」ということです。

そして、あと一つは「直木賞受賞作品である」ということです。

『正欲』、『何者』ともに話題作ですので、どちらも私にとってはとても印象に残る作品でした。

ただ、それ以上に私が心を揺さぶられたのが、本書『星やどりの声』です。

ネタバレになってはいけないので、あらすじを本書の「背表紙」から引用しますね。

「東京ではない海の見える町で、喫茶店『星やどり』を営む早坂家。三男三女母ひとり。亡き父が残した名物のビーフシチューの香りに包まれた生活には、慎ましやかながらも確かな幸せがあった。しかし、常連客のおじいちゃんが店に姿をみせなくなった頃から、家族に少しずつ変化が。各々が葛藤を抱え息苦しくなる早坂家に、父が仕掛けた奇跡が降りそそぐとき、一家は家族を卒業する。著者が学生最後の夏に描いた感動の物語。」

この小説全体は、六章に分かれ、一章に一人ずつ子どもたちの名が与えられています。長男 光彦、三男 真歩、二女 小春、二男 凌馬、三女 るり、長女 琴美。

その各々の視点で物語が紡がれていき、「長女 琴美」の章を読み進める中で大きな感動に包まれました。

実は「感動のドラマ」と言われる作品があまり好きではない私ですが、この作品については、読後の「爽やかな感動」に酔いしれることが出来ました。

さらに驚くのが、本書が「著者が学生最後の夏に描いた」小説であるという点です。

私が過ごした「学生最後の夏」を思い起こすと、いかに自分が「ぼーっと生きてきたか」を思い知らされて、恥ずかしい限りです。

この作品を読んで、ますます朝井リョウという小説家への興味が湧いてきました。

今日の仕事が終わったら、行きつけの本屋さんに立ち寄り、朝井リョウさんの他の作品を購入して帰ることを強く心に誓った朝です。

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

今日一日が、あなたにとって素敵な一日になりますように。

 

今日は「YouTuber校長日記 1周年記念日」 初ブログから1年となりました!

どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。

今日は、2022年5月17日です。

そして、1年前の2021年5月17日は、私にとって重要な日でした。

それは、この「YouTuber校長日記」を初めて書いた日だからです。

それから1年、コロナワクチンの副反応で1日だけお休みしましたが、目標としていた「毎日更新」をほぼ達成することが出来ました。

1年前に書いた1本目のブログのタイトルは「ブロガーデビュー! 記念すべき日のロアッソ熊本 今季ホーム初勝利!」でした。

「ブログを書くぞ!」と決意して、「何を書こうか?」と考えたときに、まず、頭に浮かんだのはロアッソ熊本の話題でした。

この1年間、ロアッソの試合の翌日は必ず「ロアッソネタ」を書かせてもらっています。

そして、その翌日に書いた2本目のタイトルが、「YouTuber校長 56歳でブロガーデビューの理由」です。

そこには、ブログを始めた理由について、次のように書いています。

 

なぜ、今、「ブログを始めよう!」と決意し、始めてしまったのでしょうか。

子供のころから、「おしゃべりな子供」だった私ですが、「作文を書く」というのは、苦手でした。仕事に就いた最初の勤め先は小学校でして、4年生を担任したのですが、どの先生も発行している「学級通信」というのを書くのが苦痛で仕方なかったのです。

こんな私にとって、「カメラの前でおしゃべりするYouTube」に比べると、「毎日、作文を書くことになるブログ」は、かなり高いハードルです。

そのハードルを越えさせてくれたのが、脳科学者である茂木健一郎氏の著書「脳を活かす仕事術」(PHP)でした。

茂木さんの本は大好きで私の本棚にすでに14冊並んでいます。そのうちの1冊であるこの本には、次のようなことが書かれています。

・脳には「感覚系の学習回路」と「運動系の学習回路」がある。

・「感覚系の学習回路」とは、見る・聞く・感じるなどを通した情報の入力(インプット)を司る領域で、一方の「運動系の学習回路」は実際に手足を動かして情報を出力(アウトプット)することを司る領域。

・この2つの回路は、つながってはいない。

・脳の「出力」を高めるためには、脳に「入力」された感動した言葉や情報を、友人などに実際に話して「出力」することが大切。その結果、その言葉や情報が自分の血となり肉となる。

・仕事の極意とは、「脳の入力と出力のサイクルを回す」ということ。

これを読んで、何でも自分の都合の良いように解釈するクセのある私は、

「よっしゃー!YouTubeで出力してるのは、大正解!」とガッツポーズしました。

しかし、読み進めるうちに

・ブログによるデブリーフィング効果

という章に行きつきました。「デブリーフィング」とは、宇宙飛行士が宇宙から帰還した時、「こういうことがあった」と体験を報告することです。

そして、

・私は、毎朝起きるとすぐに「クオリア日記」というブログを書きます。ブログを書くという出力をすることで経験の意味を捉え直し、自分の人生を再構築することになる。つまり「クオリア日記」は「自分の人生のデブリーフィング」でもあるのです。

この文章を読んだ瞬間に、私のなかの「やる気スイッチ」がパチンと音を立てて、スイッチオン!

タイトルも敬愛する茂木さんの「クオリア日記」にならって「YouTuber校長日記」としました。

現在「56歳、伸び盛り!」

明日からは、いよいよ「デブリーフィング」として、前日に起きたことを中心に書いていきたいと思います。(YouTuber校長日記「YouTuber校長 56歳でブロガーデビューの理由」」より引用)

ということで、書き始めたブログもこれが365本目。私の年齢も一つ増えて、57歳になりました。

これまでに書いてきたブログのタイトルを振り返ると…

ロアッソ解説」などのサッカーの解説、「LGBTs人権課題」について、「シリーズ校長の仕事」や「シリーズ校長の一日」などの私の本業について、そして、「『○○』から学ぶ!」というタイトルの私の読書日記…。

このブログには、私の一日一日の人生がぎっしりと詰め込まれていると感じます。

こうして1周年を迎えた「YouTuber校長日記」。

明日からの2年目も、さらに「一生懸命はカッコイイ!」の精神で、毎日の「デブリーフィング」を書き続けていきますので、これからもよろしくお付き合いください!

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

今日一日が、あなたにとって素敵な一日になりますように。

第59回熊本県高校総体 渡邊(千原台)5冠 自転車女子

どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。

今日のブログのタイトルは、「第59回熊本県高校総体 渡邊(千原台)5冠 自転車女子」です。

実は、このタイトルは、5月16日㈪付け地元紙・熊本日日新聞のスポーツ欄の小見出しと同じです。

5月14日㈯から15日㈰にかけて、熊本県高校総体の先行開催・自転車競技が福岡県の久留米競輪場で行われました。

熊本県高体連自転車競技専門部長という職をいただいていることもあり、久留米での大会に行って来ましたので、今日のブログではその大会の様子をお伝えします。

まずは、タイトルにもあげた女子の渡邊あかりさんの活躍ぶりです。

彼女は、3月に行われた「全国高等学校選抜自転車競技大会」で「ケイリン」では優勝、「500mタイムトライアル」では準優勝を果たした実力者。

今回の大会でもエントリーした5種目すべてで優勝を果たし、「熊本県高校総体での5冠」を達成しました。

このような実力を備える渡邊さんですが、九州内に強力なライバルがいます。

それが、福岡県・祐誠高校の池田瑞紀さんです。

池田さんは、今回の大会での「2000m個人追い抜き」という種目で、「ジュニア日本新記録」を出しています。

ここで、ちょっと説明が必要ですね。

実は、今回の熊本県高校総体自転車競技は、会場として久留米競輪場をお借りしていることもあり、福岡県高校総体自転車競技との合同開催です。

ですから、基本的には、熊本県の選手は熊本県の選手同士で、福岡県の選手は福岡県の選手同士でレースを行うのですが、そんなに競技人口が多くない種目については、熊本県の選手と福岡県の選手が一緒にレースに出場し、それぞれのタイムで順位を決するという形で大会を運営しています。

千原台高校の渡邊さんと祐誠高校の池田さんは、ともに3年生の同学年。1年生の頃から常に九州内のライバルとして競い合ってきました。

ただ、渡邊さんがどちらかというと短距離種目を得意とするの選手なのに対して、池田さんは長距離種目を得意としています。

ということで、3月の「全国選抜大会」では同じ種目に出場することはなく、それぞれが出場した種目で「日本一」に輝いたというわけです。

そんな二人が今回の大会ではともにエントリーし、同じバンクで走ることになったのが、「女子ケイリン」という種目でした。

ケイリン」については、プロの世界でもおなじみですので、レースの様子は想像できることだと思います。

ケイリン」は、自転車競技の中では短距離種目に属する種目であり、「全国選抜大会」では渡邊さんが優勝。池田さんはエントリーしていませんでした。

そんなわけで、今回の大会で久しぶりの「直接対決」が実現しました。

結果はわずかな差で池田さんの勝利。渡邊さんはわずかに池田さんの後塵を拝し、2位となりました。

自転車競技の特徴は、短距離種目と長距離種目があるものの、基本的に高校生は地方大会では、そのどちらにも出場するということです。

この夏の「全国高校総体」で、春の「全国選抜大会」に続いてのケイリンでの「全国連覇」をねらう渡邊さんにとっては、悔しい結果となりましたが、この悔しさをバネにしてさらに飛躍してくれることだと思います。

「全国選抜大会」のあとの渡邊さんへのインタビューをYouTubeで公開していますので、こちらもご覧いただけるとうれしいです。

youtu.be

男子の種目で千原台高校の選手が優勝した種目があります。それは、「4000m速度競走」という種目です。

自転車競技には様々な種目があり、そのルール等については、私もまだ勉強中なのですが、この「4000m速度競走」は、10名ほどの選手が同時に出場し、4000m、つまり1周400mのバンクを10周して順位を競うという種目です。

この種目には独特のルールがあります。それは「先頭責任」というルールです。

「必ず一度は、ホームストレッチかバックストレッチのラインを先頭で通過しなければならない」というルールで、空気抵抗が選手の体力に大きな影響を与える自転車競技独特のルールです。

このルールが今回のレースでの思わぬアクシデントの要因となりました。

ラスト1周となったところで、「先頭責任」をまだ果たしていなかった選手が先頭に立とうとスピードを上げたところで前の選手と接触、一気に4名の選手が巻き込まれる転倒事故となりました。

幸いにして命にかかわるような事故にはならなかったのですが、初めて競技中の集団転倒を目にした私は冷や汗が流れました。

ということで、この転倒事故よりも前方を走っていて事故に巻き込まれることのなかった千原台の選手たちが、1位から3位を独占するという結果になりました。

千原台高校・自転車競技部の選手たちの本当の戦いは、このあとに続く「九州高校総体」、そして、「全国高校総体」です。

それまでの間にさらに足を磨いて、さらなる活躍を期待しています!

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

今日一日が、あなたにとって素敵な一日になりますように。

 

ロアッソ熊本 九州ダービーを制して 7位に浮上!

どうも、南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。

J2リーグ第16節、大分県昭和電工スタジアムで行われた大分トリニータロアッソ熊本九州ダービーは、ロアッソ熊本が前半に奪った2点を守り切り、2-1でロアッソ熊本の勝利となりました。

今日のブログでは、この一戦を振り返ります。

ロアッソ熊本の先発メンバーは、

GK 佐藤

DF 黒木、菅田、イヨハ

MF 三島、河原、田辺

FW 杉山、高橋、竹本、坂本

前節からの入れ替わりは、土信田→高橋、阿部→田辺の2枚。田辺が入ったことにより、三島が左MFから右MFにポジションを移すという布陣となりました。

対する大分トリニータは、4-4-2の布陣。熊本同様に、ボールを保持して相手を崩す攻撃を志向しているチームです。

試合はキックオフ直後に動きます。

試合開始のキックオフは、熊本。

FW高橋がDF黒木にバックパス。これを三島につなぐと、三島は杉山にパス。杉山はこれをワンタッチで前線にロングパス。ここに走り込んだのは高橋でした。相手DFとの競り合いを制し、ドリブルで前進、ゴール前に丁寧なクロスを送ります。ここに入ってきたのは左MFの田辺。得意の左足で放ったボレーシュートが大分ゴールに吸い込まれ、何とキックオフからわずか16秒でロアッソ熊本が先制点を奪いました!

この先制点は、ロアッソ熊本の歴史に残るゴールになりそうです。

このゴールのすごいところは三つあります。

一つ目は、高橋→黒木→三島→杉山→高橋→田辺と5本のパスをつないでゴールに結びつけたこと。

二つ目は、その間に相手選手の誰もボールに触れることが出来なかったこと。

そして、三つ目に、何とこれが試合開始直後のわずか16秒の間に起こったことです。

大分の選手たちは、誰一人ボールに触らない間に先制点を奪われたことになります。

このゴールで勢いに乗った熊本の選手たちは、全選手がピッチを縦横無尽に駆け回り、ルーズボールもほとんどをマイボールにしながら攻撃を続けました。

そして、前半29分、熊本に見事な追加点が産まれます。

坂本→イヨハ→田辺とパスをつなぎ、田辺が縦パスを出すと、そこにダイアゴナル(斜め)に走り込んだのは坂本。ノールックで中央にグラウンダーのクロスを送ります。

このボールに反応したのは杉山。得意の左足で放ったシュートは大分のゴールに再び吸い込まれ、貴重な追加点となりました!

このまま、前半は2-0と熊本がリードして終了します。

ハーフタイムに動いたのは、大分ベンチでした。2枚替えで、FW藤本とMF野村を投入。

そして、布陣も前半の4-4-2から4-3-3に変更。一気に攻撃のギアを上げてきました。

後半が始まると、これが功を奏し、試合の様相は前半と一変してしまいます。

後半開始から15分間のボール支配率は大分が75%に対して、熊本は25%。シュート数も大分が5本のシュートを反ったのに対して、熊本は0本とまさに「攻められっぱなし」の15分間となりました。

ここで、熊本ベンチも動き、竹本に変えて伊東をピッチに送り出します。

しかし、なかなか戦況を好転させることは出来ずに、その後も大分のシュートを浴び続けます。

続く後半24分には、田辺、杉山→阿部、粟飯原という2枚替えを行い、何とか耐え続けていた熊本でしたが…

後半35分、大分ボールのフリーキックからの流れで、大分に1点を奪われます。

ただ、この試合の熊本イレブンには、ここで下を向いてしまわない闘志がありました。

後半41分には、三島→酒井というカードを切って、「このまま逃げ切るぞ!」というベンチからのメッセージを発すると、それに応えるように最後まで粘り強い守備をし続けて、試合終了のホイッスルを聞きました。

この勝利により、暫定とは言え、ロアッソ熊本の順位は一気に7位に浮上しました。

シーズン前から大木監督が語っていた「6試合区切りで、勝ち点10ずつを獲得する」という目標で考えると、第3クールの4試合で3勝1敗と、すでに目標に近づく「勝ち点9」をゲットしています。

第3クールが残り2試合ありますので、さらに2連勝して、第1,第2クールで出来た「借金」を取り返す大チャンスです。

ということで、大切なのは次の試合です。

次節は、ホーム・えがお健康スタジアムで千葉と戦います。5月21日(土)の13時キックオフです。

今度こそ、ホームのサポーターに勝利を届けてくれることを信じて、声援を送りましょう!

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

今日一日が、あなたにとって素敵な一日になりますように。

 

高校の新科目「歴史総合」をご存知ですか?(その1)

どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。

5月10日から12日にかけてのブログで「『公共』という科目をご存知ですか?」というタイトルで高校社会科の新科目「公共」についてお話ししました。

令和4年度からの新学習指導要領の完全実施に伴い、高校生が必履修科目として学ぶことになっている新科目は、じつは他にもあります。

その一つが、「歴史総合」です。

これまでの学習指導要領では、「世界史」と「現代社会」を必履修科目としていたのですが、新しい学習指導要領では、「公共」、「歴史総合」、「地理総合」が必履修の新科目となっているのです。

今日のブログでは、「歴史総合」という新科目についてお話ししますね。

まずは、教科書(高等学校 歴史総合:第一学習社)の目次を示します。

第1部 歴史の扉

 ① 歴史と私たち

 ② 歴史の特質と資料

第2部 近現代の世界と日本

 第1章 近代化と私たち

  第1節 18世紀のアジアの繁栄

  第2節 産業革命と市民革命

  第3節 イギリスの繁栄と国民国家の基本

  第4節 アジア諸国の変貌と日本の開国

  第5節 帝国主義の発展

 第2章 国際秩序の変化や大衆化と私たち

  第1節 第一次世界大戦大衆社会

  第2節 経済危機と第二次世界大戦

  第3節 第二次世界大戦の戦後処理と新たな国際秩序の形成

 第3章 グローバル化と私たち

  第1節 冷戦と脱植民地化・第三世界の台頭

  第2節 国際秩序の変容と21世紀の世界

となっています。

この目次をみて、お気づきになりましたか?

そうです。この「歴史総合」では、18世紀の歴史からしか取り上げていないのです。

新学習指導要領では、「歴史総合」の目標を次のように定めています。

近現代史における「世界とその中の日本」を広く相互的に捉えながら、

①歴史を理解する力

②歴史に関する様々な情報を適切に調べてまとめる力

③歴史事象の意味や特色について多面的・多角的に考察して、説明・議論できる力

近現代史の事象についてよりよい社会の実現のために探究する態度

⑤日本国民としての自覚・自国の歴史への愛情・他国や他国の文化を尊重することの大切さの自覚

などの資質・能力を育成すること。

今回、教科書を通読をしてみて、まさにこのような目的のために編纂された教科書であることを実感しました。

この「歴史総合」の誕生により、これまでの日本の「歴史学習」の二つのことが大きく変わる可能性があります。

一つ目は、世界で起きた出来事がどのように日本の歴史に影響を与えていたかを学ぶことが出来るということです。

これまでの高校生は「日本史」と「世界史」を別々に学んでいました。もちろん私もその一人です。(と言っても高校時代はもう40年も前になりますが…)

ですから、校長になってからはじめた「読書生活」の中で、これまでに読んで来た様々な本に出てくる「世界の歴史」について考える際に、いつも私の頭の中では、

「これは18世紀のことだから、日本は江戸時代かあ…」

という風に一度「世界史」と「日本史」を並べてみて思考する癖がついています。

ところが、この教科書を通読すると、世界の出来事がどう日本に影響していたかが記されていて、「世界史」と「日本史」を一体化して理解することが出来ました。

もう一つは、「歴史用語の暗記学習」から「歴史について思考する資質・能力の育成」へのシフトチェンジの可能性です。

少し難しい言葉を使うと「『教授内容重視(コンテンツ・ベース)』から『資質・能力重視(コンピテンシー・ベース)』への転換」ということになります。

これが達成されれば、日本の高校教育にとって大きな転換点となることは間違いありません。

今日のブログは、ここまでです。

次回の(その2)では、教科書の中身についてお話ししていきます。

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

今日一日が、あなたにとって素敵な一日になりますように。