YouTuber校長日記

YouTuber校長として、サッカー解説者として日々の生活の中で感じたことや本を読んで学んだことなどを書きます!

リーダーの資質 リスクマネジメント力

どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。

さて、今年の西日本は例年より約1ケ月早い梅雨入りをしています。ここ数年は、毎年のように梅雨の時期に大きな豪雨災害が起きており、それに備えるための気象庁の災害レベルも改訂されました。

そんな中、昨日(2021年5月20日)の15時45分頃、校長室で執務していた私の耳に校内放送の声が届きました。

「今、下校しようとしている生徒の皆さんに連絡です。外は、大変な雨と風になっています。外に出らず、一旦校舎に戻ってください。」

それは、教頭先生の声です。校長室のブラインドをすべておろして仕事をしていた私はブラインドをあげて、外を見ました。まさに、外は暴風雨が吹き荒れていました。すぐに、内線電話が鳴り、教頭先生から外の状況をみて、放送した報告を受けました。

「教頭先生、ありがとう。すぐに、このあとの対応を指示したいので、校内放送を入れて、先生方を全員職員室に集めてください。あと、昇降口付近に生徒たちが大勢いるようなので、生徒は一旦教室に入るようにもう一度放送してください。」

と教頭先生に伝えて、私も職員室に向かいました。

ちなみに、千原台高校の校長室は1階。校長室の向かい側に生徒昇降口があり、職員室は2階です。

先生方が集まるまでの間、2人の教頭先生とともに雨雲レーダーを確認しました。私の学校がある熊本市西区の上には分厚く細長い雨雲がかかっています。まさに、「線状降水帯」です。その後の雨雲の動きの予想をみると午後5時くらいには、厚い雨雲はここを通過してくれそうな見通しです。

職員には、次ような指示を出しました。

・校内にいる生徒は、午後5時くらいまでをめどに教室に待機させておくこと。

・数名の職員で学校周辺を巡回し、放送の前にすでに校外に出て立ち往生している生徒がいないか、近隣の河川の水位はどのくらいかを確認すること。

・安心安全メール(保護者向けのメール配信システム)で現状を保護者に伝えること。

散会後、私も校舎内を巡回をしました。中には、一度外に出た後引き返した生徒もずぶぬれになっていたり、すでに、制服から体育服に着替えている生徒もいました。

その後、雨雲レーダーの予想よりも若干早く線状降水帯の雲は、熊本市西区上空を通過し、午後5時までには、保護者が迎えに向かっているという生徒以外を下校させることができました。

その後のニュースで「午後4時前の熊本市は、風速は約20mの暴風を伴う大雨でした。」というニュースを目にして、無事に生徒を下校させることができてよかったと胸をなでおろしました。

今回のMVPは、教頭先生です。2階の職員室から外の様子を見て、即座に校内放送を入れてくれた判断力。すばらしい。教頭先生の判断と行動に感謝!感謝!

そして、今から5年前、私が教頭だった頃、熊本地震に見舞われて学校に3000人の避難者が押し寄せてきた日のことを思い出しました。この経験については、また、いつかお話させてください。

今日も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。