YouTuber校長日記

YouTuber校長として、サッカー解説者として日々の生活の中で感じたことや本を読んで学んだことなどを書きます!

LGBTs人権課題と私 新たな展開

どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。

さて、現在、国会では「LGBT法案」の審議が行われています。先日「自民党LGBT法案を了承」という報道がありましたが、その翌日には「自民党内に根強い反対派の意見」という報道もあり、法案の先行きはまだまだ不透明と言えそうです。

この法案には、「LGBTへの理解を増進するための学校での教育環境の整備などが盛り込まれている」(テレビ朝日報道より)そうで、法案の成立を願っているところです。

さて、先日のブログで「LGBTs人権課題と私 その出会い」と題して、今から6年前の教頭時代に人権研修でこの課題を知ったこと。その後、当時の学校で一緒に働いていたALT(外国人英語教師)とともにプロジェクトを立ち上げたこと。ALTは、レズビアンだったこと。そして、そのALTが自ら命を絶つ結果となり、この課題を自分の使命と感じ、その学校で授業の一環として講話を始めたことをお話ししました。今日はそのあとのことをお話しします。

まず、当時勤めていた中学校の生徒に向けての講話をしました。当時そのような取り組みをしている学校は少なく、熊本市内にはどこもありませんでした。なので、常に熊本市教育委員会の皆さんとは連絡を取り合いながら進めていました。私の講話に市の指導主事が参加してくれたこともありました。そんなわけで、翌年、熊本市教育委員会が主催する「人権教育主任研修会」に講師として呼んでいただき、私の取り組みを発表させてもらいました。その時に一緒に登壇された方との出会いが、私の今の取り組みをさらに推し進めてくれるきっかけとなりました。宝塚大学看護学部教授の日高庸晴氏です。

日高先生は、学校や社会へLGBTへの理解を広める活動の日本の第一人者と言える方であり、私がALTとともにいろいろな教材を探しているときにも、法務省文科省が作成している映像や文書の中で度々お見掛けしていた方で、当時の私にとっては「テレビや本の中の人」でした。そのような方と一緒に登壇できるということで胸を膨らませて当日を迎えました。

はじめてお会いしたのは、会の前日、教育委員会の人たちが用意してくれた懇親会の場でした。普段は、そのような場にはあまり顔を出されないそうなのですが、この時は前日に熊本入りされていたことと私たち全員と初対面ということで参加していただけました。そこで、ブログにも書いた私のきっかけと現在の活動をお話ししました。実際に会ってお話しするととても気さくな方で楽しいひと時を過ごすことが出来ました。翌日の研修会も無事に終わり、私としてはもっとお話をしたかったのですが、日高先生は次のスケジュールのために終了後すぐに、会場を後にされました。

「あー、もっとお話ししたかったなあ。」と思いつつ、もう一つ後悔したのが、

「連絡先の交換をしてなかった…」ということでした。名刺はお渡ししていたのですが、当時の名刺には、学校名と名前しか入れていなかったことも後悔しました。

ところが、数日後、なんと日高先生から学校あてに、お手紙と小包が届いたのです。お手紙には、「先生の活動に感銘しました。今後もまたどこかでご一緒出来れば。」と書かれており、小包の中にはこれまでに先生が書かれた著書や論文・資料がぎっしりと詰められていました。感動!

そして、それからほどなく「今度、大阪で講演会を開催します。ぜひ、そこに登壇してほしいのですが。」とお誘いをいただきました。もちろん、喜んで参加させていただきました。そこでは、ゆっくりとお話しできる時間をいただき、懇親を深めることが出来ました。そして、日高先生が当日の参加者に言われた言葉が、

「いやあ。参りましたよ。南先生に連絡しようと思って名刺をみたら、学校の住所しかなくて、メールアドレスが載ってないんですよ。で、どうしよかなあと思って、文を書きましたよ。文、お手紙ですよ。この時代にですよ…(笑)」

私は、思わず赤面しましたが、そこまでの労力を使っていただいたことに感謝!感謝!同時に胸が熱くなりました。もちろん、熊本に帰ってすぐに名刺にメールアドレスを加えました。(笑)

それ以来、様々な活動をご一緒させていただき、時々はLINEで近況を報告しあうお付き合いをさせてもらっています。これからも日高先生のお力も借りながら、この課題に取り組んでいきます。

今日も、最後までお付き合いいただきありがとうございました。素敵な一日をお過ごしください。