YouTuber校長日記

YouTuber校長として、サッカー解説者として日々の生活の中で感じたことや本を読んで学んだことなどを書きます!

なでしこジャパン 五輪へ向けて準備着々 ただ、その道のりは…

どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。

昨日は、女子サッカー日本代表なでしこジャパン東京オリンピックへ向けての強化試合が行われました。対戦相手は、オーストラリア代表です。アジア予選を圧倒的な強さで勝ち抜き、世界ランクも9位で、現在世界ランク10位の日本より格上と言える強豪です。

まずは、簡単に試合を振り返ります。

日本の先発は、

GK山下、DF清水、熊谷、南、宮川、MF塩越、三浦、中島、長谷川、FW岩淵、菅沢

の11名です。

試合は、立ち上がりからお互いに攻め手を欠き、0-0で前半を終了しました。ハーフタイムに、オーストラリア代表は6名のメンバーを入れ替えて後半に臨みます。日本のメンバーチェンジはなしです。

そして、後半8分。右サイドから左のDF宮川へサイドチェンジのボールが渡り、そのボールを宮川がMF長谷川へ浮き球でパス。長谷川が蹴ったクロスが相手DFの手に当たり、PKを得ました。これをFW岩淵が冷静に決めて、先制点を奪いました。

その後、日本も最終的には6人のメンバーを入れ替えて、ゲームの主導権を握りはしたものの追加点は奪えず、そのまま試合は終了。1-0で日本が勝利しました。

この試合を観て、また、今の「なでしこジャパン」の現状を鑑みて、東京オリンピックへの私の見通しをお話しします。

結論から言うと

「メダルへの道のりは、『いばらの道』」

です。

理由は、二つあります。

一つ目は、1次リーグの組み合わせの厳しさです。

初戦の相手は、カナダ。カナダは、フィジカルに優れたチームであり、世界ランクも8位と日本より格上です。次の対戦相手は、イギリスです。イギリスは、日頃のサッカーの世界では、「イングランド」、「スコットランド」、「ウェールズ」、「北アイルランド」の4つの地域の代表チームに分かれて活動しているのですが、オリンピックに限り「イギリス代表」という形で出場します。つまり、この4チームの最強メンバーが集まる「選抜チーム」というわけです。そのうちの1チームである「イングランド」の世界ランクが6位ですので、これまた格上のチームとの対戦となります。そして、最終戦の相手はチリ。世界ランクでは37位と日本より下ではありますが、南米予選を勝ち抜いた強豪です。

まずは、「死の組」とも言われるこの1次リーグを勝ち抜かなければなりません。そのためには、是が非でも初戦のカナダ戦に勝利すること。引き分け以下の結果だと1次リーグ突破に、黄色信号が灯ることになります。

次の理由は、現在の「なでしこジャパンのメンバー構成」です。

皆さんもご存じの通り、「なでしこジャパン」は、2011年ワールドカップでキャプテン澤穂希を中心とした抜群のチームワークと持ち前のテクニックを活かしたパスワークを武器に見事な優勝を果たしました。続く、2012年のロンドン五輪でも、ほぼ同様の布陣で臨み、決勝戦で「絶対王者アメリカ」に敗れはしたものの、見事に銀メダルを獲得し、日本中のサッカーファンを感動させてくれました。

しかし、その後、世代交代がうまく行かず、リオデジャネイロ五輪は、アジア予選で敗退。本大会への出場を逃しています。

そういうわけで、今大会に臨むチームで過去の五輪を経験しているのは、主将の熊谷とエースナンバー10番を背負う岩淵の二人だけです。さらに、海外のトップリーグに所属しているのも、この二人にMF長谷川を加えた三人だけ。選手たちの「経験値」という点でもやや心配が残ります。

これらが、「いばらの道」を予想する理由です。

しかし、明るい材料ももちろんあります。それは、「若い時から国際大会の経験を積んできた若手の台頭」です。

フル代表である「なでしこジャパン」が、世代交代に苦しんでいる頃、「U-17日本女子代表」は、世界の檜舞台で活躍していました。2014年の「U-17 ワールドカップ」では、見事に優勝し、続く2016年の「U-17 ワールドカップ」でも準優勝を果たしています。

今回のメンバーにも、これらの大会で活躍した選手たちが選出されています。

これらの若手選手が大活躍し、「ニューヒロイン」が誕生して、再び、「なでしこジャパン」が、日本中を感動の渦に巻き込んでくれることを期待しましょう!

そのために、何と言っても重要なのは、7月21日(水)札幌で行われるカナダとの初戦です。コロナのために無観客試合となってしまいましたが、テレビの前から最大のご声援をお願いします!

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。素敵な木曜日をお過ごしください。