どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。
昨日、全国高校野球選手権熊本県大会の2回戦で千原台高校は、今大会でも第2シードの強豪、熊本工業高校と対戦しました。
試合は、1回の裏に1点を奪われるものの、その後は、粘りの守りで失点を食い止め、4回まで0-1で進みます。5回に1点を追加されて迎えた6回の表、1アウト1,2塁のチャンスをつくり、打席に立ったのは、千原台の4番Tくんです。
前の打席でもランナーを2塁に置いての打席でしたが、その時は空振りの三振。
しかし、今回は違いました。思い切り振りぬいた打球は左中間深くまで飛び、フェンスの直前でワンバウンド。走者一掃の2塁打となり、2-2の同点に追いつきました!
保護者、学校関係者が詰めかけた3塁側スタンドは、割れんばかりの拍手に包まれました。
しかし、そんなに甘くないのが勝負の世界。続く6回の裏、先頭打者にフォアボールを与え、ノーアウト1塁とすると、そこから熊本工業打線が爆発し、3本の二塁打を含む9本のヒットを打たれ、10得点を奪われてしまいました。
この6回の裏に4人の投手を送り込みましたが、流れを食い止めることは出来ず、2-12での敗戦となりました。
試合の結果は2-12という敗戦でしたが、一時は同点に追いつき、リードを奪われても最後まで全力でプレーした千原台ナインに、心からの拍手を送りたいと思います。
その中でも特に私が感動したのは、殊勲の同点打を放った4番のTくんです。
Tくんは、身長180cm超、がっちりとした体つきで千原台野球部では、ダントツの体格です。しかし、昨年まではレギュラーポジションを手にすることは出来ていませんでした。
西田監督が就任した4月、Tくんについて、次のような会話をしました。
「千原台で一番パワーがあるのは、Tくんだと思うけど、今は試合に出てないんだよねー。Tくんは、どう?」
「いやいや。彼を鍛えて試合で使えるようにしていかないと勝てるチームにはならんよ。今から、鍛えていくよ。」
(私と西田監督は、高校の同級生なので二人だけで話すときはこんな感じです)
その後、毎朝の素振り練習では、一人だけ西田監督の目の前で必死にバットを振るTくんの姿がありました。
そして、幕を開けた夏の大会。Tくんは4番でレフトを守るチームの中心選手に成長していました。
そんな彼が放った同点打。私は胸が熱くなりました。
試合後、Tくんにこう話しました。
「お疲れさん。試合の結果は残念だったけど、君の同点打は感動したよ。君をここまで育ててくれた西田先生に恩返しが出来たね。」
彼は、悔しい表情の中にも少しだけ笑みを浮かべてくれました。彼にとって一生忘れることの出来ない青春の一コマになったことだと思います。
そして、来年の夏こそはもっともっと
というブログが書けるように、野球部の活動を支援していきたいと思います。
そして、目指すは「甲子園初出場」!
必ずや実現させます!
今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。素敵な土曜日をお過ごしください。