YouTuber校長日記

YouTuber校長として、サッカー解説者として日々の生活の中で感じたことや本を読んで学んだことなどを書きます!

夏の甲子園4日ぶりの試合開催 大会史上最も長い1日!

どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。

さて、雨で順延が続いていた第103回全校高校野球選手権大会。昨日はようやく天気が回復し、大会第3日の1回戦4試合が、甲子園球場で行われました。

試合の結果は、明桜(秋田)4-2帯広農(北北海道)、明徳義塾(高知)3×ー2県岐阜商(岐阜)、北海(南北海道)1-2神戸国際大付(兵庫)、高川学園(山口)7×ー6小松大谷(石川)と、いずれも僅差の好ゲーム。さらに、4試合中2試合は「さよならゲーム」という感動的な試合が続きました。

また、グラウンド整備のために3時間遅れで試合が始まったことと、接戦が続き、各試合に時間がかっかたことが重なり、なんと4試合目の試合終了時刻は夜の9時40分。甲子園史上最も遅い試合終了となりました。

昨日の試合で敗れた4チームの選手たち、特に3年生の選手たちにとっては、昨日が「高校球児」としてプレーする最後の試合となったわけですが、その一瞬一瞬は、彼らの「人生の宝物」として心に残り続けることだと思います。

そんなことを思いながらテレビ観戦戦をしていて、ふと思い出したことがありました。

それは、以前のブログでもお話しした「教員採用試験」の面接練習の一コマです。

私のもとで「教員採用試験2次試験対策」に取り組む若者の一人に、熊本県の「高校保健体育」での採用を目指すKくんがいます。

全体としては、「倍率低下」と言われる「教員採用試験」ですが、その倍率は「受験校種・教科」によって大きく偏っており、熊本県の「高校保健体育」の倍率は6.5倍という最難関です。

しかも、そこを目指す若者たちは、筑波大学日本体育大学など中央の有名大学に所属し、各スポーツ種目で全国トップレベルの成績を残してきた若者がたくさんいます。

そんな中で、Kくんは地元の大学の出身。競技成績も「県大会のベスト4」が最高成績です。

実は、今から35年前に「教員採用試験」を受けた私も「高校の体育教師になりたい」という夢を抱いていました。しかし、私の状況とKくんの状況はほとんど同じ。ちなみに、Kくんは高校も大学も私の母校の出身です。そんな中で、35年前の私は状況の厳しさを考えて、その夢を一時据え置きとし、実現可能性の一番高かった「小学校での受験」を選びました。そして、合格をし「小学校教師」として、教師人生をスタートしました。

ですから、不利な状況でもあきらめずに「高校保健体育」という高いハードルに挑むKくんには、何とか夢をかなえてほしいという思いで、面接指導をしています。

そんな中での面接練習で、次のような質問をしてみました。

「あなたの競技成績は『県大会ベスト4』ですよね。熊本県の『高校保健体育』を受験している人たちの中には、『全国大会優勝』などのトップレベルの実績を残している人もいます。そのような人ではなく、あなたを採用したときに、熊本県の高校生にどんなメリットがありますか?」

ちょっと意地悪な質問ですが、核心的であり、実際に問われる可能性のある質問だと思い、彼に問うてみました。

すると、Kくんはこう答えました。

「確かに、私は『県大会ベスト4』が最高成績で、大会の成績では他の受験者に劣っていると思います。しかし、その時に一緒に戦った仲間たちとは、誰にも負けない深い友情を築くことが出来ました。彼らとは、現在も悩みを相談したりしながらともに歩み続けており、彼らの存在は私にとって『人生の財産』です。私を採用していただけたら、熊本県の高校生に私と同じような『財産』を持ってもらえるような指導をしていきます!」

素晴らしい!

Kくんの夢がかなうことを心から願っています。

そして、昨日、甲子園で「高校球児」としての最後のプレーをしたすべての選手たちがKくんと同じような「人生の財産」を手にしたことを願いながら観戦した大会第3日の甲子園大会でした。

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

今日の甲子園では、第1試合に熊本県代表の熊本工業高校が登場します。テレビの前から熱い声援を送りたいと思っています!

皆さんも素敵な一日をお過ごしください。