どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。
さて、今日は土曜日。この一週間を振り返ってみると、本当に様々な問題で決断を迫られることが多かった一週間でした。
特にその中でも最も頭を悩ませたのが、「来週からの登校体制」についてです。
以前にもお話ししたように、熊本市教育委員会は9月7日㈫に臨時の教育委員会会議を招集し、「熊本市内の小中学校については、9月13日㈪から9月24日㈮までの期間について、全員登校・午前中授業・給食あり」という方針を決議しました。
そして、「幼稚園・高校・専門学校・特別支援学校においては、それぞれの学校の状況に応じて、これに準する」という付帯決議も行われました。
つまり、これは「熊本市立高校については『校長判断』とする」という意味になります。
「校長判断」をする際に、熊本市立高校ならでは難しい要因があります。まずは、その点を説明します。
2012年に熊本市は、全国20番目の政令指定都市となりました。それを機に「熊本市立高校」の設置者は完全に熊本市に移行しました。そのことにより、「教職員の採用」、「管理職の登用」、「予算の計上と執行」など様々なことを熊本市独自に行えるようになりました。
それは、熊本市民ににとって、そして、我々熊本市の教職員にとってたいへん有益なことです。
ただ、熊本市立高校の校長として赴任してみて、はじめてわかった「不都合」が一つだけあります。
それは、コロナ対策についての方針が「熊本市」と「熊本県」でずれたときの難しさです。
熊本市内には、「熊本県立の高校」が11校あります。千原台高校の所在地である熊本市の西区にも1校あります。
当然、それらの「熊本県立高校」は、「熊本県」が策定したコロナ対策を実施します。しかし、本校は「熊本市立高校」ですので、「熊本市」が策定したコロナ対策を実施することになります。
それで、就任当初に一番頭を悩ませたのが「部活動の自粛」についての方針が、「熊本市」と「熊本県」でずれていたことでした。
ただ、この点については、粘り強く熊本市教育委員会に改善を訴え、また、教育委員会の皆さんも最大限の努力をしていただいて、今では
「ただし、高校の部活動については、県の対策に準ずる」
としてもらえるようになりました。ここまでこぎつけてくれた関係者の皆様には、感謝、感謝です。
というわけで、今回の「9月13日㈪以降の登校体制について」も熊本市と熊本県、それぞれの教育委員会で会議が行われ、それぞれの方針が示されました。
熊本市の方針は前述の通りです。対して熊本県の方針は、9月8日㈬に話し合いが行われ、その結果、
「国の『新型コロナウイルスまん延防止重点措置』の延長に伴い、9月30日㈭まで分散登校等のこれまでの方針をそのまま延長する。」
ということになりました。
つまり、今回も「熊本市の小中学校の方針」と「熊本県立高校の方針」の間にずれが生じたわけです。
この状況を受けて、「校長判断」で来週からの登校体制を決めなければなりません。
そこで、9月9日㈭、臨時の「校内運営員会」を招集しました。
「校内運営員会」とは、管理職、各部の部長、学年主任が参加する会議であり、校内の行事の進め方等を審議する機関です。毎月1回は定期的に開催し、ここで起案された案件について討議して、その討議を経たものを「職員会議」に提案することになっています。
ここで、私は「来週からの登校体制」について、2つの案を提示しました。
(1) これまで通りの「分散登校・オンライン授業」を続ける。
(2) 全員登校の午前中授業とし、昼食はとらずに帰宅させる。
(1)は「熊本市立の小中学校」とほぼ同じ案であり、(2)は「熊本市内の県立高校」とほぼ同じ案ということになります。
現在の熊本市の高校生への感染状況。そして、本校生徒の感染状況を考えたときに、最も高校生の学校生活で感染リスクが高いと思われる「学校での昼食」は避けたいと考えていて、この二つの案はそれを満たしています。
運営員会のメンバーからは、それぞれの案についての意見が出されました。・・・
ということで、この続きは明日のブログでお話ししたいと思います。
今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。素敵な土曜日をお過ごしください。