YouTuber校長日記

YouTuber校長として、サッカー解説者として日々の生活の中で感じたことや本を読んで学んだことなどを書きます!

苦渋の決断 来週からも引き続き「分散登校・オンライン授業」を継続(後編)

どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。

さて、昨日のブログでは、来週からの登校体制をどうするかを「校長判断」で決めないといけないこと。そのために、9月8日㈬に臨時の「校内運営委員会」を招集したこと。

そして、そこで、

(1) これまで通りの「分散登校・オンライン授業」を続ける。

(2) 「全員登校・午前中授業」とし、昼食はとらずに帰宅させる。

という二つの案を提案したことなどをお話ししました。

また、千原台高校は「熊本市立」の高校であるために、登校体制を決定するにあたっては、「熊本市教育委員会」が決定した小中学校の案と「熊本県教育委員会」が決定した熊本市内の県立高校の案の双方を参考にする必要があり、なかなか難しいことなどもお話ししました。

今日は、その続きです。

「臨時の運営員会」では、

「オンライン授業をしているけれども、やはり『学習の定着度』という意味では、対面授業の方が勝っている。なので、(1)の案でお願いしたい。」

「『感染のリスクをなるべく減らす』ということを考えると、今の対策を継続する(2)の案の方が良いと思う。」

「今の『対面授業とオンラインの組み合わせ』というやり方は、先生たちへの負担が大きく、先生方が疲弊している。これ以上続けるのは難しい。」

「登校している生徒とオンライン生徒の交代のために、昼の時間を2時間空けたことにより、先生方は始業直後から退勤時刻直前まで授業が詰まってしまい、全く教材研究の時間が取れない状態だ。何とかしてほしい。」

「今は、正規の50分授業で6時間行っているので、これを45分の短縮授業にすれば、少しは放課後の時間が生み出せるのではないか。」

情報科としては、『情報処理検定』を控えており、何とか『課外』が組める日課にしてもらえないか。」

などと言った様々な意見が聞かれました。

この時点では、まだ、「熊本県教育委員会」が熊本市内の県立高校をどのような体制にするかを決めていなかったこともあり、

「わかりました。本日、熊本県教委の会議が開かれていて、明日には『県立高校の体制』についても情報が入ると思います。今日の先生方のご意見とその情報を参考にして決めさせてもらいます。」

という話をして、この日の「臨時校内運営委員会」を閉じました。

翌日、熊本県が出した方針は「まん延防止等重点措置の延長に伴い、すべての施策をこのまま延長する」というものでした。つまり、熊本市内の県立高校は引き続き「分散登校」を実施するということです。

また、近隣の県立高校で「クラスター発生」というニュースも入ってきました。

今の形での「分散登校・オンライン授業」を延長すれば、先生方は「対面授業用」と「オンライン授業用」の二つの教材研究をしなければなりません。さらに、担任の先生方には、朝のショートホームルームのほかに帰りのショートホームルームを午前と午後にしてもらっていて、これもかなりの負担になっています。

そんなわけで、「臨時の校内運営委員会」に出席していなかった先生方からも、

「授業確保が必要なら、午前中に『短縮5時間授業』を行ってはどうか。」

「午前中に4時間授業して、生徒は帰宅させ、その後オンラインで課題提出のみの2時間授業をしてはどうか。」

などという意見も届きました。

しかし、これらの方法も「全校生徒が一緒に登校し、下校していく」という中での感染リスクが、今のやり方よりも高まるのは明らかです。

また、9月16日㈭からは就職試験が始まります。千原台高校では、この2週間に就職試験を控える「就職希望者」もたくさんいます。

万が一、彼らが「感染」または、「濃厚接触者」となってしまえば、就職試験にも大きく影響します。

こういった状況を勘案して、私が出した結論は、

「現在の『分散登校・オンライン授業』を継続する。ただし、授業時間を来週からは正規の50分ではなく、45分の短縮授業とする。」

としました。

短縮授業にすることにより、5分×6時間分で30分だけですが、放課後の時間を産み出すことが出来ます。

とは言え、現在、先生方が感じている「分散登校とオンライン授業を交互に行う」ことの負担感は変わりません。

まさに、「苦渋の決断」です。

毎日ハードな日程を組んでいるために9日㈭には、全職員を集めることが出来ず、各学年主任だけにこのことを伝え、学年部の職員に伝達してもらいました。

そして、10日㈮の職員朝会。冒頭に時間を設け、来週からの登校体制についての決定事項、そして、その決定に至るまでの経緯と私の思いを全職員に伝えました。

来週からの2週間。さらに苦難の時が続きます。先生方の労をねぎらいながら、感謝の気持ちをあらわしながら、何とか乗り切っていきたいと思います。

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。皆さんにとって素敵な日曜日となりますように。