YouTuber校長日記

YouTuber校長として、サッカー解説者として日々の生活の中で感じたことや本を読んで学んだことなどを書きます!

生徒たちの目が輝きました! 職業別座談会を開催

どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。

以前のブログで「校長の仕事」について、何回かお話をしました。その時に、お話ししていなかったルーティーンがあります。

それは、「授業の参観」です。私は、一日に一回はすべてのクラスの授業を観て回ります。もちろん、ずっと1クラスにいるわけではなく、1クラスにいる時間はほんのわずかです。

授業を参観しながら、部活動等で活躍した生徒に、

「おめでとう。」

と小声でささやくこともありますし、もし、うとうとしている生徒がいれば、

「大丈夫ですか?」

と小声で声をかけます。

昨日、そんな日頃の授業とは、一味違う生徒全員が目を輝かせている時間がありました。

それは、「職業別座談会」の時間でした。2年生の情報科(商業科)3クラスの生徒たちが参加しました。

「事務職」「公務員(行政)」「受付、接遇(事務全般)」「ブライダル・ホテル業務」「医療分野」「美容関係」「Web関係」「出版・報道関係」「営業・旅行業」の9つの職種・業界でご活躍の方々を「ゲストティーチャー」としてお招きし、生徒たちは、それぞれ希望の職種・業界に分かれて参加しました。

お二人で来ていただいた業者もあり、12名の「ゲストティーチャー」にお越しいただいたのですが、その半数の6名は、本校の卒業生の皆さんでした。

各業種の座談会に参加する生徒の人数は、それぞれ10名~20名程度です。机を「車座」に配置し、まずは、「ゲストティーチャー」の方々の自己紹介、それぞれの職種の仕事内容の説明から始まりました。

その後、「質疑応答」となりました。

「御社で採用されやすいのは、どんなタイプの人ですか?」

「私の業界(Web関係)では、技術の進歩の早さが著しいです。だから、誰かに教えてもらいながら仕事をしようとすると、教えてもらっている間に技術の進歩に置いて行かれてしまいます。ですから、失敗してもいいから自分でどんどんやってみて、自分で答えを探していくような人でないと通用しません。」

これは、「Web業界」の座談会でのやりとりです。まさに、これからの時代を生きていく生徒たちに必要とされる資質だと感じました。

生徒たちがこれから旅立っていく現代社会は「成熟社会」であり、社会が求める「豊かさ」は、高度成長時代のように一元化されたものではありません。

私が、青春時代を過ごした昭和の時代(終戦後)には、「アメリカ人のような暮らしをしたい」という「社会に共通する目標」のようなものがありました。

しかし、今は違います。一人一人が自分で自分の目標を設定し、そこへ向かって歩みを進めて行かなくてはなりません。

教育改革実践家であり、民間人校長として公立の中学校・高校の校長も経験している藤原和博氏は、著書「10年後、君に仕事はあるか?(ダイヤモンド社)」の中で「生きるチカラの三角形」として、次の3つの力をあげています。

① 基礎的人間力:体力、忍耐力、精神力、持久力、集中力、持久力等

② 情報処理力:国語・英語、数学、理科、地歴・公民、体育・芸術・家庭・情報

③ 情報編集力:コミュニケーション、ロジカルシンキング、シュミレーション、ロールプレイ、プレゼンテンーションの5つのリテラシー

です。

これまでの学校教育で主に育てようとしてきた力は、①と②でした。①は、部活動や学校行事、その他学校生活全般で育てようとしてきました。

そして、授業で育てようとしてきたのが②でした。

しかし、最近の教育改革でようやく③の重要性が注目されてきたのですが、今の授業で取り組んでいる比率を考えると9対1くらいで①が多くなっています。

これを7対3くらいにしていくことが必要であると藤原氏は述べています。

私もまったく同感です、

そのためには、今回の「職業別座談会」のように社会の第一線で活躍している方々と直接触れ合う機会はとても大切だと考えています。

これからも、いろんな方々のお力を借りながら、生徒たちの力を伸ばしていきたいと思います。

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

週末前の金曜日が、皆さんにとって素敵な一日になりますように。