YouTuber校長日記

YouTuber校長として、サッカー解説者として日々の生活の中で感じたことや本を読んで学んだことなどを書きます!

参考になりました! 菊池高校の取り組み「菊高ジャック!」

どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。

11月2日(火)、熊本県立菊池高校で行われた「研究発表会」に参加して来ました。

この会の正式名称は、

「令和3年度国立教育政策研究所『教育課程研究指定校事業(商業)』に係る研究協議会」

と言います。

つまり、菊池高校が、文科省からの「研究指定」を受けており、その成果を発表するための会ということです。

菊池高校では、多くの学校が「コロナ禍での研究指定は無理です」と言って辞退する中で、あえて2年間の「研究指定」を受けて取り組んで来たそうです。

私が、この「研究発表会」に参加しようと思った理由は、二つあります。(校長が「研究発表会」に一般参加者として参加するのは珍しいのですが…)

一つ目は、同じ「商業科」を有する学校の「商業の授業」に関する研究であり、千原台高校の今後の学校経営に活かせると考えたからです。

もう一つは、菊池高校の奥園栄純校長が大学時代の同級生であり、日頃から多方面の相談に乗ってもらったりして、お世話になっているからです。

やはり、「研究発表会」を催す側からすると「一人でも多くの参加者に来てほしい」

と考えるものです。ですから、奥園校長への「恩返し」という気持ちもこめて参加することにしました。

奥園校長と私は、同じ大学の同じ学科の出身です。私たちが卒業したのは、「保健体育科」。ともに「体育教師」になることを目指して、大学時代を過ごしました。

私はサッカー部に所属し、彼はハンドボール部に所属していました。お互い酒を飲むのが大好きだったので、大学周辺の居酒屋でよく一緒に酒を飲みました。そんな彼は3年生の頃、大学内の大役を引き受けることになりました。

それは、「体育会会長」という役職でした。

大学には、「スポーツや文化を気軽に楽しもう!」という「サークル活動」と「スポーツや文化活動に真剣に取り組み、高みを目指そう!」とする「体育会系部活動」の2種類の活動があります。

その「体育会系部活動」のまとめ役となるのが、「体育会会長」です。

元々、親しみやすい性格で、誰とでもフランクに接することが出来、親分肌でもあった彼にピッタリの役職でした。彼は、卒業までその大役を全うして、教員となりました。

その後の「教員界」での彼の経歴は、「異例」です。

「合格しやすい」という理由で「小学校教員採用試験」を受け「小学校の教師」として教員生活を始めた私と違い、彼は、特別支援学校での1年の「講師生活」を経て、「中学校体育教師」として、教師生活をスタートしました。

そして、3年間勤めた後の「3年再配」と言われる「定期異動」で、何と「熊本県教育委員会指導主事」となりました。

普通は、40代の半ばくらいで「指導主事」となり、3年ほど「指導主事」を勤めて、「教頭」として現場に戻るというのが、よくあるパターンです。

そんな中で20代。しかも、教職経験3年での指導主事への異動は、だれも驚く「大抜擢」でした。

その後、2001年の熊本国体が終わるまでの10年近く、「指導主事」として「教育行政」に関わったのち、「高校の体育教師」として現場に戻ります。

そして、2つの高校で「体育教師」として勤めた後は、再び「熊本県教育委員会」に異動となり「教育委員会の管理職」として活躍しました。

それと同時にハンドボール協会の役職も歴任し、2019年に熊本で開催された「世界ハンドボール選手権大会」を大会のリーダーとして牽引しました。

そして、昨年度、私が千原台高校の校長に異動するのと時を同じくして、菊池高校の校長に着任しました。

皆さんもご存じの通り、中学校の校長から高校の校長へと異動し、高校での「教師経験」がない私にとって、彼はとても頼りになる相談相手です。

また、現在も彼が「ハンドボール協会・理事長」という役職を勤めていることから、千原台高校のハンドボール部の応援に行けば、必ず彼も来ていて、一緒に試合を観戦します。

さて、肝心の「研究発表会」の内容ですが、これは、一言で言うと「素晴らしい!」につきる内容でした。

はじめに行われた「研究授業」は、「財務会計Ⅰ・損益計算書」という授業でした。

10月30日(土)に行った「販売実習」での「売上」や「支出(経費)」を計算し、「損益計算書」の「妥当性」を学ぶという内容です。

千原台高校でも例年「千原台マーケット」という「販売実習」を行っていたのですが、「コロナ禍の開催は無理」とうことで、この2年間「中止」にしました。

そのような状況で「販売実習」を開催し、それを授業につなげていることが、素晴らしいと感じました。

また、自らの実体験とつながっている題材を学んでいることもあり、どの生徒も目を輝かせて授業に参加しており、まさに「理想の授業!」だと感じました。

続いて行われた「研究協議」では、菊池高校のこれまでの活動についての「指定校事業研究発表」が行われました。

これを聞いて、どのような取り組みを経て、先ほど見せてもらった素晴らしい「研究授業」が成立したのかがよく理解出来ました。

特に、素晴らしいと感じたのが「菊高ジャック」というイベントへの取り組みです。

菊池市役所、商工会議所などの関係機関と連携し、「菊池市を盛り上げよう!」という目的のイベントを高校生が主体となって開催したのが「菊高ジャック」です。

菊池市長に協力を依頼して、市長にも出演してもらっての「PR動画づくり」や「高校生が主催する『婚活イベント』」などは、話題性も高くて、度々、地元のテレビニュース等にも取り上げられました。

このような経験を積んだ生徒たちは、一様に「自己有用感」を高めており、各種アンケートの結果の数値も見事に上昇していました。

ここで学んだことを千原台高校の学校経営にも取り入れて、同じ「商業科」を有する高校として、切磋琢磨していきたいと思います。

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

今日一日が、皆さんにとって素敵な一日になりますように。