どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。
さて、これまでのブログで、現在、熊本市では「熊本市立高校・専門学校改革」が進んでいることをお話ししました。
今日は、その内容についてお話ししてみたいと思います。
約20年前に行われた「熊本市立高校改革」では、「熊本市立商業高校」だった校名が、現在の「熊本市立千原台高校」に変わり、「普通科」が創設されて、そこに「健康スポーツコース」と「国際経済コース」が設けられました。
このときの「改革」の成果として、今のような「部活の活性化」がなされ、「サンアントニオ市との交換留学制度」などの「学校の魅力化」も行われてきました。
しかし、それから約20年の月日が経過し、「高校教育に求められるもの」も変化してきています。
そんな中での今回の「高校改革」では、3年前から様々な議論が行われ、色々なケースが想定されましたが、結論としては、「これからの社会を生き抜くことの出来る主体的に学ぶ生徒を育成する」という方針のもとに、「教育内容の改革」に重きを置いた改革となりました。
その中心となるのが、「『探求的な学習』の推進」です。
「探求的な学習」については、令和4年度から全国の高校で「完全実施」となる「新学習指導要領」でも中心に据えられており、全国の学校で取り組んでいるテーマではありますが、千原台高校では、今回の「高校改革」により、「スポーツ探求科」「情報ビジネス探求科」(ともに仮称)という二つの「専門学科」による学校に生まれ変わります。
学科名に「探求科」とうたっているように「探求的な学習」を中心に据えた「教育内容」に「パラダイムシフト」を図っていこうとしています。
その中でも中心となるのが、「総合的な探求の時間」という科目です。
令和5年度にスタートする「高校改革」後の学年では、この授業を各学年で2単位ずつ設定しています。(週2時間の授業:通常「1単位」という学校がほとんど)
ただ、これを実施していく中で、我々教師側には、いくつかの「不安感」があります。
その一つが、「総合的な探求の時間」には、「教科書がない」ということです。
「総合的な探求の時間」では、生徒たちが自ら課題を設定し、その課題を解決するために、主体的に活動していきます。
とは言え、生徒たちに主体的な学習をさせていくためには、我々教師が、それをうまく導いていくための「引き出し」を持っておくことが必要になります。
その「引き出し」づくりが、教師側の「課題」となっています。
そこで、今、行っているのが「職員研修」の実施です。
先日は、信州大学の先生から「全職員」を対象にした研修を。
そして、昨日は、「関係する主任」を対象に熊本県立鹿本高校で「研究開発部長」として、「探求的な学習」をリードされている先生からの研修を受けました。
いずれも、「オンライン研修」でしたが、とても充実した内容であり、今後に活かしていけるものでした。
今、熊本県でも、高校進学にあたっての「公立離れ」が確実に進んできており、多くの公立高校が「定員割れ」に苦しんでいます。そして、その状況は、数年前から千原台高校にも当てはまりつつあります。
「生徒に選ばれる魅力ある高校」として、さらに進化していけるように、「研修」を積みながら「探求的な学習」のさらなる推進に努めていきたいと思います。
今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
今日一日が、皆さんにとって素敵な一日になりますように。