YouTuber校長日記

YouTuber校長として、サッカー解説者として日々の生活の中で感じたことや本を読んで学んだことなどを書きます!

感動しました! 専門高校生徒による研究・実践発表(第1部)

どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。

先日、ある会に参加し、高校生たちの素晴らしい取り組みに感動しました。今日は、その時の感動をお話しします。

その会は、「熊本県産業教育振興会『産学懇談会』」と言います。

この会は、熊本県の「産業教育」の振興を目的とした会で、熊本県内の「商業」、「工業」、「農業」、「水産」、「家庭」、「福祉」という6つの専門学科を有する高校と、そこでの「産業教育」の振興を応援したいと思っている企業や大学で組織されています。

この会の中で毎年行われるのが、「専門高校生徒による研究・実践発表」です。

毎年、様々なテーマの解決に取り組む専門高校生徒の素晴らしい研究・実践の成果が発表されます。

その中でも、特に私が感動した研究・実践についてお話しします。

その一つ目は、「商業」分野の代表として発表してくれた球磨中央高校の「人吉は負けない~豪雨災害、コロナ禍からの復興~」です。

令和2年7月4日、九州南部地方に発生した線状降水帯は、人吉・球磨地方に過去に例をみないほどの「豪雨」をもたらし、球磨川が氾濫。甚大な被害をもたらしました。

人吉市中心部の商店街は4mも浸水し、物産館、旅館街、国宝青井阿蘇神社等、多くのものが甚大な被害を受けました。

中には、仮店舗で営業を始めた店舗もありますが、コロナ禍で観光客の姿もなく、営業は大変苦しい状態です。

このような厳しい状況の中で、

「被災した店舗のために、何か出来ないか?」

と考え、豪雨災害で被災した店舗の復興支援、コロナ禍で非常に厳しい観光分野の支援をテーマにして活動を始めたのが、球磨中央高校の生徒の皆さんでした。

彼らの分析によると、

熊本県地方経済総合研究所の資料(2021年3月調査)によると、売上が前年より減少した熊本県内の事業所は76%を超えている。コロナ禍で事業所の売上が減少する一方で、増加しているのが、デジタル化へのシフトである。Web会議システムの導入については、熊本県内の62%の事業所がすでに導入している。また、総務省統計局の資料(2021年5月調査)によると、全国の世帯で、ネットショッピングの利用率は全体の53%、高齢者世帯主世帯でも31%と、急激に増加している。」(研究発表資料より引用)

ということです。

この分析から、彼らは次のような「仮説」を立てました。

「コロナ禍でオンラインを活用した新しいビジネスが急増している。例えば、中国などで急成長しているライブコマーズ。オンラインで販売員とお客様が実際に会話をしながら、リアルタイムで販売する手法は、自宅にいながら、お店を訪れた雰囲気を味わえるのも魅力である。

コロナ禍で急速に進んだ『DX(デジタルトランスフォーメーション)』。企業・消費者がともにデジタル化が進む中、私たちは高校で学んだ商業・情報の知識を活用し、オンラインを使って、豪雨災害で被災した店舗の復興支援、コロナ禍で非常に厳しい観光分野の支援が出来るのではないか。」(研究発表資料より引用)

なんと素晴らしい「志」でしょうか!

こうして立ち上がった高校生たちは、5つの企画の考え、実践しました。

① 被災店舗復興のための「ポータルサイト運営」

② 人吉球磨地域の観光資源PR「多言語標記のコンテンツ」

③ 人吉球磨地域の「オンラインツアー」

④ 被災店舗商品の「ライブコマーズ

⑤ 「球磨中央百貨店」での復興支援販売

これらの企画・実践はどれも素晴らしく、そこには、若者の情熱的な支援を受けた地元住民の皆さんの笑顔の花が咲いていました。

同じ「商業」の分野を学ぶ千原台高校でも、球磨中央高校の素晴らしい取り組みに負けないようような「実践的な教育」をすすめて行かなければという決意を新たにしました。

他にも素晴らしい研究・実践がたくさんありましたので、また、このブログでご紹介していきます。

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

今日一日が、皆さんにとって素敵な一日になりますように。