YouTuber校長日記

YouTuber校長として、サッカー解説者として日々の生活の中で感じたことや本を読んで学んだことなどを書きます!

多くの学びがありました。 トランス男性お二人の「ライフヒストリー」

どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。

それから、もう一つ、力を入れて活動していることがあります。

それは、「LGBTs人権課題」の解決に向けての活動です。

ここ数年は、「多様性」に注目が集まり、「LGBT」という言葉に対する理解は随分広がってきました。

ご存じの通り、「L」は「レズビアン」、「G」は「ゲイ」、「B」は「バイセクシャル」、「T」は「トランスジェンダー」の頭文字です。

しかし、「性的マイノリティー」と言われる皆さんの「性自認」「性的指向」は、この4つだけではありません。

そういう意味で、私たちの研究グループでは、「s」をつけて「LGBTs」と表記しています。(LGBTQ+も同義)

このことについての「講演活動」をしていること。そして、そのきっかけについては、以前のブログでお話ししました。

当然、千原台高校の生徒の皆さんにも、毎年「校長講話」として1時間の時間の確保をし、話をしています。

そして、今回、さらに理解を深めることを目的として、お二人の「トランス男性」の方に本校に来ていただき、「人権講演会」を開催しました。

「トランス男性」とは、生物学的には「女性」として生まれたものの「性自認」は「男性」であったことから、現在は、「男性」として生活されている方のことです。

今回、講演をしていただいたのは、曽方晴希さんと松崎志摩さんのお二人です。

お二人は、それぞれ「YWCA]「くまにじ」という団体に所属されて、この問題に取り組まれています。

晴希さんが、本校の職員が以前勤務していた高校の卒業生だったことから、今回の「人権講演会」が実現しました。

お二人の「ライフストーリー」をお聞きして、私が強く感じたこと。そして、お二人が伝えられたかったことは、

「『トランス男性』ということで『同じ』と捉えられる部分があっても、そこまでの『歩み』や『現状』には、『違い』がある。」

ということです。

晴希さんは、熊本市内の比較的大きな学校(人数の多い学校)に通われていました。

一方の志摩さんは、地方部の小規模の学校に通われていました。

晴希さんは、「性自認」を自覚するとともに、人前に出ることが難しくなっていき、「不登校」を経験されています。

志摩さんは、「活発な子ども」として育ち、周りの友達にも割と自然に受け入れられたそうです。

しかし、家族へ「カミングアウト」したときは、晴希さんは、「受け入れてもらえた」と感じたそうですが、志摩さんは、当初はそうはいかなかったということでした。

そして、現在、志摩さんは「戸籍の変更」をされていますが、晴希さんはされていません。今のところ、その必要性を感じていないということでした。

このように、人はそれぞれに違った「歴史」があり、違った「現状」があります。

それを普通に丸ごと受け止めていくことが大切だと思います。

このようなお二人の「ライフストーリー」を聞かせていただき、千原台高校の生徒たちは、次のような感想を持ちました。

「自分たちが、普段話している言葉とかで、当事者の方を傷つけることもあるということに気づき、気をつけていかないといけないなと思いました。」

「その人を傷つけないことを一番に考えて、その人の力になれるようになれればなと感じました。」

「私は、身近な人にLGBTの当事者の人がいるので、その子とのことを考えながら話を聞いていました。その子を通して、自分らしさを知ることが出来たので・・・」

この模様は、下記のURLから、ご覧になれますので、ご視聴いただけると嬉しいです。

https://www.kkt.jp/nnn/news100rhnxcpwb1cmjlx7s.html

ということで、今日も、このあと10時から、出水南中学校のPTAの皆さんに向けて、「令和の時代、LGBTs人権課題とどう向き合うか」という演題で、オンライン講演をさせていただきます。

私なりに精一杯伝えたいと思います。

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

皆さんにとって素敵な一日になりますように。