YouTuber校長日記

YouTuber校長として、サッカー解説者として日々の生活の中で感じたことや本を読んで学んだことなどを書きます!

「自己肯定感」とともに大切な「自己効力感」 「ビリギャル」坪田氏の著書に学ぶ

どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。

今日は、最近読んだ本から学んだことをお話しします。

その本とは、「世界に一つだけの勉強法」坪田信貴著(PHP研究所)です。

著者の坪田信貴さんは、「ビリギャル」という本を書き、それがベストセラーとなり、映画化されたことで有名な方で、本業は「塾の経営者」です。

「ビリギャル」については、ご存じの方も多いかと思いますが、簡単にお話しすると、学校の成績が全く振るわなかった女子高生「さやかちゃん」が「坪田塾」に出会い、彼女の「個性」を引き出す「勉強法」により、慶応大学に現役合格するまでを描いた物語で、「坪田塾」で実際に起きた「実話」です。

しかし、その後、いろんな人からよく言われたのが、

「確かにさやかちゃんの成長はすごいけど、それは、たまたま、さやかちゃんが『じあたま』が良かったからでしょう。」

という言葉だったそうです。

著者は、そのことを否定した上で、大切なことは

「自分に合った勉強法を自分で確立すること」

と述べています。

その中身について興味がある方は、ぜひ、この本を読んでみてください。

ここでは、この本の中で、私が特に納得したことを二つお話しします。

一つ目は、「『自己肯定感』と『自己効力感』の違い」です。

この言葉、どちらも昨今の教育界で「日本の子どもたち欠けているもの」として使われる言葉なのですが、その「違い」を皆さんはご存じですか?

私もこれらの言葉についての、「何となくのイメージ」はありましたが、「違い」を明確に意識していませんでした。

本書では、次のように書かれています。

「自己肯定感とは、『どんな自分もまるごと受け容れる』姿勢のこと。これがあれば、少々の失敗や挫折があっても『自分は大丈夫』と思えます。

これに対して、自己効力感は『成功する自分』をいつでもきちんとイメージできること。

どちらも大事な生きるエネルギーの源です。」(本書より引用)

「なるほど」と思いました。

そして、この「自己効力感」が、何かに取り組むときの「根拠のない自信」につながるということです。

では、何をすることで「自己効力感」が高まっていくのか?

そのヒントを得たのが、二つ目にお伝えしたいことです。

それは、「6:4の法則」です。

著者は次のように述べています。

「心理学者・チクセントミハイは、何かに夢中で挑戦するモード=「フロー状態」に入るための条件の一つに「行う事柄が、現段階の実力よりも『少し高め』のものであること」を挙げています。

簡単すぎると退屈、難しすぎると不安。

『少し高め』がベストなのです。

となると、気になるのは「少し」の度合いですね。

生徒に課題をさせていてわかるのは、『正答6割:誤答4割』のレベルが、もっともやる気を喚起するということです。」(本書より引用)

この主張にも大きく納得させられました。

それは、私自身、多くの生徒に接する中で感じていたことと同じだったからです。

この本には、他にも様々な「教育のヒント」が詰まっています。

子どもたちに「やる気」を待たせ、それを「継続」させることが、「理想的な教育」であることはわかっていても「なかなか難しいよなあ」とお悩みのの方には、特におすすめの一冊です。

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

今日一日が、皆さんにとって素敵な一日になりますように。