YouTuber校長日記

YouTuber校長として、サッカー解説者として日々の生活の中で感じたことや本を読んで学んだことなどを書きます!

ステキな時間に感謝! 講演後の質疑応答にて(後編)

どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。

昨日のブログでは「ステキな時間に感謝! 講演後の質疑応答にて(前編)」と題して、11月26日(金)に「北部中学校区PTA連絡協議会」のお招きで行った「LGBTs人権課題講演会」での質疑応答の話題をお話ししました。

今日も、その際の質疑応答の内容について、その続きをお話しします。

次に、挙手していただいたのは、女性の方だったので、小学生か中学生のお母様だと思われます。

「先ほどの講演の中の映像(22歳のゲイの息子さんとそのお母様へのインタビュー。カミングアウトを母親が受け入れている様子が語られる)でみせていただいたお母様のように、『子どものありのままを受け入れたい』という気持ちはあるのですが、子どもからいろんな話を聴いているうちに、つい『お隣のあのお子さんは出来ているのに、何であなたは出来ないの!』と思ってしまうのですが・・・

どのうすれば良いんでしょうか・・・」

私は次のように応えました。

「お気持ち、よくわかります。親子関係の中では、ありがちなことですよね。

参考になるかはわかりませんが、二つお話しさせてください。

まず、一つ目は、比較する対象を『周りの人たち(他人)』から『過去の自分』に変えることをおススメします。

他者と自分を比較することによって『あの人はあんなにすごいのに、自分は…』というストレスが生まれます。

そこで、『昨日の自分と今日の自分』を比較してみて、少しだけ成長しているところに目を向けるとストレスを軽減できます。

子どもさんに対しても、そのような見方をしてみられてはいかがでしょうか。

あと一つは、『課題の分離』という考え方です。これは、心理学者のアドラーが提唱している考え方なのですが、子どもさんに何かの問題が起きたときには、その問題は子どもさん自身の『課題』であり、お母様の『課題』ではないということです。

お子様のことを『別人格』と捉え、お子様が経験する辛いことも、それを通して成長していると捉えることが出来ると良いのではないかと思います。」

現代の親子関係の中でよくみられる状況についてのご質問であり、これまでの私の経験でも、「子どもさんの心情と親御さんの心情が常に同調してしまう」という現象により、子どもさんの成長が鈍化してしまうという経験を数多くしてきました。

その点を問われた素晴らしいご質問でした。

次に、このようなご質問がありました。

「今日は、LGBTs人権課題について、様々なことを教えていただいてありがとうございました。

私自身は、このような事柄についても比較的理解のある親であると自負しているのですが、とは言え、今、小学生の我が子からカミングアウトを受けたとしたら、今の社会の情勢を考えて、『まわりにカミングアウトするのは、待て』と言うと思います。

先生が、講演を始められてからのこの6年間でも、ずいぶん社会の受け入れは進んできているということでしたが、今後、どのようなスピードで進んでいくとお考えでしょうか。」

私は、次のようにお応えしました。

「ご質問ありがとうございます。確かに、この数年間で加速度的にいろいろなことが変化してきています。

例えば、コンビニのトイレ。

今では、そのほとんどが『男女共用』になっていることにお気づきでしょうか。これも、トランスジェンダーの当事者の皆さんの生きづらさを解消するための一つの施策だと言われています。

このような変化は、今後、さらに加速していくと考えています。

あと一つ、ご質問の中で、今の社会の状況を考えて、カミングアウトのタイミングは『待て!』と言うだろうとおしゃっていました。

私としては、そこに『る』をつけていただいて、『待てる?』と言ってあげてほしいと思っています。

カミングアウトのタイミングは、あくまでも本人の意思によります。

ただ、親として、大人として、周りの状況等の『情報』を与えることは必要だと思います。

その上で、本人が判断すること。それを尊重することが大切だと考えています。」

このほかにも、いくつかの貴重なご質問をいただき、お応えさせていただきました。

北部中学校区PTA連絡協議会のメンバーの皆さんの教育や子育てに対する「情熱」を肌で感じることが出来た「ステキな時間」でした。

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

今日は、午後1時から、ロアッソ熊本テゲバジャーロ宮崎の試合が行われます。この試合に勝つか引き分ければ、ロアッソ熊本のJ2昇格が決まります。

アウェイゲームですので、宮崎に応援には行けませんが、熊本から精一杯の声援を送りたいと思います!

今日一日が、皆さんにとって、そして、ロッソ熊本にとって、素敵な一日になりますように。