YouTuber校長日記

YouTuber校長として、サッカー解説者として日々の生活の中で感じたことや本を読んで学んだことなどを書きます!

GKを子どもたちのあこがれのポジションに! C級コーチライセンス講習会にて

どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。

そのほかに、20年近く続けている仕事があります。

それは「47FAインストラクター」という仕事です。

「47FA」とは、「47都道府県のサッカー協会」という意味で、各都道府県サッカー協会が主催する「指導者講習会」の「インストラクター(講師)」を務めるのが、「47FAインストラクター」というわけです。

昨日は、その仕事として熊本県サッカー協会が主催する「C級コーチライセンス講習会」で、「GK指導」の「講義」「実技」を担当しました。

今日のブログでは、その様子をお話しします。

「講義」では、「GK指導」のポイントをいくつか伝えますが、その中で、私が重要だと感じているのは、

「GKは、11分の1(8分の1)である」

という考え方です。

「8分の1」を( )で加えているのは、現在、4種年代(小学生年代)では、すべてのサッカーの大会が「8人制」で行われているからです。

GKというポジションは、サッカーの中で1つしかないポジションです。

そして、プレーヤーの中で唯一「手を使ってプレーできる」選手であり、ユニフォームの色も一人だけ違います。

このような「GKの特殊性」から、私が育成年代の選手だった頃(約40年前)は、トレーニングの際、「GKとフィールドプレーヤー(以下FP)のトレーニングは、別々に進行する」というのが、スタンダードな形となっていました。

そして、「シュート」が入るトレーニングになると「キーパー!」と呼ばれて、合流するわけです。

ですから、小学校3年生でサッカーを始めたときから、ずっと「GK」というポジションしか経験してこなかった私は、「ゴールデンエイジ」と言われる小学校高学年の頃から中学・高校時代まで、「パス&コントロール」や「ドリブル」などのトレーニングをほとんど経験していません。

そのために、大学・社会人の選手としてプレーするとき、「足元の技術」が、私の最大のウィークポイントとなっていました。

そんな私自身の経験からも、

「GKは、11分の1(8分の1)である」

というポイントは、しっかりと伝え、小学生・中学生の年代では「パス&コントロール」などのトレーニングは、FPと一緒に行い、「GKであっても『パスの技術』『ボールコントロールの技術』は、FPと変わらない」というGKを育成してほしいということを伝えるように心がけています。

「講義」のあとは、グラウンドに移動して「実技」を行います。

そこでは、「基本姿勢」「キャッチング」「スローイング」「ステッピング」「ローリングダウン」「アングルプレー」などを通して、「GK特有の技術」のポイントを伝えていきます。

すべての「実技」を終了して、「質疑応答」の時間を設けてあります。

そこで、昨日は次のような質問がありました。

「私は、4種(小学生)の指導をしているのですが、子どもたちが、なかなかGKをやりたがりません。どうすれば、その傾向を変えることが出来るでしょうか?」

私は、次のように応えました。

「ご質問ありがとうございます。確かに、日本ではそういう傾向はありますよね。

では、皆さんにお尋ねします。子どもたちは、なぜ、『GKをやりたがらない』のだと思いますか?」

受講生の皆さんから、

「シュートを受けるのが怖い…」

「GKのプレーは痛そう…」

「失点したら責められる…」

などのつぶやきが聞こえました。

「そうですよね。なので、それらを取り除いてあげてほしいと思います。

そのために、私が一番お勧めしたいのは『選手全員にGKを経験させる』ということです。

今、皆さんに『実技』でGKをやってもらいましたが、怖かったですか?

痛かったですか?

そんなことなかったですよね。皆さん笑顔でプレーしてくれましたし、FP出身の受講生の方から『俺、GKやりたい!』という声も上がってましたよね。

こういう経験をぜひ、すべての選手にさせてあげてください。

また、自分自身がGKを経験することによって、『失点でGKを責める』というメンタリティーも変わってくると思います。」

さらに、コースマスターのインストラクターから次の2点が、付け加えられました。

① GKとしての「成功体験」をさせること

② 4種年代(小学生)では、試合でもローテーションですべての選手にGKを体験させてほしいこと

育成年代の多くの指導者の方々に、このような考えが広がっていけば、そう遠くない将来に「ヨーロッパの舞台で活躍する日本人GK」が出現することを信じて、活動を続けていきたいと思います。

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

今日一日が、皆さんにとって素敵な一日になりますように。