どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。
1月2日に行われた第100回全国高校サッカー選手権大会の3回戦、大津対佐賀東の一戦は、3-1で大津が勝利し、大津にとっては4回目となるベスト8への進出を決めました!
今日は、この試合を振り返ります。
大津の先発メンバーは、
GK 佐藤
DF 和田、川副、寺岡、岩本
MF 一村、薬師田、森田、田原
FW 小林、川口
1,2回戦と全く同じメンバーで、フォーメーションはおなじみの4-4-2です。
対する佐賀東も同じく4-4-2の布陣。注目選手は、背番号10番のMF吉田選手。U-18日本代表候補に選ばれた逸材です。
また、佐賀東の蒲原監督は、日本サッカー協会公認B級コーチライセンスを取得した時に同じコースを受講した「同期生」。穏やかな人柄の勉強家です。
さて、試合は、大津がボールを支配して進めるものの、DFラインを低めに設定して戦う佐賀東に対して、なかなか決定機を作れないままに進んでいきました。
そんな試合展開を打破したのは、191cmの長身FWでエースストライカーの小林選手でした。
前半28分、MF田原が左サイドから送ったクロスボールのこぼれ球をうまく体を反転させて、右足でシュート。見事に佐賀東のゴールマウスをとらえて、貴重な先制ゴールを奪いました!
前半は、このまま1-0で終了します。
後半になると、大津本来の「速いテンポでのボール回し」が見え始め、次々にシュートシーンを作ります。しかし、なかなか追加点が奪えず、「少し嫌な雰囲気だなー」と感じていたところで、大津のベンチが動きます。
後半14分に田原→高畑。この交替で高畑がFWに入り、川口がMFに入りました。続く20分には、一村→農という交代カードを切りました。
(余談ですが、MF農選手は、私の長男が小学生のクラブチームでコーチをしている頃の教え子だそうです。)
FW高畑選手は、「ゴール前の嗅覚」に優れた点取り屋。MF農選手は、独特のリズムのドリブルが出来る「サイドのドリブラー」です。
2人とも特徴を活かしたプレーをみせ、さらに、大津ペースで試合は進みます。
そんな後半27分、大津に待望の追加点が産まれます。
コーナーキックをMF森田が蹴り、長身FW小林がヘディングでそらします。そこへ飛び込んだのが、途中交代で入ったFW高畑でした。見事なシュートを決めて、欲しかった2点目を奪いました!
ところが、佐賀東もこのまま引き下がることはありませんでした。
途中出場のFW小嶋選手を有効に使いながら、大津ゴールに迫ります。
大津が追加点を奪った3分後の後半30分、フリーキックのこぼれ球を決められて、ゴール!
熊本県大会から、全国大会を通じての「初失点」を喫します。
2-0から2-1にされるのは、サッカー界では「危ない状況」とされています。
この1ゴールによって、一気に流れが変わってしまうことが往々にして起こるからです。
しかし、この試合の大津は違いました。この後もゲームをしっかりとコントロールしながら進めていきます。
そして、試合もアディショナルタイムに入った後半41分、右サイドのDF和田がドリブルでカットイン。途中交代で入っていた1年生FWの碇にパスを送ると、これを碇が佐賀東ゴールの右隅に見事なシュート!
貴重な「ダメ押しゴール」を奪いました!
このまま試合は終了し、3-1で大津が学校として4回目となるベスト8進出を決めました!
この試合から得られた収穫は2つです。
まず、1つ目は、この試合でも「3ゴール中2ゴールを途中交代の選手が奪っている」ということです。
以前にも書きましたが、途中交代の選手が活躍するとチームの「一体感」が増し、チームに「勢い」がつきます。
そして、2つ目は、「失点後も落ち着いてゲームをコントロール出来た」ということです。
今大会を通じて「無失点」で来ていただけに、「失点後」にチームがどのような状態になるのかに注目しましたが、この試合での大津は、全くバタバタしませんでした。
しかも、アディショナルタイムには、ダメ押しゴールまで奪う「おまけつき」。
この試合が、熊本県大会から全国大会までを通じて「最も苦しい試合」だったことは間違いありません。
しかし、ここで「苦しい試合」を経験できたことは、次の準々決勝、前橋育英戦に向けての「ポジティブな材料」だと私は感じています。
次の対戦相手となる前橋育英は、全国大会の「常連校」であり、過去に「優勝経験」もある「超強豪校」です。
しかし、今年の大津なら勝つチャンスは十分にあると思います。
ここを突破して、ベスト4に進出することが出来れば、今年は「夢の国立」が待っています。
準々決勝は、1月4日㈫12時05分から、フクダ電子アリーナにて行われます。
皆さんからも多くのご声援をお願いします!
頑張れ、大津高校!
今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
今日は、このあと「箱根駅伝復路」もスタートします。中央学院大学の8区に千原台高校出身の1年生・堀田くんがエントリーされていますので、そちらへのご声援もよろしくお願いします!
今日一日が、皆さんにとって素敵な一日になりますように。