どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。
さて、昨日(1月16日)、京都の西京極陸上競技場をスタートゴールに行われた全国都道府県対抗女子駅伝大会に熊本県選抜チームの一員として、2人の千原台高校生が出場し、力走しました。
今日は、この大会について振返ります。
今回は、「京都へ行って応援」と言うわけにいきませんでしたので、熊本からテレビの前で応援しました。
熊本県チームの1区を任されたのは、千原台高校3年生の池田こまちさん。各県のエース級のランナーがひしめく1区を任されました。
兵庫県チームの1区は、東京オリンピックの5000mと10000mに出場したオリンピアンの田中希実選手です。5000mの日本記録保持者でもあります。
レースは、その田中選手と石川県の五島選手が飛び出して、先頭を引っ張る展開となりました。
千原台高校の池田選手も3位集団に入り、力走している姿がテレビカメラにとらえられていました。
3位集団が縦長になっていく中でも粘りの走りを見せ、29位でタスキをつなぎました。
タイムは、19分59秒。6キロのコースを19分台で走り切りました!
熊本県チームは、続く2区で4人を抜いて25位に浮上。
3区から6区までで、抜きつ抜かれつしながら順位は23位となって、7区を任された千原台高校3年生の山下彩菜さんにタスキが渡りました。
山下選手の特徴は、長身を活かしたストライド走法です。
テレビには、タスキ渡しのシーンしか映りませんでしたが、きっとこの得意の「ストライド走法」を活かして力走をみせてくれたのだと思います。
2人を追い抜き、21位として8区のランナーにタスキを渡しました。
山下選手のタイムは、4キロのコースで13分09秒。区間14位となり、熊本県チームの中では最高の成績となりました!
その後、8区、9区のランナーも粘りの走りをみせてくれて、熊本県チームは22位でフィニッシュしました。
目標としていた「8位入賞」までは遠い結果となりましたが、全員が粘りの走りをみせてくれた素晴らしいレースだったと思います。
選手、スタッフの皆さん、お疲れさまでした!
この大会をテレビ観戦していて、私はとても大きな「感動」をしました。
その理由は、2つあります。
一つ目は、タスキ渡しのシーンでの光景です。
どの県のチームのランナーたちも「最高の笑顔」でタスキ渡しをしていました。
特に受け取る選手が、タスキをつないでくれる選手に大きく手を振ったり、名前を呼んだりしているシーンを数多く目にしました。
この「感動」は、この大会のレギュレーションから来ていると思われます。
この大会は、「都道府県対抗」であり、現在、実業団や大学の選手として他県で活躍している選手も「ふるさとランナー」として、生まれ故郷の県から出場できます。
そして、そのチーム構成は、中学生、高校生、大学生、社会人の混成チームとなります。そこに、「温かい先輩後輩の関係」が産まれているように感じました。
もう一つの感動は、「ふるさとランナー」として、青森県の9区、アンカーとして出場した福士加代子選手の走りでした。
福士選手は、過去に4度のオリンピック出場を果たした日本のトップランナーです。
そんな福士選手も39歳となり、今シーズン限りでの「引退」を表明しています。
1月下旬に、あと一つハーフマラソンの大会に出場するそうですが、この大会に出場するのは、これが最後。「ラストラン」となります。
「何とか20位代で、福士選手にタスキにつなぎたい。」
という思いで、力走した青森県チームの後輩たちは、25位でアンカーの福士選手にタスキをつなぎました。
往年のスピードで走ることは出来ない福士選手でしたが、沿道からの
「ありがとう!」
という声援に笑顔と涙で応えながら、最後は、持ち前の「福士スマイル」でフィニッシュしてくれました。
走り終えてのインタビューでは、持ち前のユーモアを交えつつも
「みんなに『ありがとう』と言われた温かいレースでした。」
と語りました。
この「温かさ」こそが、この大会の魅力であることを再認識しました。
千原台高校から出場した池田さんと山下さんは、それぞぞれ県外の実業団と大学に進み、競技を続けます。
そこで、さらにランナーとして成長し、来年の大会では「ふるさとランナー」として、再び勇姿をみせてくれることを楽しみにしたいと思います!
今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
今日一日が、皆さんにとって素敵な一日になりますように。