どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。
今日は、久しぶりに「サッカー解説者」の目線でのブログです!
昨日(1月27日)、埼玉スタジアムで行われたW杯アジア最終予選第7戦、日本対中国戦は、2-0で日本が快勝しました。
これで、勝ち点を15とし、W杯出場圏内の2位をキープしています。
この試合で私が注目したのは、何と言ってもセンターバックとしてこの予選初出場の谷口彰吾選手。熊本県の大津高校出身。中学時代は、熊本ユナイテッドFCに所属していました。
彼が中学生の頃、私は、熊本市の三和中学校で監督をしており、「熊本市協会長杯」という大会では、決勝戦で対戦しました。
当時は、中盤の選手でしたが「足元の技術がしっかりとしているクレーバーな選手」でした。
そして、学業成績も優れており、まさに「文武両道」を実践している中学生でした。
そんな彼が、大津高校→筑波大学→川崎フロンターレと進む中で大きく成長し、ついに日の丸をつけて、W杯への出場をかける舞台に立っている姿を目にするのは、この上のない喜びです。
では、試合を振り返ります。
日本の先発は、
GK 権田
DF 酒井、谷口、板倉、長友
MF 遠藤、田中、守田
FW 伊東、大迫、南野
ケガで離脱している吉田、冨安に代わって、谷口、板倉が今予選で初めて先発起用されました。
ケガから復帰して、活躍が期待される久保はベンチからのスタートです。
対する中国は、4-2-3-1の布陣、前回の対戦で敷いた5-3-2という5バックではありませんでした。
試合は、立ち上がりから日本のペースで進み、積極的にシュートを放ちます。
前半3分に伊東、7分に大迫、8分に守田と惜しいシュートを放つもゴールはならず。
そんな前半11分でした。後方の酒井からのボールを受けた伊東。右サイドのペナルティーエリア深くに侵入し、右足でクロス。これが、中国選手の手に当たり、ハンド。PKのを獲得。
PKを蹴るのは、大迫。魂を込めて、ゴール右に蹴り込み、日本が幸先よく先制点を奪いました!
かつては「大迫、半端ない!」が流行語になるほどに、メディアに持ち上げられた大迫選手ですが、最近の試合では、決定機を決め切れないシーンが目立つことから、とかくメディアの批判を受けることが多かった大迫選手。そんな周囲の「雑音」を払拭すべく、魂を込めた一蹴りだったようにみえました。
その後も、多くのシュートを放つもゴールを割ることは出来ず、試合は「閉塞感」の中で進みます。
そんな空気を一掃してくれたのは、伊東でした。
後半16分、長友に代わって入っていた中山から送られたクロスをゴール前に走り込んだ伊東がドンピシャリのヘディング。このシュートが中国のゴールに突き刺さり、日本にとって待望の追加点となりました!
これで、伊東はW杯予選で、3試合連続のゴール。どん底から這い上がってきた日本代表の「救世主」となっています。
この後、遠藤→久保。さらに、伊東、南野→堂安、原口というカードを切って、追加点を狙った日本でしたが、3点目を奪うことは出来ず、2-0で試合終了の笛を聞きました。
この試合の収穫は、次の2つです。
1つ目は、「完全に試合を支配して、勝利を収めた。」ということです。
もちろん、「前半に2~3点は取れるゲームだった。」とか、「得失点差を考えると、もっと大量得点を奪って勝つべきゲームだった。」という意見はあると思います。
しかし、現状、リーグ2位につけているわけで、この順位を守ることがまずは先決。
「決定力」という課題は残しつつも、「勝ち点3を奪う」、「ゲームを支配する」というミッションを確実に遂行した彼らを、まずは賞賛すべきだと思います。
2つ目は、「初出場の谷口、板倉の安定したプレー」です。
ともに、Jリーグのチャンピオンチーム(川崎フロンターレ)とドイツブンデスリーガの名門チーム(シャルケ04)でチームの中心選手として活躍する実力を持った二人です。
とは言え、W杯の出場権をかけた戦いというのは、またそことは違う緊張感がある舞台。
その中で、中国をわずかシュート2本。枠内シュート「0」という結果に抑えた安定した守備は絶賛です。
また、攻撃の起点となるパスの供給という面でも満点のプレーでした。
次の日本代表の対戦相手は、現在、首位を走るサウジアラビアです。
これまでの森保監督の采配から考えると、よほどの「トラブル」がない限り、先発メンバーは変えてこないと思われます。
谷口、板倉の両選手にとっては、さらに「真価が問われる一戦」となります。
また、日本代表にとっても、「W杯出場をかけた大一番」です。
日本サッカー界の力を総結集して、アウェイゲームで敗れた借りを返す試合をしましょう!
今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
今日一日が、皆さんにとって素敵な一日になりますように。