YouTuber校長日記

YouTuber校長として、サッカー解説者として日々の生活の中で感じたことや本を読んで学んだことなどを書きます!

養老孟司さんの書籍に学ぶ!「壁」シリーズより

どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。

今日のブログのタイトルは「養老孟司さんの書籍に学ぶ!『壁』シリーズより」です。

このタイトルにしたのは、養老さんの最新刊「ヒトの壁(新潮新書)」を昨日、読了したからです。

養老孟司さんと言えば「バカの壁新潮新書)」というベストセラー本の著者として知られています。

この本の売り上げは、なんと450万部、129刷。

戦後に出版された本の中で歴代4位というベストセラー本となっています。

バカの壁」が書かれたのは、2003年。今から20年近く前です。

これだけのベストセラー本だけに、その当時、一度読んだような記憶がうっすらと残っていたのですが、私が今のように読書に目覚めたのは、わずか5年前。その記憶は、はるかかなたのもので、記憶も本も手元にはありませんでした。

そこで、あらためて購入して、読了。

その後、「超バカの壁新潮新書)」、「半分生きて、半分死んでいる(PHP新書)」、「ヒトの壁(新潮新書」と続けて読んでみました。

養老さんは、今から20年近く前に書いた「バカの壁」の「まえがき」にこう記しています。

「人生でぶつかる問題にそもそも正解なんてない。とりあえずの答えがあるだけです。私はそう思っています。でも、今の学校で学ぶと、一つの問題に正解は一つというのが当然になってしまいます。ほんとうにそうか考えてもらいたい。」

今読み返すと「まさにおっしゃる通り!」と思えるこの一文を、20年近く前の私もたぶん読んでいたと思います。

しかし、残念ながら当時の私はそれを「教訓」とすることは出来ずに、教育現場で「一つの問題に一つの正解」を伝え続けてきたのではないか…

そんな「自壊の念」が浮かびます。

そんな養老さんが、最新刊「ヒトの壁」の中で一貫して主張しているのが、

「『ああすれば、こうなる』という『意識』の危うさ」です。

本書の中で、次のように述べています。

「都市社会では人の『意識』が優先する。都市は『ああすれば、こうなる』を優先する意識が作った世界である。しかしいかに意識が優越しても、統御できないものが存在する。人個人に当てはめるなら、生老病死がそれであろう。それを押しとどめようとしても人力及び難しである。最終的に人が優越するはずはなく、論理的にはたかだか天人合一までで止めるしかない。」(本書p175より引用)

私自身、この養老さんの主張に納得しつつも、日々の自分の生活を顧みると、

「ああすれば、こうなる」という「意識」の中で生活してる部分が大変多いことに気付かされます。

現在、84歳を迎えられ、社会の隅々までみて生きてこられた人生の大先輩の「金言」です。

自らの今後の暮らしに活かしていきたいと思いました。

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

今日一日が、皆さんにとって素敵な一日になりますように。