YouTuber校長日記

YouTuber校長として、サッカー解説者として日々の生活の中で感じたことや本を読んで学んだことなどを書きます!

教育という病 内田良著(光文社新書) に学ぶ!

どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。

今日のブログのタイトルは、「教育という病 内田良著(光文社新書) に学ぶ!」です。本書には「子どもと先生を苦しめる『教育リスク』」というサブタイトルがついています。

まずは、この本を手に取った理由からお話ししますね。

私の本の買い方は「まとめ買い」です。だいたい5~10冊程度の本をまとめて購入します。

その時に意識していることが二つあります。

一つは、「ビジネス書、小説、エッセーなど様々なジャンルの本を購入する」ということです。

以前は、読む本の傾向がどうしても「すぐに役立つ情報」が得られる「ビジネス書」に偏ることがありました。

しかし、「教養を身に付ける」、「脳の機能を高める」などのためには「乱読」が良いと知り、このようにジャンルを混ぜて購入するようになりました。

二つ目は、「自分の考えと違うことを書いてありそうな本も買う」ということです。これによって「自分の考えの幅が広がる」ということをある本で読んで、それ以来実践するようにしています。

今回、本書を手に取ったのは「二つ目の理由」からでした。

まずは、著者の内田良氏のプロフィールを紹介します。

内田良(うちだりょう)

名古屋大学大学院教育発達科学研究科准教授。博士(教育学)、専門は教育社会学、学校生活で子どもや教師が出逢う様々なリスクについて調査研究ならびに啓発活動を行っている。これまで、柔道事故、組体操事故、2分の1成人式、部活動顧問の負担など、多くの問題の火付け役として、情報を発信してきた。ウエブサイト「学校リスク研究所」「部活動リスク研究所」を主宰。最新の記事をヤフーニュース「リスクリポート」に発表している。

主な著作に『柔道事故』(河出書房新書)、『「児童虐待」へのまなざし』(世界思想社日本教社会学会奨励賞受賞)などがある。    (本書背表紙より引用)

「ブラック校則」「ブラック部活」などの言葉の「生みの親」として名前を知られている方です。

生徒指導、部活動を教育活動の中心にして「教師生活」を送ってきた私にとって、彼の主張は耳が痛いことが多く、「とは言え…」と反論したくなる経験をしていました。

そこで、本書を手に取って読んでみたわけです。

著者が本書で主張している内容は、以下の章立てに現れています。

第1章 巨大化する組体操 ー感動や一体感が見えなくさせるもの

第2章 「2分の1成人式」と家族幻想 ー家庭に踏み込む学校教育

第3章 運動部活動による「体罰」と「事故」 ースポーツ指導のあり方を問う

第4章 部活動顧問の過重負担 ー教員のQOLを考える

第5章 柔道界が動いた ー死亡事故ゼロへの道のり

本書を読了しての感想を一言で言うと「確かに」と納得させられる内容が数多くあったということです。

ここに挙げられている各章のタイトルになっている事項は、どれも「現在の教育界の課題」となっていることです。

この本を読むことによって、彼がワイドショーのコメンテーターとして登場し、語っている時に私が抱いていた彼の主張への違和感はずいぶん和らぎました。

「自分の考えとは違う考えを持つ著者の本を読む」ということの重要性を再認識させられた一冊でした。

また、現在、教育現場に携わっている方には、一読の価値がある一冊だと思います。

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

今日一日が、あなたにとって素敵な一日になりますように。