どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。
教師の仕事の喜びを感じるときとはどんな時でしょうか?
おそらく多くの教師はこう答えると思います。
「生徒たちの成長を実感出来た時。」
それをもっとも多く感じることが出来るのは「授業中」だと私は思います。
ですから、私は授業をするのが大好きです。
しかし、通常、学校では教頭、校長という管理職は授業を行いません。
私が教頭になったのは今から8年前ですから、通常はそれ以来授業をすることはないわけです、
ただ、私は中学校に勤務していて、ちょうどその頃、中学校の教育現場で「道徳の教科化」が行われようとしていました。
そこで、「私にも道徳の授業をさせてほしい」と申し出て、中学校で教頭、校長を勤めた6年間は、週に1時間、道徳の授業をさせてもらっていました。1年生から3年生までのクラスを年に1回ずつローテーションで回る形で道徳の授業をしていたのです。
このブログのタイトルは「YouTuber校長日記」ですが、私がYouTubeでの配信を始めたきっかけも、実はこの「道徳の授業」と関係しています。
私がYouTubeの配信を始めたのは、2019年の2月。この時期と言えば…
そうです。安倍前総理がコロナ感染防止のための「全国一斉休校」を宣言し、全国の学校が一斉に「休校」になった時期です。
私は、各クラスをローテーションしながら、全クラスの「道徳授業」を年に1回行う計画で進めていたのですが、この「休校」により1クラスだけ「道徳授業」が行えないクラスが出てしまったのです。
そこで、
「道徳授業をYouTubeで配信して生徒にみてもらおう!」
と考えたのがYouTube配信を始めた一つのきっかけでした。
高校には「道徳」という授業はないため、現在は、生徒たちへの「直接授業」は行えていません。
唯一行っているのは、「LGBTs人権課題」についての講話ですが、このことはまたいつか改めてお話ししますね。
ということで、現在、私が生徒たちの授業に触れる唯一の機会は、毎日行っている「授業巡回」のときだけです。
昨日も1時間目に「授業巡回」を行いました。
3年生の教室からスタートして、2年1組、健康スポーツコースのクラスに入ると…
「スポーツ概論」という教科で、「競技力向上」をテーマとした授業が行われていました。
担当の先生がパワポを使って授業をしているのですが、そのパワポの画面に映されていたのは「日本の高校年代サッカーリーグの組織図」でした。
担当の先生の発問にサッカー部の生徒が答えている時、先生が私の姿に気付いたようで…
「ちょうど、校長先生がおみえになりました。校長先生、この図について説明していただいてよろしいでしょうか。」
と振っていただき、
「もちろんです。」
と答えて、大好きな教壇に立つ場面を作ってもらいました。
「この図の通り、一番下に位置するのが『各都道府県リーグ』です。その上に『プリンスリーグ』があり、これは全国の9地域ごとに開催されています。そして、トップのリーグが『プレミアリーグ』。これは、西日本と東日本に分かれて開催されており、このそれぞれのリーグで優勝したチームが、一番上に書かれている『チャンピオンシップ』に出場し日本一を争うわけです。」
「ちなみに熊本県の大津高校は『プレミアリーグ西日本』に所属していて、昨シーズンは4位くらいの成績だったと思います。」
「では、『プレミアリーグ東日本』で1位になったチームはどこだと思いますか?」
「そう。青森山田高校です。青森山田は昨シーズン、『チャンピオンシップ』にも勝利して、このリーグ戦でも日本一に輝いています。」
「ちなみに、千原台のサッカー部は、今、『熊本県リーグ』の何部ですか?」
サッカー部の生徒から
「3部です。」
という答えが返ってきます。
「では、ここで問題です。千原台のサッカー部がプレミアリーグで戦えるようになるまでには、何年かかるでしょうか?」
生徒たちから、
「15年」「10年」「5年」などのつぶやきが聞こえます。
「そう。正解は5年です。一つのリーグで優勝すると上のカテゴリーのリーグへ昇格するルールになっているので、千原台が3部、2部、1部、プリンス、プレミアと階段を昇るには5年かかるということになります。」
「校長先生、ありがとうございました。」
という担当の先生の声とともに、生徒たちからの拍手をもらいました。
私にとっては、最高に楽しいひと時でした。
今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
今日一日が、あなたにとって素敵な一日になりますように。