YouTuber校長日記

YouTuber校長として、サッカー解説者として日々の生活の中で感じたことや本を読んで学んだことなどを書きます!

秀岳館サッカー部での悲しい出来事 それを「他山の石」として…

どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。

約2週間前、熊本県秀岳館高校サッカー部のコーチが選手に対して暴力を振るっている動画がSNSに流され、大きな話題になりました。

その後、この件は次々と波紋を広げ、先日、学校の管理職とサッカー部の監督が記者会見に臨む事態となりました。

事件の発覚以来、この件についてブログで話すべきかどうか、悩んで来ましたが、記者会見の様子が新聞やテレビなどの多くのメディアで取り上げられる事態となり、サッカー界の一員として、同じスポーツを志す高校生をお預かりしている学校の校長として、自分の思いを語るべきだと考え、今日のブログでお話しします。

今回の出来事を受けて私が感じていることは三つあります。

一つ目は、サッカー界の一員としての自分自身の責任です。

私は現在もサッカー界で「47FAインストラクター」という役職をいただいています。

「47FAインストラクター」とは、「47都道府県のサッカー協会で開催する『C級コーチライセンス講習会』で講師を務める」というのが、主な仕事です。

2003年にこの役職に就き、今年で19年目になります。

その間に数多くの「指導者講習会」で講師を務め、その中で「サッカー界から暴力、暴言、威圧的な指導を根絶しよう!」ということを伝え続けてきました。

そして、そこには秀岳館高校サッカー部のスタッフが参加していたこともありました。

そのような中で今回のようなことが起きたことに対し、自らの力不足を痛感しています。

二つ目は、「暴力、暴言、威圧的な指導」は絶対にあってはならないことを再認識しなければならないということです。

これは当たり前のことであり、教育やスポーツの指導に携わるすべての人たちがすでに十分に認識しているはずのことです。

それなのに、なぜ同じような悲しい出来事が繰り返されてしまうのか?

それは、「人はどうしても自らの経験を基準にして行動してしまう」という性を持っているからです。

日本の教育界、スポーツ界の指導の手法として長らく「厳しい指導が正しい」とされてきた側面があり、私自身もそのような指導を受け、それを是として指導してきた事実があります。

もちろん現在ではそれを深く自戒していますが、当時の私には「厳しい指導が正しい」という認識があり、それが「行き過ぎた指導」になってしまったことがあったのも事実です。

自分自身も含めて、自らの中にそのような性が眠っていることを十分に自覚した上で、そのような手法を絶対に用いない「新しい指導方法」を学び続けることでしか、このような問題を根絶することは出来ないと考えます。

三つ目は、SNSの怖さです。

もちろん生徒に対する暴力は絶対に許されないのですが、それが当事者だけの問題ではなくなり、波紋を広げていった背景にSNSがあります。

私自身、ご存知の通りYouTube、ブログ、FacebookTwitterなど様々なSNSを利用して自らの考えを発信しています。

それらは、現代社会の中で、学校の良さや自らの価値観を知ってもらうためには欠かせないツールとなっています。

しかし、一つ使い方を誤ってしまえば、多くの人たちの人権を傷つける道具にもなるということをあらためて自覚すべきだと感じています。

今回の出来事を「他山の石(他の良くない出来事から自らを磨くこと)」として、千原台高校で、そして、自らが関わるすべての指導の中で、このような悲しい出来事を二度と引き起こさないということを強く心に誓って、今日のブログを閉じます。

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

今日一日が、あなたにとって素敵な一日になりますように。