YouTuber校長日記

YouTuber校長として、サッカー解説者として日々の生活の中で感じたことや本を読んで学んだことなどを書きます!

不祥事案防止研修 「わいせつ事案の未然防止」について を受けました…

どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。

先週、仕事用のメールアドレスに次のような連絡が入りました。

「臨時校長・園長会を行います。内容は『不祥事防止研修』です。

 5月23日(月)15時より、オンラインにて実施します。

 参加対象者は、熊本市立幼稚園長・小学校長・中学校長・高等学校長・特別支援学校長・総合ビジネス専門学校長、計145人です。」

というわけで、昨日、オンラインで「『わいせつ事案の未然防止』について」というテーマのオンライン研修を受講しました。

今日のブログでは、その研修についてお話しします。

研修の内容は、以下の通りです。

1,開会

2,教育委員会挨拶

3,事務局説明、講師紹介

4,不祥事防止研修

  講話 「わいせつ事案の未然防止」について

5,グループ協議

6,閉会

教育委員会挨拶では、教育長、教育次長より、

「昨年度末に熊本市の小学校教諭がわいせつ事案で逮捕されるというあってはならないことが起こっている。」

「絶対に二度と同じような事態を起こしてはならない。」

「本人の性分に起因する事案であり、未然防止が難しい案件ではあるが、未然防止に全力で取り組むために今回の研修を行う。」

などと言った趣旨が話されました。

次に、事務局から現状の説明が行われ、講師の紹介がありました。

講師を務めていただいたのは、熊本県警察本部のかたで、現在は「生活安全課」に勤務されていますが、以前に「監察」を担当されていたご経験を活かして講話をいただくということです。

「監察」とは、「警察における非違事案・不適正事案防止対策を行う部署」なのだそうです。

まず初めに話されたのは、「性犯罪に関する法令」についてです。

「性犯罪に関する法令」として、「刑法第176条、第177条」、「児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童保護等に関する法律 第4条(児童買春)・第7条(児童ポルノ所持、提供等)」、「熊本県少年保護育成条例 第13条(みだらな性行為及びわいせつ行為の禁止)」、「児童福祉法 第34条第1項の6 児童に淫行させる行為」、「熊本県迷惑行為等防止条例 第3条(卑わいな行為の禁止)※痴漢行為・盗撮行為」が示され、どのような行為がどの法令で処罰されるかということを詳しく説明していただきました。

次に「令和4年に発生した学校関係者によるおもな性犯罪事案」ということで、この1月から5月までのわずかな期間に全国では数多くの「学校関係者による性犯罪」が発生していることが示されました。

内訳としては「女子高校生等に対するわいせつ事案(5件)」、「わいせつを含むその他の刑法事案(6件)」、「盗撮等事案(4件)」。

これらの事案のほとんで、児童・生徒が被害者となっており、「児童・生徒が幸せな人生を送って欲しい」という願いを持って、教師という職業についたはずの人たちがこのような行為に及んでしまったことへの悲しさ、虚しさ、悔しさ、怒りを強く感じました。

この現状を受けて、ご教唆いただいたのが、「警察における非違事案・不適正事案防止対策」についてです。

警察では、平成11年から平成12年にかけて「警察官による非違事案・不適正事案」が続発してしまい、「警察改革」が行われたそうです。

そこで、改革の中心を担ったのが「監察」です。

「監察の理念」を次のように話されました。

「監察とは、非違事案に対する責任追及のための調査等をするのみでなく、組織のリスク管理の観点から、非違事案につながりやすい組織上の問題点を把握し、その是正や業務改善を行うことにより、職員が働きやすい能率的な職場環境を構築することにある。監察は『警察の憲兵隊』ではなく、『組織の医者』である。」

ここに示された「監察の理念」の後半部分は、まさに学校では校長をはじめとする管理職に課せられた使命そのものです。

ただ、その次のスライドで、これを実践していく難しさが示されます。

それは、

「業務上の非違事案:業務管理・教養を徹底することで無くすことは可能。

 私行上の非違事案:業務管理では無くすことは困難。

 『徹底した身上把握』+『徹底した教養』

 特効薬はありません!

 何度も何度もカンフル剤を打ち込むように教養を繰り返す。」

ここで使われている「教養」という言葉は、いわゆる「研修」や「講話」を指しています。

そして、最後に職員に持たせるべきものとして次の3つを示されました。

① 仕事への「プライド」の自覚

② 「誇りと使命感」の醸成

③ 仕事に対する「熱い心」の回想

私も校長として、この3つを職員が常に持ち続けられるような学校経営をしていかなければならないと改めて決意させられた研修でした。

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

今日一日が、あなたにとって素敵な一日になりますように。