どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。
2日に渡ってお話ししたシリーズ「熊本市役所・熊本県警・熊本市教委が合同で来校 その依頼とは…」も今日が最終話です。
道路交通法の改正、熊本市自転車条例の改正を背景に「高校生に自転車乗車時のヘルメット着用を」という趣旨の相談が持ちこまれたこと。高校生は自転車の「ヘビーユーザー」であり、16歳(高校1年生)の自転車事故死傷者数が突出して一番多いという事実からも、その必要性は高いこと。
とはいえ、「小中学生はヘルメットをかぶらなくてはならないが、高校生からはかぶらなくてよい。」という世間の認識があり、そのハードルは高い。ただ、高校1年生にアンケートをとってみると、過半数の生徒が「ヘルメットはかぶった方が良い」と思っていることなどをお話しして来ました。
このような状況の中で、訪問団から提案された事業内容の「展開イメージ」は、次のようなものでした。
① 生徒会(安全委員会)で勉強会・ワークショップを実施
校内で交通安全運動を実施
② 「(仮)安全イメージリーダー」を募集
・1~3年生から参加者を募集
・熊本市からイメージリーダーにヘルメットを提供する(無償)
③ ヘルメット着用・非着用生徒の効果をアンケートにて調査
④ 効果を基に、次年度以降のヘルメット着用をどうするかを検討
(例)
・生徒・保護者・学校・行政・警察・教育委員会を巻き込んで議論
・市生連への働きかけ
この「展開イメージ」を説明していただく中で、①の勉強会・ワークショップを担当していただく予定の熊本県警本部の方から、
「はじめから『ヘルメット着用ありき』で進めるつもりはありません。例えば『千原台高校周辺の自転車事故の発生状況』などを知ってもらい、交通安全について考えてもらう。そして、その実態を知った生徒さんの中から『ヘルメットは着用した方が良いよねー』という意見が出てくれば理想的だと思っています。『0ベース』で始めていきたいと思っているのですが。」
というお話をいただきました。
このご意見には素直に賛同できました。
昨日の(中編)でお話しした通りに、過半数の生徒が「ヘルメットを着用をした方が良い」と考えているけれども、世間の認識があり行動化出来ていない。
つまり、「ヘルメットを着用したほうが良い」という意見は、「サイレントマジョリティー」になっているわけです。
今回、このような取り組みを行う中で「サイレントマジョリティー」→「行動化」という変化を起こせたら、他の様々な事象についても、良い方向に動かせるきっかけになる可能性も秘めていると感じました。
今後は、まずは、訪問団の皆さんと千原台高校の安全担当職員との話し合いの場を設定し、無理のない形で進めていきたいと思います。
今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
今日一日が、あなたにとって素敵な一日になりますように。