どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。
昨日(10月6日)、熊本市で行われた「九州地区高等学校長教育研究協議会」に参加しました。
会の目的は、
「九州各県の高校教育に関する諸問題について、諸調査並びに研究協議を行い、時代の進展に即応する高校教育の進行を図り、併せて九州各県の会員相互の連携を深める。」
ことです。
昨日の内容は以下の通りでした。
(1)開会行事
(2)情勢報告 全国高等学校校長協会事務局長より
(3)研究協議 「働き方改革の現状と課題」
(4)事例発表 ①熊本県立高森高等学校 ②熊本県立かもと稲田支援学校
(5)教育懇談会
どの内容も素晴らしかったのですが、私にとって特に衝撃的だったのは、「(4)事例発表 ①熊本県立高森高等学校」の発表でした。
高森高校は、千原台高校と同様に、現在、高校改革の真っ只中。しかも、学科改変による改革のスタートが「令和5年の4月」という共通点もあります。
高森高校がある高森町は、阿蘇五岳の南に位置し、熊本市から電車で行けば約1時間。その高森町にある唯一の高校が、熊本県立高森高校です。
現在、熊本市外にある県立高校すべてを悩ませている問題があります。それは「定員割れ」による生徒不足です。
1学年2クラス80人(全校で240人)という「募集定員」を定めている高森高校ですが、現在の全校生徒は74人。募集定員の4分の1も満たしていません。
当然、最大の課題は「入学者の確保」ということになります。
そんな高森高校ですが、ここ数年で少しずつ「追い風」が吹き始めていました。
その一つ目は…
です。
熊本地震の影響により「運休」が続いていた南阿蘇鉄道が復旧するとともに、JR肥後大津駅まで延伸されたことにより、熊本市内方面からの利便性が一気に向上しました。
このことにより、「熊本駅から高森駅まで乗り換えなしで40分~1時間」というアクセスになります。
そして、二つ目が…
「高森町マンガアカデミー構想に基づく株式会社コアコミックスとの『エンタメ業界との連携によるまちづくり』協定締結」
です。
この協定には、3つのプロジェクトが示されていました。
① (株)コアミックスの誘致と第二本社建設支援
② 海外からマンガを学びに来るインバウンド需要を想定
③ 町営寮の整備検討開始
これを機に「(株)コアコミックスが高森温泉館跡地に第二本社を建設」、「くまもと国際マンガCAMPを高森町で開催」などという動きが始まります。
また、熊本県の行政にも「高校魅力化推進室の新設」、「県立高校の未来を考える~そのあり方と魅力づくり~有識者会議で高森高校の方向性を助言」、「『マンガ県くまもと』を宣言」などという動きが見え始めます。
このような状況の中で、高森高校の校長先生は、
「高森高校に『マンガ学科』を新設する!」
という決意を固めたということでした。
このあとこれがどのように現実化していくのか…
この続きは(後編)でお話ししますね。
今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
今日一日が、あなたにとって素敵な一日になりますように。