どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。
「心の対処学び 成長誓う
3月26日発行の熊本日日新聞29面の見出しです。
現在、清水ヶ丘学園には、14歳未満で法に触れる行為をした「触法少年」や、将来罪を犯す恐れがある「虞犯(ぐはん)少年」などのうち、警察などの通告を受けた児童相談所の判断で入所が決まった小学生2人と中学生11人が、敷地内の寮で寝起きしながら学校生活を送っています。(熊本日日新聞1面より引用)
熊本日日新聞の紙面では、清水ヶ丘学園に入所しているユウジ(仮名)への取材を通して、「清水ヶ丘学園の存在」の必要性を伝えています。(1面、29面に掲載)
この清水ヶ丘学園で生活する中学生が通う学校が「京陵中学校清水ヶ丘分校」です。
私は、かつて2年間、京陵中学校の校長を務めていたことがあり、その際には清水ヶ丘分校の校長を「兼務」していました。
今回、新聞に掲載された「卒業を祝う式」で卒業証書に代わる「激励状」を卒業生に手渡す経験もしました。
法律の定めにより、卒業生たちは卒業直前には、元々在籍していた学校に「籍」を戻し、その学校で卒業証書を受け取ることになっていて、清水ヶ丘分校では卒業証書を発行できません。
そのために「卒業証書授与式」を行ことは出来ず、毎年「卒業を祝う式」を実施しています。
私が校長をしていた時に心がけていたことは、「2週間に1度は分校を訪問し、授業を見学すること」です。
その際には、必ず、生徒たちとコミュニケーションをとるようにし、1年に数回は「特別授業」もさせてもらっていました。
毎年10月には「学園祭」が開かれ、その際には、生徒たちとともにステージに立ち、「寸劇」にも出演しました。
どれも懐かしい思い出です。
この2年間の経験で私が感じたことは、熊日新聞の記事の最後に掲載されていた鶴田広一教頭の言葉に凝縮されています。
「ありふれたこと、普通のことの積み重ねが人生の基盤になる。厳しい環境に育った子こそ、こんな場所が必要。社会に出て頑張ってくれることを信じている。」(熊本日日新聞29面より引用)
鶴田教頭は、私が校長を務めている頃は、担任教師、生徒指導主事として、常に生徒に寄り添い、精一杯の愛情をもって教育に当たっていました。
そんな彼の言葉には「本物」の重みがあり、私が2年間で感じた思いもまったく同じものです。
この春に清水ヶ丘学園を旅立つ生徒たちの今後の人生での活躍を心から祈りたいと思います。
今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
今日一日が、あなたにとって素敵な一日になりますように。