どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。
J2リーグ第19節、ブラウブリッツ秋田対ロアッソ熊本の一戦は、1点をリードした前半の終了間際、熊本の岩下が2枚目のイエローカードももらっていしまい退場処分に。
10人で後半を戦った熊本が、秋田の反撃を「粘りのディフェンス」で1失点に抑え、「貴重な勝ち点1」をつかみました。
今日は、この一戦を振返ります。よろしくお付き合いください。
熊本の先発メンバーは、
GK 佐藤優也
DF 黒木、江崎、大西
MF 大本、上村、豊田、岩下
トップ下 石川、藤井
FW 大崎
プレビューで予想した通りに、MF上村が2試合ぶりに先発に復帰しました。他のメンバーは前節の栃木戦と同じです。
対する秋田は、4-4-2の布陣。守備ブロックを築いて、相手ボールを奪ったら縦に素早く攻める「堅守速攻」を得意としています。
試合は、立ちあがりから秋田が「ハイプレス」をしかけ、秋田ペースで進みました。
そんな「流れ」を一変させたのが、前半14分の熊本の攻撃です。
中盤でボールを奪うと、DF黒木がMF豊田と「ワンツー」で中盤を抜け出し、右足のアウトサイドで絶妙のスルーパスを前線のスペースに送ります。
そこに走り込んだ左のMF岩下が、1タッチで中央へグランダーのクロスを供給すると、長い距離を走ってきたFW大崎がスライディングしながらダイレクトシュート。ボールは秋田のゴールに吸い込まれ、見事な先制ゴールを奪いました!
まるで「パターン練習」のような「美しいゴール」を奪った熊本は、このプレー以降は「いつものサッカー」を展開し、試合を有利に進めます。
ところが、そこに落とし穴が待っていました。
前半終了間際のプレーで、MF岩下がスライディングで相手のボールを奪いにいったところで、主審の笛が鳴りイエローカードが提示されます。前半3分にもイエローカードをもらっていた岩下にとっては2枚目のイエローカードとなり、レッドカードが提示されました。
岩下の足はスライディングのあとにボールに届いており、私も「厳しい判定だなあ」とは感じましたが、もちろん主審の判定が覆ることはなく、熊本は後半を10人で戦うこととなりました。
ハーフタイムにベンチが指示した布陣は、3-5-1。トップ下でプレーしていた石川に代えてMF阿部を投入し、阿部が右MFに入り大本が左MFに移りました。
翌日の熊日新聞の報道によると、
ハーフタイムのベンチでは、黒木が、
「俺たちの走りの見せ所」
という話をしたということでしたが、まさに、その言葉の通りの後半の戦いぶりでした。
相手のゴールキックの際には、FW大崎がボランチの位置まで下がって相手のキックをヘディングで跳ね返すなど、ピッチ上の熊本の選手全員が最後まで全力で走り切り、秋田の反撃を後半29分の1失点のみに抑えて「貴重な勝ち点1」をつかみました。
「もし、11人で最後まで戦えていたら、3点は取れていたのでは…。」と思えるような前半のプレーぶりだっただけに悔しさはありますが、「苦手なスタイル」の秋田に対しても11人いれば、あのようなサッカーができることは証明されました。
リーグ戦の前半戦を終えて「16位での折り返し」は、満足な結果とは言えませんが、ようやくケガをしていた選手も戻ってきて「戦える体制」が整ってきたと感じています。
リーグの後半戦では「毎試合3得点以上。1失点以内。」という高い目標を掲げて、順位を上げていきましょう!
秋田戦の振返りについては、YouTubeでもお話ししています。こちらも観てもらえると嬉しいです。
今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
今日一日が、あなたにとって素敵な一日になりますように。