おはようございます。
千原台高校の自転車競技部の練習中に起きた事故について、たいへん多くの皆様にご心配をおかけしています。
生徒の状況は少しずつ回復に向かっているという報告を受けています。
また、多くの読者の方から励ましのメッセージをいただきました。
ありがとうございます
引き続き心よりさらなる回復を祈りつつ、自分に出来ることを続けていきます。
どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。
2022年5月24日、WEリーグ(日本女子プロサッカーリーグ)に所属するAC長野パルセイロレディースより、1件のプレスリリースが出されました。
それが、今日のブログのタイトルである「住永楽夢選手 現役引退のお知らせ」です。
今日のブログでは、このことについて想うことをお話しします。
プレスリリースでの住永楽夢選手のプロフィールは…
住永楽夢(すみなが らむ)
生年月日: 1998年3月5日
身長/体重: 145㎝/45㎏
ポジション: MF
出身地: 熊本県
所属歴: MELSA熊本→十文字高校→日体大FIELDS横浜サテライト→日体大FIELDS横浜→AC長野パルセイロ・レディース
となっています。
熊本県出身の選手であり、ここに記さているMELSA熊本に所属する前に私が監督をしていた京陵中学校サッカー部に所属していた選手です。
女子サッカーの普及、女子選手の育成を目的に、日本サッカー協会では、中学生年代に限り、「中体連チームとクラブのチームへの二重登録」を認めています。
この制度を利用して、住永楽夢選手(以下、楽夢ちゃん)は京陵中のサッカー部とクラブチームの二足の草鞋を履いて、中学時代を過ごしました。
私が楽夢ちゃんと初めて会ったのは、彼女が中学校に入学してきた時です。
お父さんも中学、高校時代にサッカー選手としてプレーされていて、私の2学年下の選手として対戦経験があり、知り合いでしたので、娘さんがサッカーをしていることは聞いていました。
現在もプロフィールの通り、身長145㎝、体重45㎏と小柄な選手なのですが、中学入学当時はたぶん身長は130㎝ほどだったと思います。
ご両親から、
「本人が部活動とクラブチームの両方でサッカーをしたいと言っていますので、よろしくお願いします。」
と言われて、
「そうなんですね。サッカー協会のルール上、それは可能なので、サッカー部の監督としては大歓迎ですよ。」
と答えたものの、内心…
「この体格で、男子選手と一緒にプレーして大丈夫かな?」
と心配したことを思い出します。
しかし、いざ入部して活動をし始めると、一緒に入部した男子選手たちを尻目に、誰よりもガッツを表に出してプレーし、ピッチを駆け回りました。
小柄な体格でしたが体幹がしっかりしており、男子選手に「当たり負け」することもありません。
さすがに、1・2年生の時にはレギュラーポジションをつかむことは出来ませんでしたが、3年生になるとしっかりとレギュラーポジションを確保し、チームに欠かせない選手になりました。
ちなみに、彼女の一つ上の学年は「九州大会3位」という私の京陵中監督時代の最高成績を残したチームでしたので、それなりの力のあるチームの中での話です。
そして、3年生の中体連大会も終わり「進路決定」の時期になり、お母様から、
「実は、楽夢は『県外の女子サッカー強豪校に進学したい』と言っているんですが…」
という相談を受けました。
「楽夢ちゃんのサッカー選手としての資質、そして、しっかりとした学校生活から考えて、県外の強豪でも十分やっていけると思います。
ご家族の負担は重いでしょうし、娘さんと離れ離れになるのはお寂しいとは思いますが…」
と答えると、
「実は、いくつかの学校を当たっていまして、今の第一候補は東京の十文字高校というところなんです。
もし、そこに合格出来たら、私も楽夢と一緒に東京に住んで、楽夢を支えたいと思っています。」
この言葉を聞いて、私には二つの驚きがありました。
一つ目は、もちろん、娘の夢を叶えるためにお母様も東京に一緒に行かれるという覚悟です。
そして、もう一つは当時の十文字高校女子サッカー部の監督さんは、私が「B級ライセンス」を取得した時の同期生で、知り合いだったということです。
そこで、すぐに監督さんに電話をし、彼女の話をすると、十分に受け入れが可能であることがわかりました。
こうして、彼女は「サッカー選手としてのさらなる成長」を目指して東京の十文字高校へと進学していきました。
そして、東京でのお母さんとの二人暮らしが始まります。
今日のブログはここまでです。
続きは、(その2)で後日お話ししますのでご期待ください。
今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
今日一日が、あなたにとって素敵な一日になりますように。
どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。
先週、仕事用のメールアドレスに次のような連絡が入りました。
「臨時校長・園長会を行います。内容は『不祥事防止研修』です。
5月23日(月)15時より、オンラインにて実施します。
参加対象者は、熊本市立幼稚園長・小学校長・中学校長・高等学校長・特別支援学校長・総合ビジネス専門学校長、計145人です。」
というわけで、昨日、オンラインで「『わいせつ事案の未然防止』について」というテーマのオンライン研修を受講しました。
今日のブログでは、その研修についてお話しします。
研修の内容は、以下の通りです。
1,開会
2,教育委員会挨拶
3,事務局説明、講師紹介
4,不祥事防止研修
講話 「わいせつ事案の未然防止」について
5,グループ協議
6,閉会
教育委員会挨拶では、教育長、教育次長より、
「昨年度末に熊本市の小学校教諭がわいせつ事案で逮捕されるというあってはならないことが起こっている。」
「絶対に二度と同じような事態を起こしてはならない。」
「本人の性分に起因する事案であり、未然防止が難しい案件ではあるが、未然防止に全力で取り組むために今回の研修を行う。」
などと言った趣旨が話されました。
次に、事務局から現状の説明が行われ、講師の紹介がありました。
講師を務めていただいたのは、熊本県警察本部のかたで、現在は「生活安全課」に勤務されていますが、以前に「監察」を担当されていたご経験を活かして講話をいただくということです。
「監察」とは、「警察における非違事案・不適正事案防止対策を行う部署」なのだそうです。
まず初めに話されたのは、「性犯罪に関する法令」についてです。
「性犯罪に関する法令」として、「刑法第176条、第177条」、「児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童保護等に関する法律 第4条(児童買春)・第7条(児童ポルノ所持、提供等)」、「熊本県少年保護育成条例 第13条(みだらな性行為及びわいせつ行為の禁止)」、「児童福祉法 第34条第1項の6 児童に淫行させる行為」、「熊本県迷惑行為等防止条例 第3条(卑わいな行為の禁止)※痴漢行為・盗撮行為」が示され、どのような行為がどの法令で処罰されるかということを詳しく説明していただきました。
次に「令和4年に発生した学校関係者によるおもな性犯罪事案」ということで、この1月から5月までのわずかな期間に全国では数多くの「学校関係者による性犯罪」が発生していることが示されました。
内訳としては「女子高校生等に対するわいせつ事案(5件)」、「わいせつを含むその他の刑法事案(6件)」、「盗撮等事案(4件)」。
これらの事案のほとんで、児童・生徒が被害者となっており、「児童・生徒が幸せな人生を送って欲しい」という願いを持って、教師という職業についたはずの人たちがこのような行為に及んでしまったことへの悲しさ、虚しさ、悔しさ、怒りを強く感じました。
この現状を受けて、ご教唆いただいたのが、「警察における非違事案・不適正事案防止対策」についてです。
警察では、平成11年から平成12年にかけて「警察官による非違事案・不適正事案」が続発してしまい、「警察改革」が行われたそうです。
そこで、改革の中心を担ったのが「監察」です。
「監察の理念」を次のように話されました。
「監察とは、非違事案に対する責任追及のための調査等をするのみでなく、組織のリスク管理の観点から、非違事案につながりやすい組織上の問題点を把握し、その是正や業務改善を行うことにより、職員が働きやすい能率的な職場環境を構築することにある。監察は『警察の憲兵隊』ではなく、『組織の医者』である。」
ここに示された「監察の理念」の後半部分は、まさに学校では校長をはじめとする管理職に課せられた使命そのものです。
ただ、その次のスライドで、これを実践していく難しさが示されます。
それは、
「業務上の非違事案:業務管理・教養を徹底することで無くすことは可能。
私行上の非違事案:業務管理では無くすことは困難。
『徹底した身上把握』+『徹底した教養』
特効薬はありません!
何度も何度もカンフル剤を打ち込むように教養を繰り返す。」
ここで使われている「教養」という言葉は、いわゆる「研修」や「講話」を指しています。
そして、最後に職員に持たせるべきものとして次の3つを示されました。
① 仕事への「プライド」の自覚
② 「誇りと使命感」の醸成
③ 仕事に対する「熱い心」の回想
私も校長として、この3つを職員が常に持ち続けられるような学校経営をしていかなければならないと改めて決意させられた研修でした。
今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
今日一日が、あなたにとって素敵な一日になりますように。
どうも、南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。
令和4年度熊本県高校総合体育大会、自転車競技(ロードの部)が、5月21日(土)に熊本県大津町のHSR九州で開催されました。
今日のブログでは、この大会の模様をお話ししますね。
先日のブログでもお話ししたように、今年の熊本県高校総合体育大会は、6月3日(金)に総合開会式が行われるのですが、自転車競技については「先行開催」されており、5月14日(土)、15日(日)に福岡県の久留米競輪場で、すでに前半の「バンクの部」を終えています。
自転車競技では、様々な種目に選手たちが出場して順位を競うわけですが、その順位をポイントとして加算していき、最後に合計点を争う「学校対抗」もあります。
この「学校対抗」(男子の部)では、先週の久留米競輪場での前半の部を終えて、九州学院高校が千原台高校に7ポイント差をつけて首位に立っていました。
ということで、千原台高校が「学校対抗」で優勝し、昨年度に続いて2連覇を果たすためには、この日の「男子ロードの部」で九州学院の選手たちよりも上位の着順でレースを終え、7ポイント差を逆転することが必要という中での大会となりました。
先に行われたのは、「女子ロードの部」。
こちらは、千原台の女子選手が1位、2位、3位を占める結果で終わりました。
そして、いよいよ「学校対抗」での逆転優勝をかけた「男子ロードの部」のスタートです。
「男子ロードの部」では、一周2km強のサーキットコースを25周、58.75kmを走ります。
約20人の選手たちが一斉にスタートをするとすぐに「先頭集団」が形成され、しばらくは先頭を交代しながら、集団でコースを走っていきます。
5周くらい走ったところで、2人の選手が集団を抜け出しますが、この2人は同時に開催されている「熊本県自転車競技選手権(エリートの部)」に出場している大人の選手でした。ですから、高校総体の順位には関係しません。
高校総体の優勝を争う九州学院高校と千原台高校の選手たちは、いずれも「先頭集団」の中にいる状態で、その後も周回を重ねていきます。
そして、いよいよ残り4周、3周、2周とゴールが近づいてきますが、まだ集団は崩れません。
ついに残り1周。集団で走っていた選手たちのスピードが一段と上がり、集団が縦長になっていきます。
勝負はゴール手前のホームストレッチまでもつれ込み、スプリント勝負となりました。
このスプリント勝負を制して、1位でゴールしたのは千原台高校の奥村圭志くんでした。記録は1時間25分2秒6。
2位に入った九州学院高校の選手の記録が1時間25分3秒3でしたので、その差は、わずか0,7秒です。
さらに、3位、4位、5位で千原台高校の選手たちがゴールし、上位の着順を独占!
「学校対抗」でも7ポイント差を逆転し、千原台高校が男子の部での2連覇を達成しました。
千原台高校は、2年連続11回目の優勝です。
約1時間半の間、ペダルをこぎ続け、そして、わずか0,7秒の差で明暗が分かれる勝負の世界。自転車競技の厳しさと楽しさを感じるレースでした。
今後開催される「九州高校総体」、「全国高校総体」での千原台高校・自転車競技部の活躍に、さらなるご声援をお願いします。
今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
今日一日が、あなたにとって素敵な一日になりますように。
どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。
これまでのブログ「シリーズ 校長のお仕事」でも度々お話ししたように、「学校への来客対応」は、校長の大事な仕事の一つです。
昨日、東京から3名のお客様が千原台高校へ訪ねてこられました。
まずは、名刺交換です。
「千原台高校の校長をしております。南と申します。よろしくお願いいたします。」
「Googleの〇〇です。よろしくお願いいたします。」
3名のお客様の名刺によると各々の役職名は、「Google for Education 営業統括本部 営業本部長」、「Chrome パートナー リセラーパートナー営業部長」、「Google for Education 営業統括本部 営業部 セールススペシャリシスト」となっています。
前者2人は男性、後者は女性です。
また、熊本市教育センターからもICT教育を担当されている指導主事2人とICTサポーター2人の計4人が一緒に来られています。
校長室の応接テーブルに掛けていただき、まずは雑談です。
Googleの3人の名刺にある会社の所在地をみると、いずれも「東京都港区六本木 六本木ヒルズビル」となっています。
「Googleは『六本木ヒルズビル』に入っているのですね。今日は、皆さん東京から来られたのですよね?」
と尋ねると、
「いいえ。会社は六本木ですが、私たちは東京には住んでいないんですよ。私たちの仕事はGoogleのアカウントさえあれば、どこでも出来ますから。」
「私は、小田原(神奈川県)に住んでいます。」
「私は、三島(静岡県)です。」
「私は、千葉です。」
「そうなんですね。さすがに今時ですね。」
時代の最先端を行く企業であるGoogleらしさを感じる会話からのスタートとなりました。
「chromebook(クロームブック:Google社が製造販売しているパソコン端末)を導入していただいてどのくらいになるのですか?」
「昨年度の4月からですから、今年で2年目になります。」
「授業だけでなく、先生方の校務でもご活用いただいていると聞きましたが…」
「はい。校長である私にも一台配布していただいており、全職員が一人一台の端末を持っていますので、朝の職員朝会の連絡事項も職員会議のプリント類もすべて端末上にあげるようにしていて、これらの会議は『ペーパーレス』で進めています。」
「すごいですね。さすが熊本市ですね。」
「ありがとうございます。」
などと言った雑談ののち、「授業視察」をしてもらいました。
案内役は私のほかに教頭と千原台高校の情報担当者の3名です。
お客様7名と本校職員3名の計10名で全クラスの授業を視察しました。
「普段通りの様子をみせてほしい」という先方からのリクエストもあり、授業をする先生たちには「Googleと教育センターからお客様が来られて、授業を回ります。」ということは伝えていましたが、「いつも通りの授業をしてください。」と伝えていました。
chromebookを生徒に一人一台端末として配布してから2年目になり、これを活用しての授業はずいぶん増えてきましたが、もちろん全職員が毎時間使用しているというわけではありません。
それでも、理科の授業の導入のミニテストでGoogleフォームを使っている場面や英語の授業でプレゼンづくりをしている場面、商業の授業で書画カメラの映像をchromebookに送って活用している場面、数学の授業での活用場面などをみていただき、
「いろんな場面で使っていただいてますね。」
と感心していただきました。
「授業視察」を終えて、今度は応接室に入っていただき、「意見交換」の時間です。
まずは、本校の情報担当者がプレゼンを使って「千原台高校のICT活用状況」についてお話ししました。
続いて、意見交換。
「たくさん使っていただいていたのは、嬉しかったのですが、やはり伝達手段としての活用が多くて、アウトプットの手段としての活用が少なかったですね。」
「先生方で研修とかはされていますか?」
「昨年度、chromebookを導入した時には、今日お見えのICTサポーターの方に講師になっていただき、研修会を開きました。とても勉強になって、その成果は今に生きています。ただ、それは機器の使用方法についての研修でしたので、今後は授業の中身についての研修も進めていきたいと感じています。」
「それは、大事なことですよね。Googleでは先進校の好事例をまとめた書籍を出版していますので、それをお贈りしますね。○○さん5セットほど贈っておいて。」
営業本部長のからの指示があり、
セールススペシャリストの女性が、
「わかりました。」
と答えて、すぐにパソコン端末のキーボードをたたきます。
この意見交換の間、参加者は全員自分の端末を開いています。
「それもいいのですが、書籍を贈られても先生方はなかなか本を読んで、それを活かしてという時間をとるのは難しいですよ。それより、授業での活用の仕方を1分から5分くらいにまとめたビデオクリップを出しているので、そちらをみていただいた方が効率的ですよ。」
リセラーパートナーの男性の意見です。この方は元は高校で情報科の教師をされていたということで、現場の状況を理解しておられると感じました。
その後、プログラミング言語の話題や簡単にアプリを作成する方法、ビデオ編集ソフトの使い方など話題は多岐に渡りました。
そこでは、パソコン界の専門用語が飛び交い、私もうなずきながら聞いていたのですが、わからない用語が出てきては、目の前の端末でその意味を調べながら、何とか会話についていくのが精一杯でした。
今回の視察の目的は、「全国の高校の中でしっかり活用してもらっている学校に『フラッグシップ校』になってもらって、さらなる活用方法を開発していきたい」ということでした。
千原台高校を「フラッグシップ校」に選んでもらえるように、授業でのchromebookの活用をさらに進めていきたいと思います!
今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
今日一日が、あなたにとって素敵な一日になりますように。