YouTuber校長日記

YouTuber校長として、サッカー解説者として日々の生活の中で感じたことや本を読んで学んだことなどを書きます!

ロアッソ熊本 2021シーズン振返り(戦術編・中編)

どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。

さて、昨日のブログでは、「ロアッソ熊本 2021シーズン振返り(戦術編・前編)」と題して、2021シーズンで「J3優勝」を果たしたロアッソ熊本の前半戦・第15節までの戦いぶりを振り返りました。

今日は、「中編」として、第16節以降「破竹の7連勝!」を果たしたときの戦いぶりについて振返ります。

東京オリンピック開催に伴う約1か月半の「中断期間」を終えて、8月28日㈯、ロアッソ熊本は、アウエーで鳥取SCと対戦しました。

その試合の先発は、

GK 内山

DF 黒木、菅田、酒井

MF 上村、河原、岩下

FW 杉山、高橋、伊東、ターレ

の11人。

「前編」でお話しした第6節から続く「4トップ」の布陣です。

ここ数年「後半戦での失速」が続いていたロアッソにとっては、「後半戦のスタートダッシュ」が出来るかどうかを占う大事な一戦でした。

この試合では、前半14分に酒井から岩下とつなぎ、岩下がシュート気味のクロス。そのボールを相手GKが弾いたところを伊東が決めて先制ゴールを奪います。

しかし、後半早々に同点とされ「嫌な雰囲気」が漂う中の後半17分。右サイドからドリブルでペナルティーエリアに侵入した杉山が相手選手に倒されてPKを獲得。

これを杉山が冷静に決めて、2-1と逆転します。

このリードを「固い守備」で最後まで守り切り、2-1で「後半の開幕戦」の勝利を飾りました。

ここから、クラブ史上初の「7連勝」を飾ったロアッソ熊本は、前半戦を終えて「4位」だった順位から、一気に「首位」に躍り出ることになります。

この「7連勝」に結びついた「要因」は、二つあると思っています。

一つ目は、「『後ろから追い越すプレー』による攻撃の『活性化』」です。

このことについては、中断期間にかなり意識してトレーニングを積んできたことを選手たちも語っていました。

このことにより、両サイドを崩すプレーが多くなり、ゴール数の増加につながりました。

ちなみに、7連勝中の第16節から第23節の7試合でロアッソ熊本は、「17得点」を挙げており、1試合平均「2.4点」という得点力を発揮しました。

あと一つは、「全選手の『ハードワーク』による強固な守備」です。

今シーズンから「3バック」の布陣で戦うことにより「中央でDFの裏をとられての失点」が少なくなったことは、「前編」でお話ししましたが、「戦術」には、当然「メリット」もあれば「デメリット」もあります。

その「デメリット」の一つが、「両サイドへの負担」です。

もちろん、全選手が「ハードワーク」をして、「攻撃から守備の切り替え」をスピーディーに行い、「強固な守備」をみせていたのですが、特に、ここで「ハードワーク」を求められたポジションが、上村選手、岩下選手が勤めた「両サイドMF」のポジションでした。

この二人が下がりすぎていると、「5バック」の状態になり、両サイドの攻撃の枚数が不足します。

また、上がり過ぎていると「3バック」だけでは、最終ラインを守れなくなり、自陣の両サイドを崩されてしまいます。

というわけで、この二人には「多大な運動量」が求められました。

もちろん、「守備の仕方」には「スライド」という戦術があり、例えば、右サイドで上村選手が高い位置に残ってしまった時には、河原選手や黒木選手が「スライド」をして、ファーストDF(第一守備者)として、相手のボールを奪いに行きます。

「守備」の局面では、11人の選手全員が、まるで同じ長さのロープでつながれたように前後左右にチームが一体となって動くことが求められます。

だから「全員のハードワーク」が必要なわけです。

特に「負担」のかかる両サイドの二人をはじめとして、全員が「ハードワーク」出来るようになるだけのトレーニングを中断期間にしっかりと積んできたことが、「7連勝」の大きな要因となりました。

ただ、このまますんなり「優勝」とは、行きませんでした。

この続きは、次回の「後編」でお話ししますね。

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

今日一日が皆さんにとって素敵な一日になりますように。