YouTuber校長日記

YouTuber校長として、サッカー解説者として日々の生活の中で感じたことや本を読んで学んだことなどを書きます!

感動しました! 涙と笑いの卒業式

どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。

今日のタイトルを読んで、

「うん?」

と不思議に思われましたよね。

「涙の卒業式」ならわかるけど、「涙と笑いの卒業式」?

その謎は、ブログを最後までお読みいただけると解けますので、よろしく最後までお付き合いください。

昨日行われた「令和3年度千原台高等学校第22回卒業式」、手前味噌ながら最高の卒業式でした!

このブログの読者の方ならご存じの通り、私は高校の校長に赴任する前に6年間、中学校で教頭、校長を経験しました。

ですから、その間に数多くの高校の卒業式に「来賓」という形で出席した経験があります。

その時のことを正直に言うと、「高校の卒業式って、淡々と進むなあ。」という感想を持っていました。

しかし、昨日の千原台高校の卒業式は、今まで私が出席した高校の卒業式の中で最高に感動的な卒業式でした。

今日のブログでは、その一日を振り返ります。

まず、いつも通りに7時半に学校に「出勤」すると、いつもは「空きスペース」である駐輪場回りの場所に駐車スペースを示すラインがきれいに引かれていて、駐車場係の若手教師が出勤してくる職員の車を誘導しています。すでに駐車してある車は、きれいに「縦列駐車」で停めてあります。

昨日の天気予報は「雨」でした。なので、例年なら運動場に駐車していた保護者の車を運動場には入れられないことが予見されました。そのために、事務室の職員と駐車場係の職員が事前に計画を立て、校内すべての「空きスペース」に駐車用のラインを引いて、保護者用に171台分の駐車スペースを確保したというのです。

朝一番にその様子に触れて、「今日の卒業式は絶対に大成功!」と確信しました。

私は日頃から、

「物事を成し遂げるための秘訣はただ一つ『良い準備』である。」

と考えています。

卒業式を迎える生徒のため、そして、それを祝う保護者の皆様のためを思って早朝から働く職員の姿を目にして「最高の準備」が出来ていることを確信しました。

職員朝会では、私のこの思いを全職員に伝えました。

午前10時。いよいよ「卒業生入場」です。

BGMに合わせて「1組・健康スポーツコース」の生徒から順に入場します。すべての生徒が凛とした姿勢で入場して来ます。

特に1組の生徒たちは、日頃の体育の授業で「集団行動」等を行っていることもあり、着席する動作も列ごとにピタッとそろっていて美しい入場でした。

教頭が「開式の辞」を行い、「卒業証書授与」です。

千原台高校では、担任が生徒一人一人の名前を呼び、生徒が返事をしてその場に「起立」したのちに、クラス代表の一人だけが登壇して、校長である私から証書を手渡される形になっています。

生徒の名前を呼ぶ担任の中には、途中で声を詰まらせる者もおり、3年間の担任としての思いの大きさを感じました。

証書授与での生徒の所作も、前日のリハーサル以上の素晴らしいものでした。

次が「式辞(校長挨拶)」です。

私が今年の卒業生とはじめて出会ったのは、2年前の4月、彼らが2年生に進級した時でした。

その時期は、当時の安倍前首相が「全国一斉休校」を決めた後の「休校期間」でした。

ですから、4月、5月と学校は休校。ようやく再開したのは6月からでした。

式辞では、その日から今日に至るまでの学校生活を振り返り、これから新しいステージへ旅立つ卒業生へのメッセージとして、「朗らかに生きる!」という話をしました。

このことを詳述する紙幅はないので、このあたりはまたの機会に譲ります。

次は「来賓祝辞」です。千原台高校のPTAは「清爽会(せいそうかい)」と呼ばれています。今年度の清爽会長さんから、素晴らしいお祝いの言葉をいただきました。

そして、在校生代表による「送辞」。生徒会代表の2年生が行いました。自分たちが卒業生と出会ってからの思い出を胸に素晴らしい「送辞」を送ってくれました。

これを受けて、卒業生代表が「答辞」を行います。

「答辞」の際は校長も登壇し、卒業生代表が校長の正面に立って読み上げます。

「答辞」を読み上げたのは生徒会長を務めた男子生徒。彼は強豪・男子ハンドボール部の一員としても活躍しました。

そんな彼が、全国大会の切符をかけて戦うはずだった九州大会がコロナで中止となり、それを聞いた時に、部員とともに涙したこと、3年生の時に「無観客」で行われた体育大会でのクラス対抗リレーで感じたクラスの絆などの高校生活の思い出を振り返りつつ、私たち教職員、そして、保護者の皆様への感謝の気持ちを声を詰まらせながら読み上げる姿に、私の胸は熱くなり、私の涙腺も緩んでしまいました。

ここで「卒業式」は一区切り。教頭が「閉式の辞」を述べます。

その後、「式後の行事」として「記念品贈呈」、「保護者代表挨拶」が行われ、「卒業生退場」です。

生徒たちは、クラスごとに退場しますが、保護者席の横で一度立ち止まり、クラス単位で「保護者への感謝」を一言述べて、全員で「ありがとうございました!」と爽やかな挨拶をしてから退場していきます。涙で声を詰まらせる生徒たちの姿をみて、私の涙腺も再び崩壊しました。

すべての生徒が退場したあとに行われるのが、保護者の皆様に向けての「学年主任の挨拶」です。

ここで登場するのは、3年主任の白井裕美子先生。千原台高校一筋30年弱の勤務歴を誇る名物先生です。

白井先生のキャッチフレーズは「ラ~ブ!」。常に愛情いっぱいに生徒に接してこられました。

もちろん、ここでも生徒への愛情があふれ出て、私以上に「涙腺崩壊」の状態で保護者の皆さんの前に立ちました。

何とか立て直して「お礼の言葉」を述べた後に、

「最後に、53秒間だけ歌を歌いますのでお付き合いください。」

というと谷村新司さんの名曲「昴」の替え歌(3年間の思い出の)をアカペラで熱唱!

保護者席が、「涙の後の爽やかな笑い」に包まれました。

このような「最高の卒業式」を行うことが出来て、「教師冥利に尽きる」一日でした。

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

今日一日が、皆さんにとって素敵な一日になりますように。