どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。
これまでにも何度かお話ししている通り、千原台高校は、現在、熊本市教育委員会が推進する「高校改革」の真っ只中です。
「高校改革」の目的の中で、最も大きなものは「高校の魅力化」です。
そのための目玉の一つが「学科改編」であり、千原台高校ではすべての学科を「○○探究科」という学科に改編し、様々な「探究的な活動」を教育に取り入れています。
そして、もう一つの目玉が「施設の充実」です。
令和5年度に「新学科」に入学した1年生が、3年生となり卒業する令和7年度までを一区切りとして、「施設の充実」を進めることになっています。
具体的には次の3つの工事を行います。
① 新校舎(特別棟)の建築
② 旧校舎(特別棟)の解体
③ 運動場(グラウンド)の拡充
この3つを①から③の順に進めて行くことになっています。
この最初の工事となる「新校舎の建築」についての打合せが、昨日(6月27日)、千原台高校で行われました。
今日は、この話題についてついてお話しします。よろしくお付き合いください。
昨日の「打合せ」は、もちろん「初めての打合せ」ではありません。というより、むしろ「最終打合せ」に近い内容です。
「新校舎の建築」については、実は、この改革が始めるよりはるか昔、平成26年(2014年)に現在の本校舎が建築されたあとに「二期工事」として建築される予定になっていました。
ただ、この「二期工事」が着工されるのは、同じ熊本市立の高校である必由館高校の「体育館改築」が済んだ後という条件になっていたそうです。
学校のような大きな施設を建築するためには、設計→解体→建築という過程で3年近くの歳月を要します。
千原台の現校舎が落成した翌年、平成27年(2015年)から必由館の体育館の計画が始まり、それが完結するまでに約3年の月日を要しました。
そして、「次は、千原台の特別棟の建築」という矢先に熊本を襲ったのが「熊本地震」でした。
ご存じの通り、熊本地震では熊本城をはじめとする多くの熊本市の施設が被害を受けました。これらの改修等には莫大な費用がかかります。
そして、次に全国の自治体の財政をひっ迫させたのが「コロナ禍」です。これへの対策で、全国の自治体の財政はどこもひっ迫しました。
このような財政状況の中で、「千原台高校の特別棟新築」という事業は「凍結」されたままになっていたのです。
それを再び動かすのは、「この高校改革の機会しかない!」ということで、3年前から担当課である学校改革推進課(現教育改革推進課)とともに、財政課への働きかけを行い、ようやく実現したわけです。
しかし、「熊本市の財政逼迫」という状況が改善されているわけではありません。
その中で、この事業を実現させるためには、二つの「縛り」がありました。
一つ目は、「当初の二期工事計画よりも低い予算の中での新築」です。これは、現在の財政状況を考えると致し方ないところがあります。
二つ目は、「令和7年度末までにすべての工事を完了するという工期の設定」です。
なぜ、これが条件になるのか?
それは、今回の工事を「高校改革の一環」としてすすめるということで財政に要求していたからです。
今だから話しますが、「このチャンスを逃すと、あと10年は新校舎は建たない」と言われるような厳しい状況でした。
そこで、学校改革課から提案されたのが「鉄筋コンクリートでの建築から、軽量鉄骨での建築への変更」でした。
これなら、予算面、工期の面の条件をクリアできるというのです。
しかし、この案については、現場の職員からは大きな反発が出ました。
その一番の理由は、「軽量鉄骨では、2階までの校舎しか建築できず、スペースが狭くなる」というものです。
私も同感でしたので、何度も熊本市教育委員会に足を運び、「鉄筋個クリート5階建てという当初の二期工事の計画で工事してほしい」という相談をしましたが…。
「予算が通らなければ、建築は始まらない」ということで、「軽量鉄骨案での予算組み」で計画がスタートしていきました。
しかし、このあと、事態は急展開…。
この続きは、次のブログでお話ししますね。
今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
今日一日が、あなたにとって素敵な一日になりますように。