どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。
さて、昨日のスポーツ界の話題と言えば、大相撲名古屋場所が初日を迎えましたね。
私は、元々体育教師ですし、今でもサッカー解説の仕事もしていますので、スポーツ全般大好きです。もちろん、一番精通しているスポーツはサッカーですが、特にここ数年観戦を欠かさないスポーツが大相撲です。
教頭時代までは、夕方の時間にリアルタイムでテレビ観戦出来ませんでしたが、ありがたいことに校長室には、テレビが備えてありますので、5時に勤務時間が終わるとともにテレビをつけると「中入り後の後半戦」くらいから「結びの一番」までリアルタイムでテレビ観戦できます。
最近は、地元出身の正代関の活躍を特に楽しみにしていて、テレビの前から熱い声援を送ります。ちなみに正代関のお母様は、千原台高校のご出身です。先日、地元新聞社主催の「スポーツ大賞表彰式」でお会いする機会があり、ご挨拶させていただきました。
名古屋場所は、1年4か月ぶりの地方開催、横綱白鵬が進退をかけて臨む場所、照ノ富士の綱とりなど見所いっぱいです。そんな中で注目度が低くなり、プレッシャーから解放された正代関が優勝争いに絡んでくるのではないかと密かに期待しています。
昨日は、横綱・大関陣全員が「白星スタート」でした。これから2週間、楽しみな毎日が続きます。
さて、一方、ヨーロッパに目を移すと、こちらはサッカーのヨーロッパチャンピオンを争う「ユーロ2020」がいよいよ大詰めを迎えています。
ベスト4が出そろい、スペイン対イタリア、イングランド対デンマークという準決勝のカードとなりました。ラウンド16でドイツを2-0で下し、準々決勝でもウクライナを4-0で下しているイングランドが一番波に乗っているように思いますが、それほど単純に進まないのがサッカーの魅力でもあります。どこの国が「ヨーロッパナンバー1」の称号を手にするのか?こちらも注目です。
こんなことを考えている中で、思い出したエピソードがあります。
それは、今から15年くらい前、熊本市の中学生サッカー選手たちを率いて、ドイツのハイデルベルグ市(熊本市の友好姉妹都市)に親善試合に行った時のことです。
滞在の形式は、選手は選手の家族のところ、監督・コーチもドイツチームの監督・コーチの自宅でホームステイをするという形でした。滞在日数は10日間です。
相手チームの監督だったペーターも、私とよく似た環境で、本職は中学校の先生をしながら、日本でいう「トレセンコーチ」のような活動をしていて、地域の優秀な選手を対象にドイツサッカー協会の方針のもとに指導しているという人でした。
ただ、彼は独身だったので、彼のアパートの一部屋をお借りして、10日間をともに過ごしました。そんな日々の中で、彼のご両親にお会いするために彼の実家を訪ねた時のことです。
午後からアパートを出発し、車で1時間ほどの場所にある彼の実家を訪ね、夕食をともにすることになりました。彼の実家は、彼が住むハイデルベルグ市の郊外にあり、昔ながらのヨーロッパ風のお宅でした。リビングには、歴史がありそうな調度品が飾られています。
ご両親は、お二人とも柔和な方で「心穏やかな老夫婦」という印象です。ただ、私はドイツ語はあいさつ程度しか話せませんので、会話はペーターとご両親がドイツ語で行い、私と彼は英語です。私が彼に英語で話し、それを彼がドイツ語に訳してご両親に話す。ご両親がドイツ語で話された内容を英語に訳して私に伝えてくれるという形でした。
そんな中で、彼のお父様がお母様に対して、何かを言われたので、彼に
「今、お父さんは何と言われてたの?」
と尋ねると、
「父は、母に『今日は日曜日だから、サッカー中継があるだろ。そろそろテレビをつけなくちゃ』と言ってたんだよ。」
と教えてくれました。
この時のお父様の表情、口ぶり、どこかでみた光景に似ているぞ。と感じて、はっとしました。
それは、昨日のブログで書いた父方の祖父が
「そろそろ、相撲が始まるけんテレビばつけなん(テレビをつけなくちゃ)」
と言っていた表情、口ぶりです。
つまり、日本のお年寄りが相撲を楽しみにするのと同じ感覚でドイツのお年寄りがサッカーを楽しみにしているということです。ドイツにおける「サッカー文化」の奥深さを肌で感じたエピソードでした。
日本でも「サッカー文化」がますます根付いていくように、私も自分に出来ることを続けていきたいと思います。
今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。週のはじめの月曜日。素敵な一日をお過ごしください。