どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。
今日は、日曜日です。というわけで、週末恒例の「朝のお散歩」に行ってきました。
すると、1週間前と大きく変わっていることがありました。それは、耳に聞こえる音です。
私が散歩する時間は、だいたい朝の6時過ぎの早朝です。その時間帝に散歩をし、耳にするのは、先週までは「小鳥のさえずり」でした。ところが、今週は「蝉のなき声」にかき消されて、ほとんど「小鳥のさえずり」が聞こえません。
蝉の鳴き声を聞きながら、大樹を見上げて歩いている時に、ふと思い出した光景がありました。それは、私が小学校低学年くらいの頃のことですから、かれこれ50年くらい前の光景です。
以前のブログでお話しましたが、私の父は熊本県の益城町出身。私が住んでいる熊本市のお隣の町です。しかし、およそ50年前に父の実家を訪ねるには、路線バスに揺られて約1時間の小旅行が必要でした。
父の実家では、父方の祖父と祖母が二人暮らしをしていました。もう二人とも現役の仕事は引退し、祖母は毎朝のゲートボールを楽しみに、祖父は家庭菜園での野菜作りを楽しむという生活です。
この季節、そんな祖父のところを訪ねる時に、私には楽しみにしていたことがありました。それは、「カブトムシ・クワガタ捕り」です。
当時の益城町には、豊かな自然がたくさん残っていて、祖父が暮らす家から10分ほど歩くとそこには、自然の森林が開けていました。
夜明け前の時間に起きて、祖父と父と私の3人で、その森林に向かいます。そして、樹液を吸うためにカブトムシやクワガタが訪れていそうな大樹を見つけると、祖父がその木の幹を思い切り一蹴り!
すると、大量のカブトムシやクワガタが木の上の方から落ちてきます。虫かごを抱えた私は、落ちてきたカブトムシやクワガタを急いで手でつかみ、虫かごに捕獲します。
もちろん、狙うは大型のオスです。こうして、捕獲したカブトムシやクワガタを虫かごに入れて熊本市の自宅へ持ち帰り、育てるのが少年時代の私の夏の楽しみでした。
そんな祖父が亡くなったのは、私が26歳のときでしたので、亡くなってからすでに30年の月日が流れました。
祖父は、お酒と相撲が大好きでした。相撲が始まると焼酎を飲みながら、相撲観戦です。相撲が終わる6時になると、私は翌日は学校ですので熊本市内の自宅に帰らなければいけません。すると、祖父は必ず
「こうちゃん、もう一日泊まっていきなっせ。」
と言います。
「じいちゃん、明日は学校だけん、泊まられんとたい。また、来るけん。」
と祖父の家を後にします。
その時の祖父の柔和な笑顔が私の心の中の祖父の顔です。
時は流れて、そんな私も二人の孫の「じいちゃん」となり、今日から始まる大相撲名古屋場所を楽しみにする年齢となりました。
私の孫は、今、4歳と0歳。二人とも女の子なので一緒に「クワガタ捕り」が出来るかはわかりませんが、今日の夕方は、祖父の顔を思い出しながら、地元出身の正代関の相撲をテレビで応援したいと思います。
今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。今日一日が、皆さんにとって素敵な日曜日でありますように。