YouTuber校長日記

YouTuber校長として、サッカー解説者として日々の生活の中で感じたことや本を読んで学んだことなどを書きます!

今年も咲いてくれました! 一輪目の胡蝶蘭

どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。

突然ですが、あなたがお好きな花は何ですか?

今日、5月8日㈰は5月の第二日曜日ということで、「母の日」ですね。

「母の日」と言えばカーネーション。確かにカーネーションも素敵ですよね。

私も、今日は気持ちばかりのカーネーションを購入して母に贈りたいと思っています。

ただ、今日の話題とするお花はカーネーションではありません。

胡蝶蘭です。

胡蝶蘭と言えば…

「高級なお花」、「お祝いでいただくお花」…というイメージですよね。

胡蝶蘭が「お祝いの花」としてよく贈られるようになったのは、胡蝶蘭花言葉が「清潔」、「幸福が飛んでくる」であり、お祝いのイメージにピッタリだからだと思われます。

まずは、胡蝶蘭についての説明をしますね。

胡蝶蘭コチョウラン)について

科・属 ラン科・ファレノプシス

和名  胡蝶蘭

英名  Pharenopsis.Moth Orchid

学名  Pharenopsis apharodite

原産地 東南アジア

開花期 1月~5月頃

胡蝶蘭コチョウラン)の特徴

胡蝶蘭と言えば、多くの人がイメージするのは白い花ですよね。上品で清潔感があり、どんな場所にも映えるため、贈り物としても胡蝶蘭の中では白が一番よく選ばれているそうです。

日本では、蝶が舞うような花を咲かせることから「胡蝶蘭」と呼ばれて親しまれています。

胡蝶蘭は熱帯地域が原産のため、寒さに弱い植物になります。そのため育てる際には注意が必要です。胡蝶蘭は鉢植えと切り花の両方の楽しみ方がありますが、本来は着生植物です。根が出ているのは、湿度の高い地域で生育し、空気中から水分を吸収しようとしているためです。胡蝶蘭は本来は2~3月頃に開花しますが、現代は温室の利用により、年中花を咲かせることができます。

(以上WEBサイト:LOVEGREENより引用)

私が胡蝶蘭を大好きになったきっかけは、校長に昇任した時に、当時よく通っていたお店のマスターからお祝いとしていただいたことでした。

とてもきれいな花を咲かせ、しかも高価な植物である胡蝶蘭

しっかり育てるとその翌年も花を咲かせることを知った私は、早速、インターネットで「胡蝶蘭の育て方」と検索し、調べたことを実践しました。

胡蝶蘭の育て方」で一番大切なポイントは「水やりのタイミング」です。

多くの方が失敗するのはここ。特に「水のやりすぎ」は絶対に禁物です。

10月から3月は2週間に1回程度。4月から9月までも1週間から10日に1回程度で十分です。

私は校長室の「卓上カレンダー」に「水やり」の日を記録しておいて、必ずその日に水やりをすることにしています。

その一年間の努力の甲斐があり、今年も一輪目の胡蝶蘭が咲いてくれました!

今年も開花した一輪目の胡蝶蘭 校長室で育てました!

これからさらにつぼみを膨らませ、次々と花を咲かせてくれます。

そして、一輪目が開花して最後の花が散るまで約2か月くらい咲き続けます。

胡蝶蘭を送って抱いた方への感謝の気持ちを持ち続け、今年もこれからしばらく胡蝶蘭の美しさを楽しみたいと思います。

毎朝、校長室のドアを開け、胡蝶蘭の成長具合を見るのが楽しみです!

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

今日一日が、あなたにとって素敵な一日になりますように。

秀岳館サッカー部での悲しい出来事 それを「他山の石」として…

どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。

約2週間前、熊本県秀岳館高校サッカー部のコーチが選手に対して暴力を振るっている動画がSNSに流され、大きな話題になりました。

その後、この件は次々と波紋を広げ、先日、学校の管理職とサッカー部の監督が記者会見に臨む事態となりました。

事件の発覚以来、この件についてブログで話すべきかどうか、悩んで来ましたが、記者会見の様子が新聞やテレビなどの多くのメディアで取り上げられる事態となり、サッカー界の一員として、同じスポーツを志す高校生をお預かりしている学校の校長として、自分の思いを語るべきだと考え、今日のブログでお話しします。

今回の出来事を受けて私が感じていることは三つあります。

一つ目は、サッカー界の一員としての自分自身の責任です。

私は現在もサッカー界で「47FAインストラクター」という役職をいただいています。

「47FAインストラクター」とは、「47都道府県のサッカー協会で開催する『C級コーチライセンス講習会』で講師を務める」というのが、主な仕事です。

2003年にこの役職に就き、今年で19年目になります。

その間に数多くの「指導者講習会」で講師を務め、その中で「サッカー界から暴力、暴言、威圧的な指導を根絶しよう!」ということを伝え続けてきました。

そして、そこには秀岳館高校サッカー部のスタッフが参加していたこともありました。

そのような中で今回のようなことが起きたことに対し、自らの力不足を痛感しています。

二つ目は、「暴力、暴言、威圧的な指導」は絶対にあってはならないことを再認識しなければならないということです。

これは当たり前のことであり、教育やスポーツの指導に携わるすべての人たちがすでに十分に認識しているはずのことです。

それなのに、なぜ同じような悲しい出来事が繰り返されてしまうのか?

それは、「人はどうしても自らの経験を基準にして行動してしまう」という性を持っているからです。

日本の教育界、スポーツ界の指導の手法として長らく「厳しい指導が正しい」とされてきた側面があり、私自身もそのような指導を受け、それを是として指導してきた事実があります。

もちろん現在ではそれを深く自戒していますが、当時の私には「厳しい指導が正しい」という認識があり、それが「行き過ぎた指導」になってしまったことがあったのも事実です。

自分自身も含めて、自らの中にそのような性が眠っていることを十分に自覚した上で、そのような手法を絶対に用いない「新しい指導方法」を学び続けることでしか、このような問題を根絶することは出来ないと考えます。

三つ目は、SNSの怖さです。

もちろん生徒に対する暴力は絶対に許されないのですが、それが当事者だけの問題ではなくなり、波紋を広げていった背景にSNSがあります。

私自身、ご存知の通りYouTube、ブログ、FacebookTwitterなど様々なSNSを利用して自らの考えを発信しています。

それらは、現代社会の中で、学校の良さや自らの価値観を知ってもらうためには欠かせないツールとなっています。

しかし、一つ使い方を誤ってしまえば、多くの人たちの人権を傷つける道具にもなるということをあらためて自覚すべきだと感じています。

今回の出来事を「他山の石(他の良くない出来事から自らを磨くこと)」として、千原台高校で、そして、自らが関わるすべての指導の中で、このような悲しい出来事を二度と引き起こさないということを強く心に誓って、今日のブログを閉じます。

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

今日一日が、あなたにとって素敵な一日になりますように。

野々村芳和チェアマン サッカーを大いに語る!

どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。

あなたは、「チェアマン」という言葉から何を連想しますか?

私と同世代の方であれば、「Jリーグ」、「川渕三郎さん」などという答えが思い浮かぶのではないでしょうか。

「チェアマン」という言葉が一般に知られるようになったのは、1993年にJリーグが創設された頃からです。

ウィキペディアによると…

Jリーグチェアマン日本プロサッカーリーグJリーグ)におけるチェアマン(chairman)は、公益財団法人日本プロサッカーリーグ理事長の別称であり、Jリーグの代表者。

Jリーグ定款上における「特別会員」であり、一般社団法人および一般財団法人に関する法律における「代表理事」に相当する。

となっています。

そして、その「初代チェアマン」が川淵三郎さんです。

川渕さんが、Jリーグ草創期の「Jリーグブーム」の火付け役を演じ、メディアに数多く出演されたおかげで、「チェアマン」という言葉が一気に市民権を得ました。

それから約30年の時が流れ、第6代の「Jリーグチェアマン」に就任したのが、野々村芳和さんです。

その野々村さんが、昨日、5月5日㈭にオンエアされたFMくまもと「ロアッソリンクス」に出演し、サッカーについて大いに語っておられました。

今日は、その話題をお話しします。

まず、「ロアッソリンクス」についてご紹介しておきます。

この番組は、毎週木曜日の午後8時からFMくまもとでオンエアされている番組で、

ロアッソサポーターのための情報番組」です。

パーソナリティーは、風戸南陽子さんと清原秀美さんのお二人。私も時々、ラジオ解説者として出演させてもらっています。

radiko(ラジコ)」で聴けますので、こちらもお聴きいただけると嬉しいです。

この番組に昨夜出演されたのが、Jリーグ6代目チェアマンの野々村芳和さんでした。

次は、野々村芳和さんのご紹介です。

野々村 芳和(ののむら よしかづ)

第6代日本プロサッカーリーグ理事長。元サッカー選手で、現役時代のポジションはミッドフィルダー。現役引退後はサッカー解説者、Jリーグ北海道コンサドーレ札幌の運営会社である株式会社コンサドーレ代表取締役会長などを務めた。(ウィキペディアより引用)

私は直接お会いしたことはありませんが、サッカー解説者をされていた時代に、スカパーで「Jリーグダイジェスト」という番組のMCを務められていて、タレントの平畠啓史さんとともに軽快なトークをされていたのを毎回視聴し、親近感を覚えていました。

昨日のオンエアでは、

コンサドーレ札幌の会長時代には、毎年、熊本でキャンプを張っていて、2月から3月にかけては熊本で過ごすのが恒例になっていた。」

Jリーグのチェアマンに就任してからは、なるべく全国各地のJリーグチームのホームを回るようにしていて、その一環で熊本を訪れている。」

などと語られました。

そんな中で、私が強く心に残ったのは、野々村さんの

「サッカーは、一つの『作品』である。」

「その『作品』をつくるのは、選手や監督などのスタッフだけでなく、審判や運営スタッフはもちろんのこと、サポーターやメディアの人たちなどサッカーに関わるすべての人たちなのだ。」

という言葉です。

長年、育成年代の指導や熊本教員団というアマチュアチームの選手・監督としてやってきた私に「プロ経験」はありませんが、現在、ロアッソ熊本という地元のJリーグチームがつくる「『サッカー』という『作品』づくり」に、ある時はメディアの解説者として、ある時はサポーターの一員として、携わることが出来ることに大きな喜びを感じています。

5月8日㈰のロアッソ熊本琉球FC戦をライブ放送するFM791熊本シティーFM「ヴィクトリーラジオ」のハーフタイムにも、野々村さんのインタビューがオンエアされます。

そちらも聴いてもらえると嬉しいです。

ちなみに、ヴィクトリーラジオには私も解説者と出演します!

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

今日一日が、あなたにとって素敵な一日になりますように。

ロアッソ熊本 無敗の横浜FCをベストゲームで撃破!

どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。

「良いプレーもあれば、悪いプレーもありますが、さぼったり、諦めたりすることはなかったです。その中で最後に点を取れたこと、すごく良かったです。

 こういった試合を続けていきたいと強く思います。」

J2リーグ第14節、ここまで無敗で首位を走っていた横浜FCに対して終了間際の決勝点で1-0の勝利を収めたロアッソ熊本大木武監督の試合直後のコメントです。

日頃は自チームに対して辛口のコメントが多い大木監督の「さぼったり、諦めたりすることはなかったです。」という言葉に、この日の選手たちのプレーに対する最大の賛辞がこもっていると感じます。

今日は、この一戦を振り返ります。

まずは、熊本の先発メンバーです。

GK 佐藤

DF 黒木、菅田、イヨハ

MF 阿部、河原、三島

FW 杉山、高橋、竹本、坂本

前節の岩手戦から中2日というハードスケジュールの中ですが、前節と全く同じ先発。ちなみに、リザーブメンバーもまったく同じという布陣を組みました。

対する横浜FCは、前節から8選手を入れ替えています。

GK六反は、高校時代を熊本県国府高校で過ごし、今でも熊本でのGKの育成に力を貸してくれています。

横浜FCの布陣は3-4-2-1。前節の対戦相手である岩手と同じ並びですが、「堅守速攻」を志向している岩手とは違い、横浜FCは「ボールを握ってゲームを支配しながら相手を崩すサッカー」を志向しています。

試合は前半からお互いが長所を出し合う五分五分の展開で進みました。

そんな中で、熊本は前半15分には、逆サイドからのパスを受けたFW坂本が左から中央へ得意のカットイン。そのままシュートを打つかと思いきや、切り返して、利き足ではない左足でシュートを放ちますが、これは惜しくもゴールマウスを捉えることは出来ません。

ゴールとはなりませんでしたが、坂本の「プレーの幅」の広がりを感じる良いシーンでした。

前半42分にも熊本が良いプレーをみせます。

相手のパスをインターセプトしたFW高橋は左にいた竹本へパス。これを竹本がゴール前にクロスをあげ、そこに右から杉山が走り込んでシュートを放つも、これも枠を捉えることは出来ませんでした。

得点にはなりませんでしたが、高橋の「良い守備」から素早くゴールに迫るという狙いがみえたプレーでした。

このまま0-0で前半を終了します。

前半のシュート数は熊本が7本に対して横浜FCは2本と、熊本が多くのチャンスを作った前半でした。

後半に入っても試合の展開は変わりませんでした。

そんな中で先に動いたのは、横浜FCベンチ。

後半16分に3枚替えです。ここで、今季チームトップのゴール数を記録しているFW小川、チームのキャプテンMF長谷川、前節は先発していたMF山下の3人を投入します。

それに対して熊本も、後半31分に竹本、阿部、三島→伊東、藤田、田辺と3枚枚替えで応じます。

さらに、後半41分には坂本、高橋→粟飯原、土信田という交代カードを切り、熊本ベンチは5枚のカードを使い切りました。

途中交代で入った選手たちもみんな「スタメンで出た選手があれだけ走っていた。(途中出場で出た)自分が足を止めるわけにはいかなかった。」という試合後の伊東の談話に象徴されるように、全員がピッチを疾走し続けました。

そして、それがついにゴールに結びつきます。

アディショナルタイム4分という表示が出た中での後半49分でした。

相手ボールを奪った河原は、そのボールを一旦、杉山に預け、再び中央でボールを受けると、ペナルティーエリアに侵入していた藤田に縦パス。

これを受けた藤田が、このボールをワンタッチでさばくと、そこにいたのは伊東でした。

伊東は冷静に右足でシュートを放ち、そのボールは見事に横浜FCのゴールに吸い込まれて、劇的な決勝ゴールとなりました!

そして、次のキックオフ直後に試合終了のホイッスルが鳴り響き、ロアッソ熊本が見事な勝利をおさめました。

この試合の成果は、何と言っても、

「良い内容のゲームを『勝利』という結果にしっかりと結びつけることが出来た。」

ということです。

ここまで「内容は良いのに、結果が…」という試合が多かったロアッソ熊本にとって、この試合は大きな「自信」と「勢い」を産む一戦となったはずです。

「勢い」ということでは、この勝利により「今季初の連勝」という結果も得ました。

これを次節・5月8日㈰、ホームのえがお健康スタジアムで行われる琉球戦にもつなげ、「3連勝」でさらに「勢い」に乗っていきたいところですね。

次節は、ヴィクトリーラジオのライブ中継もあり、解説を担当します。

スタジアムで多くの方々とお会いできると嬉しいです!

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

今日一日が、あなたにとって素敵な一日になりますように。

 

サッカー界の哲人 イビチャ・オシム氏逝去の報に触れて…

どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。

昨日、5月3日㈫の新聞各社のスポーツ欄で、サッカー元日本代表監督であるイビチャ・オシム氏の訃報が一斉に報じられました。

JリーグのJEFユナイテッド千葉で、そして、日本代表でオシムさんの指導を受け、元日本代表であり、ロアッソ熊本でもプレーした巻誠一郎さんは、オシムさんの逝去に際して、次のようにコメントしています。

「『目の前のことに対して全力で取り組みなさい。』という言葉が強く心に残っています。」

「みんながみんなうまいだけではなく、いろいろなスタイルがあっていい。それが積み重なりチームをつくる、と言われていた。自分の出来ることと出来ないことがはっきりしていた。プレースタイルやパーソナリティーを認めてくれたことが大きかった。」

「サッカー選手として大変な時は、どこかで手を抜いたり、諦めたりしてしまうもの。当たり前のことをやり続けることは大変で、オシムさんの言葉は奥が深かった。」

「サッカーのみならず、人生の師だった。」

「今やっていることもオシムさんの考えを変化させながらやっている。『目の前のことを全力で』というオシムさんの考えは今も通ずる。」(以上、5月3日付毎日新聞スポーツ欄より抜粋)

サッカー選手として技術的に優れているわけではないと言われた巻選手が、日本代表に選ばれ、ワールドカップに出場する選手に成長したこと。

そして、ロアッソ熊本の選手時代には熊本地震を経験し、チームメイトを引き連れて避難所を回り、被災者の皆さんを励まし続けた行動。

さらに、現役引退後も小学校や中学校から講演の依頼を受ければ最優先で引き受けてくれてたり、地元にクラブチームを設立して地元の子どもたちにサッカーを指導したりしてくれている現在の行動。

このような巻誠一郎という一人の「郷土の偉人」の誕生に大きく寄与していたのがオシムさんでした。

私自身は、オシムさんと直接お会いしたことはありません。

ただ、オシムさんとの距離をすごく近くに感じた思い出はいくつかあります。

それは、オシムさんがJEFユナイテッド千葉の監督を勤めていたころ、オシムさんのもとでヘッドコーチをしていた小倉勉さんが日本サッカー協会(以下JFA)のコーチをされていた時です。

千葉を離れた後JFA入りし、JFAの「ナショナルトレセンコーチ」として活動されていた小倉さんと初めてお会いしたのは、熊本県大津町で「ナショナルテレセンU‐14」が開催されていた時でした。

ナショナルトレセン」には、各地域から選抜された選手が参加するのですが、そこには各地域のコーチも一緒に参加することになっていて、私は「九州トレセン監督」として、この時は参加していました。

小倉さんとお会いして様々なサッカー観などをお話しする中で意気投合し、しばらくの間、親しくお付き合いをさせていただいていました。

小倉さんが監修された「イビチャ・オシムのトレーニング」というDVDを送っていただいたり、巻選手が日本代表に選出された時には、電話をかけてともに喜び合ったことなどを懐かしく思い出します。

オシムさんの日本サッカー界への功績は、巻選手のようなすばらしい「人づくり」をしてくれたことのほかにもう一つあります。

それは、「日本サッカーが進むべき方向性を示してくれた」という点です。

オシムさんが日本代表の監督に就任した時に掲げた目標は「日本代表のサッカーの『日本化』」でした。

つまり、日本人の短所と長所をしっかりと分析し、日本人らしい、日本人にしか出来ないサッカーを追求しようとしたのです。

そのフィロソフィー(哲学)は、代表チームだけではなく、日本のサッカー界全体に浸透していきました。

そして、サッカー界では「ジャパンズ・ウェイ」という言葉が定着し、その後の日本サッカーの進むべき方向を示す「羅針盤」となっています。

我々に多くの学びを与えてくれたオシムさんのご逝去を惜しむとともに、心より哀悼の意を示し、今日のブログを閉じます。

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

今日一日が、あなたにとって素敵な一日になりますように。

 

「仕事ができる」とはどういうことか? 楠木建・山口周著(宝島社新書)に学ぶ!(後編)

どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。

今日のブログのタイトルは、「仕事ができる」とはどういうことか? 楠木建・山口周著(宝島社新書)に学ぶ!(後編)です。

先日、(前編)のブログを読んでいただいた読者の方から次のような嬉しいコメントをいただきました。

「なるほどですね。では、センスの会得には何が必要か?興味がわきますね。センスは生まれ持ったもので、磨けないものとの固定観念がありますね。」

まさに、「センスは生まれ持ったもの」という観念を私も持っていました。

今日のブログでは、その点についての2人の著者の考えをお話ししていきますね。

センスについて楠木さんは次のように述べています。

「『天賦の才』という言葉があるように、センスというと生得的、先天的なものに思われがちなのですけれども、実際にはセンスというのは大いに事後的、後天的なものだと思います。みんなそれぞれに試行錯誤の中で時間をかけて練り上げていったものですね。センスを磨くための教科書や標準的な方法がないので、いかにも生まれたときに決まっちゃってるみたいにみえるんですけど、本当にそんなことはない。」(本書p226より引用)

それに呼応して山口さんも、

「その通りだと思います。センスの習得は事後性が高い。事後性が高いというのはプロセスと結果の因果関係がよくわからない、ということですよね。だから、結果として習得している人をみるとプロセスをすっ飛ばして習得しているように見える。でも本当はそうじゃない。だからこれも一種のディープラーニングなんでしょうね。ディープラーニングも結局は『何が出てくるかわからないけど大量にデータを飲ませたら何か出る』ということで、これも事後性が強いですよね。」(同上)

と述べています。

ということで、2人の著者は「センスとは後天的に習得するもの」ということを明言しています。

ただし、スキルの習得には教科書があるし、その結果がみえやすい。

対して、センスの習得には教科書や標準的な方法がないので、センスのある人をみたときに「先天的なもの」と思いがちだというわけです。

センスの習得と似た例として山口さんが「ディープラーニング」をあげています。

ディープラーニング(深層学習)とは、人間が自然に行うタスクをコンピューターに学習させる機械学習の手法のひとつです。人工知能(AI)の急速な発展を支える技術であり、その進歩により様々な分野への実用化が進んでいます。近年開発の進んでいる自動運転車においてもカギとなっているのはディープラーニングです。」(WEBサイト:MathWorksより引用)

ディープラーニングは大量のデータを読み込んで人間の脳のように処理するところに特徴があります。

つまり、センスを磨くためには「大量のデータ=教養や体験」を処理するという過程が必要なのだと私は解釈しました。

そして、このような過程を楠木さんは「修行・錬成」という言葉で表現しています。

もうひとつの視点として2人の著者が述べていることがあります。

それは、「センスメイキングとは『人間洞察』である」という視点です。

その例として紹介されているのが、楠木さんが日本電産永守重信氏と対面した時のエピソードです。

永守重信氏とは「日本電産創業者・代表取締役会長兼最高経営責任者。『フォーブス誌』によると2021年3月時点の総資産は、87億ドルで、日本長者番付で4位」。(Wikipediaより引用)

という日本の代表的な実業家です。

この方と楠木さんがある会合で一緒になった際の帰り際に、

「今日はどうもありがとうございました。」と挨拶に行ったら、

「君のお父さんは日本精工の人じゃないの?」と言われたというのです。

実は、当時、楠木さんのお父様が日本電産の取引先である日本精工に勤めておられたのです。

「楠木:それでびっくりして『なんでわかったんですか?』というと、『名前が楠木だし、声がそっくりなんで、すぐわかったよ。お父さん、元気?』と言うんですね。

 山口:それはすごい。よくわかりましたねぇ。

 楠木:その後は特にお目にかかることがなくて、たぶん2~3年は間があったと思うんですけど、ある時、また経済産業省の会議かなんかでお目にかかることがあって、役所のビルに入るとちょうどエレベーターで一緒になったんですよ。そうしたら永守さんは僕の顔を見た瞬間、いきなり『お父さん、元気?』とおっしゃたんですよ。これには驚きました。

 山口:超人ですね。

 楠木:(中略)『よく覚えてらっしゃいましたね。』というと『いや、僕は2000人から3000人の個人データなら覚えられていたんだけど、最近は携帯電話が出てきて、そこにアドレス帳が入っちゃったので、自分の独自能力を失ったのが残念なんだよ』と。

 昔は電話番号、家族構成など従業員全員の情報が全部頭の中に入っていたと言うんです。『いやあ、すごいですねぇ。』と言うと『いや君も僕みたいな偉い人間に覚えてもらっているとうれしいだろう!』と、愛嬌のあることを言うんですよ。なんか二重三重の人間についての理解の深さというか。ま、とてつもない人心掌握力ですよね。僕もそうでしたけど、みんな一発で永守さんにやられて好きになっているに違いない。

 山口:結局『人間をわかっている』ということなんでしょうね。(後略)」(本書p223~225より引用)

私自身も「修行・錬成」、「人間洞察」という2つの視点を意識しつつ、自らのセンスを磨き続けていきたいと思います!

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

今日一日が、あなたにとって素敵な一日になりますように。

 

ロアッソ熊本 岩手に勝利し、成長を証明!

どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。

昨日、5月1日㈰に行われたJ2リーグ第13節、いわてグルージャ盛岡(以下岩手)対ロアッソ熊本の一戦は2-1で熊本が勝利し、4試合ぶりの白星を勝ち取りました。

今日は、この一戦を振り返ります。

まずは、熊本の先発メンバーです。

GK 佐藤

DF 黒木、菅田、イヨハ

MF 阿部、河原、三島

FW 杉山、高橋、竹本、坂本

前節からの変更は、GKの佐藤とMFの三島です。

佐藤は2試合ぶりの先発。三島は今シーズン初先発となります。

対する岩手は3-4-2-1の布陣。堅守速攻を志向するチームで、高さを活かしたセットプレーも得意としています。

試合開始前から雨が降り続き、ピッチには水が溜まって、かなりスリッピーなグラウンドコンデションの中で試合は始まりました。

しかし、熊本はそれを感じさせないパス回しで試合の主導権を握ります。

果敢に前線からプレスをかけてくる岩手のDFをかいくぐり、シュートチャンスをつくります。

そんな展開の中で、前半15分、熊本がFKを得ると、それを蹴るのはMF河原。右足で放ったボールにDF菅田が見事にヘディングで合わせて、ボールは岩手のゴールに突き刺さり、先制点を奪いました!

その後も17分に坂本、19分に杉山と立て続けにシュートを打つも、これはゴールマウスを捉えることは出来ず、追加点とはなりません。

このまま前半は、1-0で熊本がリードして終了。

前半のシュート数は熊本の7本に対して岩手は5本と、2本の差ですが、内容的には熊本の方がこのシュート数を上回る「力の差」を見せつけた前半でした。

ハーフタイムに両チームのベンチが動きます。

岩手が2枚替えをすると、呼応するように熊本も2枚替え。

竹本に変えて伊東、三島に変えて田辺を後半の開始からピッチに送りました。

すると後半の開始早々にこの交替策が的中します。

交替で入った伊東が杉山とのワンツーでペナルティーエリアに侵入し、さらにパスを受けた杉山が右から左へサイドチェンジのパス。これを田辺がグラウンダーで折り返し、そこに伊東が飛び込んでシュートを放つと、これが岩手のゴールに突き刺さり、見事な追加点となりました。

伊東→杉山→田辺→伊東と選手たちが連動し、岩手の守備陣を崩し切った熊本らしい素晴らしいゴールでした。

しかし、その後は交代枠の5枚の使い切り、持ち前の高さを活かして総攻撃をかけてきた岩手のサッカーに苦しむ展開となっていきます。

後半44分には、DFイヨハのシュートブロックがハンドの判定となり、PKを献上。しかし、これは相手のキッカーのシュートがゴールの枠を外れ、何とか失点を免れます。

その後も立て続けにピンチを迎えますが、アディショナルタイムに入った後半47分、48分と相手のシュートを立て続けにDF黒木がシュートブロックで防ぎ、何とか失点を防いだのですが…

岩手のラストチャンスとなった後半49分のコーナーキック。これを岩手のDF深川に見事なヘディングシュートで決められて、1点を失ってしまいました。

このゴールとともに試合終了のホイッスル。

結果としては、ロアッソ熊本が何とか2-1で逃げ切り、4試合ぶりの白星を収めました。

この試合からは、成果と課題が見えてきます。

まずは、成果です。

それは、「同じJ3からの昇格組の岩手に『格の違い』を見せつける内容の試合ができた。」というこことです。

課題は「追加点を奪えず終了間際に失点し、結果的には『辛勝』となった。」ということです。

「試合内容をいかに結果につなげるか。」

これが、今シーズンの課題となっていくことをつくづく感じた一戦でした。

次の試合は、5月4日。アウエーでの横浜FC戦です。

ここまで無敗で首位を独走する横浜FCに今シーズン初の黒星をつけるべく戦うロアッソ熊本に声援を送りましょう!

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

今日一日が、あなたにとって素敵な一日になりますように。