YouTuber校長日記

YouTuber校長として、サッカー解説者として日々の生活の中で感じたことや本を読んで学んだことなどを書きます!

【千原台】後輩に託し つないだタスキ 涙のタスキリレー(前編)

どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。

昨日(12月24日)、京都のたけびしスタジアム京都を主会場として行われた全高校女子駅伝大会に出場した千原台高校は、1時間15分1秒で51位という結果でしたが、その裏にはドラマがありました。

今日は、この話題をお話しします。よろしくお付き合いください。

千原台 つないだ51位

 負傷の主将 後輩に託す」(12月25日発行・熊本日日新聞9面より引用)

全国高校駅伝の結果を伝える地元紙・熊本日日新聞・スポーツ面の見出しです。

千原台高校女子陸上部の唯一の3年生で、チームの主将でもある本田心七海(ほんだ みなみ)さんが練習中に負傷してしまったという報告を聞いたのは、12月17日のことでした。雨で濡れた地面に足を滑らせ、踏ん張った時に右ひざをひねったというのです。

大会まで残り1週間というところでのチームの大黒柱の負傷。

当初の予定では、1区にエースでキャプテンの本田さんを起用し、2区に九州大会では最終区を走り、区間賞を獲得した2年生エースの平方さんを起用して、「先行逃げ切り」のレース展開を目指すのことになっていたのですが…。

チームを引っ張ってきた大黒柱の負傷により、このプランを実行することは出来なくなっていたのです。

もちろん、この事実は部の関係者と我々管理職しか知りません。

私の願いは、当初の「8位入賞を目指して!」というものから、「1区ではなくても良いので、何とか本田さんが都大路を走れる状態まで回復しますように。」というものに変わっていました。

昨日のブログで、新幹線から部の顧問の先生に送ったメールのやりとを紹介しましたが、実はあのメールには続きがありました。

「本田さんは、明日、走れそうですか?」

「走れます!

 大丈夫です!

 ホテルの方にお迎えに上がります。」

「良かったです!」

ホテルに迎えに来てくれた顧問の車に乗り込み、最初に尋ねたのも本田さんのことでした。

「本田さんは、大丈夫ですか?」

「大丈夫です。

 ただ1区は無理なので、一番距離の短い3区で起用する予定です。」

「そうなんですね。

 3区だと4区、5区と残りが2区間ありますね。

 何とかタスキをつないでほしいですね。」

という会話を交わしていたのです。

前日の夜に同窓会応援団の皆さんと会食をした際には、迷ったのですが、熊本から京都まで応援に来てくださった皆さんには、今のチーム事情をお話ししておくべきと判断し、

「皆さん、私から一言ご挨拶させてください。

 遠く熊本から京都まで、本校の女子陸上部の応援に駆けつけていただき、本当にありがとうございます。

 チームは、熊本県大会ではルーテル学院高校に敗れ、全員で号泣したところから、唯一の3年生でキャプテンの本田さんを中心にチーム一丸となり、九州大会で地区代表のキップをつかんでくれました。

 ただ、実を申しますと、その本田さんが…。」

という現在のチーム事情を説明し、

「明日は、順位も大切ですが、本田さんを含めてチームがタスキをつなぎ切ることを目標とするレースになると思います。よろしくお願いいたします。」

と挨拶を結びました。

たけびしスタジアム京都のスタンドには、熊本から来ていただいている同窓会「熊城会」の皆さん、毎年、熊本県代表を応援してくださる「京都熊本県人会」に皆さんもいらっしゃっています。

1区を走る平方さんのスタートに声援を送ると、その後は大型ビジョンで放映されているNHKの放送でレースの様子をみることになります。

ただ、NHKの放送ではどうしてもトップ争いの模様を伝えることが多く、千原台高校の選手たちの様子がみられるのは、「中継地点」のみという状況になってきました。

第1中継所では37位でタスキを2区につなぎ、第2中継所では40位でタスキをつなぎます。

40位でタスキを受けた3区の本田さんの走りは…。

この続きは、明日の(後編)でお話ししますね。

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

今日一日が、あなたにとって素敵な一日になりますように。