YouTuber校長日記

YouTuber校長として、サッカー解説者として日々の生活の中で感じたことや本を読んで学んだことなどを書きます!

「シリーズ 校長の仕事」 ~熊本県産業教育振興会・産学懇談会編~(後編)

どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。

今日のタイトルは、

「シリーズ 校長の仕事」 ~熊本県産業教育振興会・産学懇談会編~(後編)

先日(11月14日)行われた「熊本県産業教育振興会・産学懇談会」での「専門高校生徒による研究・実践発表」の続きです。

(前編)では、「福祉部会」「家庭部会」「農業部会」「商業部会」の発表内容をお話ししました。今日の(後編)では、「水産部会」と「工業部会」の発表についてお話しします。よろしくお付き合いください。

「水産部会」の発表をしてくれたのは、天草拓心高校・海洋科学科の皆さんでした。

テーマは、

「藻場造成を踏まえたウニの市場価値向上に向けて ~環境改善と海洋資源の活性化に向けた取組~

です。

「天草拓心高校は、熊本県の南西部に点在する天草諸島のうち、天草下島の北西端にある苓北町にあります。天草は、周囲を八代海有明海天草灘に囲まれ、多くの海産生物が漁獲されています。苓北町近海もウニやアワビ、アマモやアオサ等の生息地として重要な海域となっています。

 そんな水産物の宝庫である天草ですが、近年は『磯焼け』が進み、海洋環境は大きく変化しています。…」

という現状の説明で発表が始まりました。

このような状況の中で、天草の重要な海産物の一つであるウニについて「ウニの市場価値を向上させて地域水産業の活性化を支援したい」という高校生の思いにより、この研究は進められました。

具体的な研究の内容は、「身入り、味の良いウニをつくるための餌料研究」です。

「安価で入手が容易であること」という条件にあった「塩蔵ワカメ」「チガイソ」そして、比較検討するための「ペレット」の3種を与える実験から始めました。

さらに、実験をすすめる中で「カジメ」という海藻も餌に加え、様々な比率や分量で実験を重ねる中で、「身入り、味の良いウニ」の育成に成功したという内容でした。

今後も地元の業者さんと力を合わせて研究を進めていくということで、「お寿司のネタでは、ウニが一番好き!」という私は、「一度、彼らが育成したウニを食べてみたい!」と思うとともに、この研究の成果がさらに得られることを応援したくなりました。

最後の発表は「工業部会」の代表、熊本工業高校の皆さんでした。

テーマは、「バイオコークス(Biocoke,BIC)」です。

「バイオコークスとは、光合成に起因する全ての植物から形成できる固形燃料の総称」(ウキペディアより)です。

今回の研究では、「緑茶(消費期限切れ未使用茶葉『お茶の三翠園』様より提供)」、「おがくず(熊本工業高校建築科、インテリア科より提供)」、「コーヒー滓(使用済みドリップコーヒー滓)」の3つを原料として、バイオコークスの製造が行われていました。

様々な実験を重ねる中で、「含水率」と「圧縮強度」は密接な関係があるということがわかったということでした。

このような材料から「石炭の代替品として使用可能なバイオコークス」を形成することが出来れば、「脱炭素社会の実現」にも大きく貢献する可能性のある素晴らしい研究でした。

今回、様々な分野で発表してくれた高校生の研究成果を参考にしたり、励みにしたりしながら、千原台高校でも「チャレンジ」を続けていきます!

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

今日一日が、あなたにとって素敵な一日になりますように。