どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。
先日(11月14日)、「熊本県産業教育振興会・産学懇談会」が行われました。
毎年行われるこの催しで、いつも楽しみにしているものがあります。
それは、「専門高校生による研究・実践等発表」です。
今年も、「福祉部会」「家庭部会」「農業部会」「商業部会」「水産部会」「工業部会」という各部会の代表校が素晴らしい発表をしてくれました。今日は、この話題をお話します。よろしくお付き合いください。
「福祉部会」と「家庭部会」の発表は、いずれも日常生活や家族との暮らし、実習等での経験からの「想い」を代表の生徒さんが語ってくれました。社会福祉士等の仕事に対する熱意が伝わりました。
「農業部会」の代表は、熊本農業高校・畜産科の皆さんでした。
テーマは「時代を超えて、世代を継ぐ~久連子鶏(くれこどり)とその文化を守る~」です。
熊本県の南部、久連子地区に生息する久連子鶏は、個体数がどんどん減少していて「絶滅の危機」に瀕しています。そんな久連子鶏を高校生の力で「絶滅の危機」から救い、同時に「久連子踊り」という伝統芸能の継承にも貢献していこうという研究・実践でした。
久連子地区の方々や、地鶏の保存に熱意を持つ方々とともに歩む素晴らしい実践であると感じました。
「商業部会」の代表は、球磨中央高校の皆さんです。この大会で、毎年、素晴らしい研究・実践を発表してくれる「常連校」です。
今年のテーマは「エシカル商品の開発による災害復興支援~商品の価値と消費行動について~」でした。
あなたは「エシカル所品」とはどんな商品か知っていますか?
球磨中央高校のみなさんの説明によると、
「エシカル商品とは『環境、人権、地域の持続可能性』等に配慮・貢献する商品である。」
ということです。
「エシカル商品を開発することで、豪雨災害からの復興支援に取り組みたいと考えた。」
というのが、「テーマ設定の理由」ということでした。
エシカル商品として開発されたのは、「しらぬいフレーバーティー」「障がい者支援施設とコラボしたお茶を使った『ChocoCha』」「災害復興支援を目的とした栗を使った『ランチパック、タルト』」の3種の商品です。
いずれも素晴らしい商品であるとともに、販売収益もしっかりとあげていました。
特にすごかったのが、「災害復興支援を目的とした栗を使った『ランチパック、タルト』」。売上額は、4800万円。同様のこれまでの商品の1,5倍の売り上げを記録したそうです。
人々に喜ばれるとともに、ビジネスとしても成り立っているという素晴らしい研究・実践でした。
もう一つ感心したのは、球磨中央高校の「プレゼンスタイル」です。
写真のように、ステージ上で、全く原稿を読むことなく、身振り手振りを交えて「スティーブ・ジョブズ風」のプレゼンをみせてくれました。
残りの「工業部会」「水産部会」については、次の(後編)でお話ししますね。
今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
今日一日が、あなたにとって素敵な一日になりますように。