どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。
今日も昨日に引き続き、メンタリストDaiGoさんの著書から学んだことで、
「これは有効!」
と感じたものをご紹介します。
参考にした本は、メンタリストDaiGo著 メンタルハック大全(セブン&アイ出版)です。
著者は、「一日に20冊の本を読む」というほど豊富な知識を有しており、中でも心理学の分野に特に明るく、様々な知見を私たちに伝えてくれます。
本書でも次のように書いています。
「心理学は、子育てにも役立ちます。(中略)子どもにいうことを聞いてもらうためには『Yes、But法』を使ってください。つまり、子どもの言い分を聞いて、『確かにそうかもしれない。でもね・・・』という話し方をすると、うまく収まります。」(本書より引用)
さらに、
「このYesBut法は、子どもだけではなく、大人にも使えます。たとえば、セールスマンの場合、お客さんから、『お宅の商品高いですよねえ』と言われたら、『そうですねえ』と言って、いったん『Yes』で受け止めます。それから、『でも、今○○なんで、お得ですよ』と切り返す。
お客さんは、自分の言ったことに同意してくれたセールスマンに対して心理的抵抗が低下します。そこで、すかさずセールスをすると、スムーズに商談が進みやすくなります。」(本書より引用)
と述べています。
まさに、納得!
私はセールスマンではないので、どんな場面でこの「Yes、But法」を使っていると思いますか?
それは、保護者や地域の住民の方などからの「クレーム」を受けたときです。
相手が主張することをまずは、「Yes」で受け止める。これがとても有効です。
逆に、最悪なのが「But」から入ることです。
相手の主張を聞いた後に、
「そうはおっしゃいますが…」とか「でもですね…」といきなり自分の主張をしてしまうとまさに「火に油を注ぐ」ということになってしまいます。
このことは、学校という職場で、生徒指導主事、教頭、校長という役職を経験するなかで、数々の「現場(クレームを受ける)」に臨場し、実感しました。
ただ、自分が管理職になる前に「教師」として、生徒に指導をしていた時代には、これが出来ていなかったなあと後悔する場面がたくさんあります。
ある中学校で体育教師、生徒指導主事をしていたころ、その学校はいわゆる「荒れた学校」という状態でした。
そこで、体育会系の「怖い先生」という立場だった私は、いわゆる「力の生徒指導」を行っていました。
その結果、どうなったか?
校区内の様々な建物や校舎の壁のあちこちに、スプレー式のペンキで書かれた
「南、死ね!」
という落書きが氾濫する事態になりました。
問題行動を繰り返す生徒たちの思いを「Yes」で受け止めることが出来ずに、頭ごなしに「But」から入る指導を繰り返した結果でした。
この頃にしっかりと心理学を学び、この「Yes、But法」が使える技量があれば、当時の様子も違っていたかもしれない。当時の生徒たちには、申し訳ないことをしたなあと悔やむ今日、この頃です。
「失敗は学ぶためにするもの」
の精神で、当時の失敗を今の仕事にしっかりと活かし、生徒・保護者・地域の皆さん、そして、教職員の思いをまずは「Yes」で受け止めながら、校長としての仕事に当たっていきたいと思います。
今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。週の中日の水曜日。素敵な一日をお過ごしください。