YouTuber校長日記

YouTuber校長として、サッカー解説者として日々の生活の中で感じたことや本を読んで学んだことなどを書きます!

猛威を振るうオミクロン株 学校現場では…

どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。

「熊本 まん延防止決定 あすから来月13日まで」

「国内感染 初の4万人超」

「県内感染 最多711人」

「2日連続更新 クラスター4件」

今朝の熊本県の地元紙、熊本日日新聞の1面と社会面の見出しです。

ここにあるように、今、日本国中でオミクロン株が猛威をふるい、過去に経験したことのないスピードで新型コロナ感染症の感染が拡大しています。

この影響は、我々学校現場をも直撃。

「19日時点での熊本市立の学級閉鎖は31校(小学校21、中学校7、高校2、専門学校1)、学年閉鎖は5校(小学校4、中学校1)。児童育成クラブの閉鎖は小学校3校となった。」(1月20日 熊本日日新聞 22面より)

と報じられている通りに千原台高校でも感染者が判明したためにすでに学級閉鎖をしたクラスが出ています。

また、熊本市立の高校は2校、専門学校は1校ですから、「熊本市立の高校・専門学校での学級閉鎖発生率は、100%」ということになります。

10代後半の若者への感染がいかに広がっているかということがわかります。

生徒の感染が判明すると、学校の対応の仕方は通常、次のようになります。

① 生徒および保護者から「PCR検査で陽性」の報告を受ける。

② 保健所から「千原台高校在籍の○○さんが陽性です」という報告を受ける。

③ 保健所から本人への「行動履歴」の聞き取りが行われる。

④ 保健所から「濃厚接触者」、「接触者」の特定がされ、学校に連絡される。

⑤ その結果を受けて、「通常の活動を継続」するのか「学級閉鎖」等の処置をするのかを決定する。

⑥ ⑤の決定事項を保護者に通知する。

ところが、冒頭での報道からも分かる通りに、「過去最多の感染者数」に対応する保健所の業務がひっ迫。

ここ数日は、②、③、④の機能は、完全にストップしています。

そういうことを想定して、教育委員会が作成している規定によると、

「感染者が判明した当日(18時まで)に保健所の判断が出ない場合は、学校が『聞き取り』を行うこと。」

「感染者の発症日から前2日間に学級、育成クラブで過ごしていた際には、そこは閉鎖とする。」

とされています。

この規定に従って「聞き取り」をし、その結果を熊本市教育委員会に報告。

相談の上で、「学級閉鎖」等の決定をするという流れが、先週の週末から毎日続いているといます。これが、熊本市内の学校の現状です。

千原台高校では、先週の後半に第6波としては、初の感染者が判明しました。

その後、土曜、日曜と次々に「感染判明」の報告があり、土日については、「感染者への聞き取り」をはじめ、ほとんどの業務を教頭が行い、その報告を受けて、教育委員会と相談し、最後は校長である私が判断をするということを行いました。

しかし、1人の感染者について終わるとすぐに、次の感染者が判明するという形になり、月曜日以降は「管理職だけでの対応は無理」だと判断。

次のような「対応フロー」を作成し、全職員に協力を求めています。

<生徒の「濃厚接触者」が判明→PCR検査の日程を確認 ※管理職へ速やかに報告>

     ↓

<生徒の「陽性」が判明>

     ↓

<感染者本人に、発症日から2日前までの行動範囲の聞き取り(担任または学年の職員で行う) ※ 陽性者リストに時系列にまとめる。>

     ↓

<濃厚接触者候補者リストを作成(保健所提出用) ※教頭が行う>

このような業務を担任をはじめとする先生方にお願いし、管理職と協力して行ってもらっています。

「濃厚接触者」、「接触者」の特定をする権限は、保健所にしかありません。

しかし、「保健所のひっ迫」により、これが大幅に遅れている現状では、学校で「聞き取り」を行い、それを推定して「何らかの決定を下す」。

これが、校長である私の役割です。

昨日は、前日夜に「陽性判明」の報告を受けていた生徒たちの情報を、朝7時半から関係者会議を開いて協議し、

「19日(水)、20日(木)については、『午前中授業』とし、昼食をとらずに帰宅させる。(21日㈮については、翌週の前期入試準備のために当初より午前中授業の予定)」

ということを「決定」しました。

その後、「生徒への連絡」と「保護者の皆さんへの通知」を行います。

さらに午後には、「来週からの登校体制」を検討、これも全職員からの意見を聴取し、方向性を決めなければなりません。

「保健所のひっ迫」は、そのまま「学校のひっ迫」とつながっています。

学校に「増員」はありませんが、何とか全職員一丸となって乗り切っていきたいと思います。

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

今日一日が、皆さんにとって素敵な一日になりますように。