どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。
「努力って、報われないんだなーって思いました。・・・」
北京オリンピック、男子個人フィギュアスケートで前人未到の3連覇に挑むも惜しくも4位で終わった羽生結弦選手が試合後のインタビューで語った言葉です。
2日前に行われたショートプログラムでは、氷の面に開いていた穴に引っかかってしまい、冒頭の4回転ジャンプに失敗。まさかの8位という結果に終わりました。
ショートプログラムでトップに立ったのは、平昌オリンピックのあと世界選手権を3連覇するなど、絶対王者に君臨している米国のネーサン・チェン。
逆転優勝は、ほぼ絶望的な状況でのフリー演技のスタートでした。
ただ、羽生結弦選手が平昌オリンピックで金メダルを獲得した後に、目指してきてものは「大会の3連覇」だけではありません。
「誰も跳んだことのない『4回転半ジャンプ』への挑戦」
これが、彼をスケートに没頭させる大きなモチベーションでした。
昨年の12月に行われた全日本選手権のフリー演技で初めて公式戦での「4回転半ジャンプ」に挑むも、惜しくも「両足着地」に終わっていました。
北京オリンピックという舞台で、再び「4回転半ジャンプ」に挑む羽生選手。
フリープログラムの曲は「天と地と」。
最高の集中をした表情で氷に降りた羽生選手。音楽とともに滑り出します。
そして、冒頭の「4回転半」!
「片足着氷」は果たすも、惜しくも転倒…
次の「4回転サルコー」も転倒…
しかし、その後は美しいジャンプと滑りで観客を魅了し、北京での滑りを終えました。
深々とリンクに一礼し、両手で氷を触ってリンクに感謝。
静かに北京のリンクを後にしました。
試合後、羽生結弦選手は、こう語っています。
「明らかに前の大会よりも、いいアクセルを跳んでいた。もうちょっとだったなという気持ちもあるが、でも、あれが僕の全てかなって。
もちろん、ミスをしないことは大切だと思うし、そうしないと勝てないのは分かるが、前半2つのミスがあってこその『天と地と』の物語があったかなと思う。
一生懸命頑張りました。正直、これ以上ないくらい頑張ったと思います。報われない努力だったかもしれない。ショート(プログラム)からうまくいかないことも多くて、むしろうまくいかないことしかないが、でも、一生懸命頑張りました。」
羽生選手の「4回転半ジャンプ」は、転倒して回転不足と判定されたものの、国際スケート連盟(ISU)公認大会で、初めて「4回転半ジャンプ」として公認されました。
「オリンピック3連覇」という「記録」は、残せなかった羽生選手。
しかし、「公認大会初の『4回転ジャンプ』」という「新た記録」と、「夢へ挑み続ける美しい姿」という「忘れられない記憶」を私たちに与えてくれました。
この羽生選手の姿に、本物の「一生懸命はカッコイイ」を感じます。
まさに「美しきグッドルーザー」羽生結弦選手。
本当にお疲れさまでした。
そして、多くの感動をありがとうございました。
今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
今日一日が、皆さんにとって素敵な一日になりますように。