どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。
毎日、様々なニュースが報道されます。
昨日も、数々のニュースが報道されましたが、その中に、大きなショックを受けたニュースがありました。
それは…
「京セラ創業者の稲盛和夫さん死去 90歳、一代で世界的メーカーに」
というニュースです。
「電子部品大手京セラ(京都市伏見区)の創業者で同社名誉会長、元京都商工会議所会頭の稲森和夫(いなもり・かずお)さんが、24日午前8時25分、老衰のため、京都市伏見区の自宅で亡くなった。90歳。葬儀・告別式は近親者で行った。喪主は長女金澤しのぶさん。後日、お別れの会を開く予定。(京都新聞デジタル版より抜粋引用)」
と昨夜報じられました。
稲森和夫さんについては、あなたもご存知とは思いますが、簡単にその業績を紹介しておきます。
・鹿児島市出身。鹿児島大学工学部を卒業後、京都の碍子(がいし)メーカーに就職。その後、独立して京都セラミック(現京セラ)を設立。
・通信事業分野では規制緩和の先駆けとなり、第二電電(DDI)を設立し、現在のKDDIへの統合を進め、NTTの独壇場だった通信事業に自由化をもたらす。
・日本航空(JAL)が経営難に陥った際には、無償で社長業に就き、経営再建を果たす。
なぜ、私が「稲森和夫さん逝去」のニュースにショックを受けたのか?
もちろん、私は稲盛和夫さんとお会いしたことはありません。
ただ、校長となって「経営」に関する本を読み始めてから、稲盛和夫さんの多くの著書を読ませていただき、多くの「学び」をさせていただいたからです。
稲盛さんの本に書かれていることで、私の心に残っている言葉が二つあります。
一つ目は、「利他の精神」です。
稲盛さんが、数々の経営判断をするときに、自らの基本精神とされいたのが、この「利他の精神」でした。「このことは、本当に『利己的な思い』からの判断ではないのか?」ということを常に考えていたと多くの著書に記されています。
二つ目は「熟考」です。この「熟考」という言葉は、稲盛さん自身が著書の中で使われたわけではありませんが、著書に書かれている様々なエピソードを知る中で、私が大切だと感じた言葉です。
特に、強く心に残っているのが、第二電電を立ち上げることを決意された時の思いでした。
「通信事業をNTTが独占している状態では、日本では『価格競争』が起こらず、消費者は永遠に、他国に比べて高い通信料を払い続けなければならない。この状況を変えるには、新しい通信事業の会社を立ち上げるしかない。」
という思いで第二電電の立ち上げを決意されるのですが、
「この思いに『利己的な気持ち』は、ないのか?」
と毎晩毎晩、考え続けたということです。
「利他の精神」、「熟考」、ともに私自身にとって常に意識しておかないと失ってしまいがちなものであると感じています。
以前、稲盛さんの本から学んだことをもう一度肝に銘じて、学校経営にあたっていきたいと思います。
稲森和夫さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。合掌。
今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
今日一日が、あなたにとって素敵な一日になりますように。