どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。
2月11日㈯~12日㈰に熊本県の宇城アカデミーで行われた日本サッカー協会主催「47FAチューター研修会」で学んだことをお話ししています。
チューターに求められる力 それは「ファシリテーション力」!
というタイトルでお話しするシリーズの最終話です。よろしくお付き合いください。
昨日のブログの最後に、次のようにお話ししました。
「私は今回の研修の中で、この役割を果たすために、ファシリテーターに求められる要素は三つあると感じました。
① 聞き方のテクニック
② 「GRIP」を原則とした進行力
③ ポイントを見極める分析力
です。」
今日は、この三つの力についてお話しします。
① 聞き方のテクニック
ディスカッションの中でファシリテーターがすべきことは三つあります。
一つ目は、「発言を促しながら、重要なポイントを引き出す」。二つ目は、「議論を広げる」。三つ目は、「議論を収束させ合意形成をサポートする」です。
まずは、ディスカッションの参加者に発言をしてもらわないと議論は深まりません。そこで、今回の研修会のオープニング講義で紹介してもらったのが、次に示す聞き方のテクニックです。
(1)ミラーリング 「発言者と同じ言葉を繰り返す」
(2)パラフレーズ 「発言者の言いたかったことを要約して言い換える」
(3)オープンクエスチョン 「決めつけにならない質問」
例)「今の指導実践で良かったと感じたところはどこでしたか?」
(4)感情ラベル 「相手の感情に寄り添う」
例)「そうなんですね。それは、大変でしたね。」
私がファシリテーターをした際には、日本サッカー協会のスタッフである今回の研修会の講師の方から、
「南さんは『パラフレーズ』が上手ですよね。」
とお褒めの言葉をいただきました。
② 「GRIP」を原則とした進行力
これは、ディスカッションをファシリテートする際の「型」のようなものです。
G ゴール「指導実践の目的」
R リフレクション 「指導実践の振返り」
I インプット 「指導実践をやったことで得られたもの」
P プラン 「次に指導実践を行う時の改善点」
話題がこのように展開していくことが理想です。ただ、講師の方からは、
「『GRIP』にこだわり過ぎる必要はありません。」
とのアドバイスもありました。
③ ポイントを見極める分析力
最も大切なは、この「③ ポイントを見極める分析力」です。
参加者の皆さんは、「サッカーの指導者としての力を伸ばしたい」という思いを持って、「指導実践」に臨みます。
その「指導実践」のどこに奨励点(良かったこと)があり、どこに改善点(問題点)があったのかをファシリテーターがしっかりと分析した上で、ディスカッションをファシリテートする。これが、最も重要なことです。
そのためには、ファシリテーター(チューター)は、「サッカーの原理原則」を理解し、その原則に照らし合わせながら選手のプレーや指導者のコーチングを見極める「眼力」を持っていなければならないのです。
この「眼力」は、常に磨き続ける必要があります。
「学ぶことを止めた者は、教えることを止めなければならない。」(アーセン・ベンゲル)
この言葉を肝に銘じて、これからも「眼力」を磨いていきたいと思います!
今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
今日一日が、あなたにとって素敵な一日になりますように。