どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。
「願いましては、1,567.852円なり。58,643円なり。987,361円なり。・・・では。」
「答えを書いたら答案を伏せてください!」
昨日(7月22日)に行われた「第75回全九州ビジネス計算競技大会・種目別競技・読み上げ暗算の部」のひとコマです。
この大会は、第1回大会が昭和24年に行われ、それから1年も途切れることなく、毎年開催されてきた歴史と伝統のある大会であり、今年の大会にも九州全県から42校、124名の選手たちが参加して、熊本市の流通情報会館で行われました。
今日は、この大会についてお話しします。よろしくお付き合いください。
なぜ、私がこの大会に関わることになったのかというと…、
それは、千原台高校が今大会の「主管校」であり、私が「実行委員長」を務めたからです。
4月に実行委員会を立ち上げ、この大会の準備を進めてきました。
大会には「珠算競技の部」と「電卓競技の部」があり、それぞれの部で「団体総合競技」と「個人総合競技」を行います。
その他に「種目別競技」も行われ、「珠算競技の部」には、「読上暗算(よみあげあんざん)」、「応用計算」、「読上算(よみあげざん)」という3種目があり、「電卓競技の部」には、「応用計算」、「読上算(よみあげざん)」の2種目があります。
どの種目でも、すべての選手たちが、最高の集中力で競技に臨んでいて感動したのですが、特に選手たちの集中力と能力の高さに驚愕したのが、「読上暗算(よみあげあんざん)」でした。
競技名の通り、競技委員の先生が、
「願いましては、1,567.852円なり。58,643円なり。987,361円なり。・・・では。」
と読上げていく問題を算盤(そろばん)や電卓を使わずに計算していき、答えを答案に書くのです。
最初、「2桁と3桁の足し算」から始まり、徐々に桁数が増え、足し算だけでなく、途中に引き算が混じる問題も出されます。
選手たちは、競技委員の先生が読み上げる問題を目を閉じて聞きながら、多くの選手が机の上で指を動かしています。
そこに算盤があることをイメージして計算しているのだそうです。
競技委員の先生から、
「答えを書いたら答案を伏せてください!」
という指示が出され、
「では、交換採点を行います。隣の人と答案を交換してください。」
「今の問題の答えは『円マーク、1、3、コンマ、3,5,4、コンマ、7,2,1』、『13,354,721円』です。」
「正解の場合は、問題番号に〇を、不正解の場合は×を書いてください。」
「答案を返してください。」
「採点に異議のある人はいませんか?いませんね。」
「正解した人は、右手に答案用紙を二つ折りにして持ち、手を挙げてください。」
と指示が出て、競技委員が正解者の人数を調べます。
「不正解の人は、起立して、後ろの列に下がってください。」
「では、次の問題です。」
という形で、正解者の人数がどんどん減っていき、最後まで正解を出し続けた選手が優勝となります。
私など1問目の2つ目の数字くらいで、もうギブアップだったのですが、多くの選手たちが億を超える答えになる計算でも正解を出し続け、本当に「驚愕の世界」でした。
大分県の東明高校の選手が見事に優勝を果たし、競技終了直後に行われる「表彰式」で私から賞状とトロフィーを手渡しました。
閉会式で行われた「団体総合競技」、「個人総合競技」の表彰式では、思うように力を発揮できなかったのか、悔し涙を流す選手たちの姿もみられ、珠算・電卓競技にかけてきた高校生たちの青春のひとコマを目にすることとなりました。
この大会に出場したすべての選手たちに心からの拍手を送ります。
今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
今日一日が、あなたにとって素敵な一日になりますように。