YouTuber校長日記

YouTuber校長として、サッカー解説者として日々の生活の中で感じたことや本を読んで学んだことなどを書きます!

熊本市教委「中学部活を継続」! 熊本市部活動改革検討委員会にて

どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。

熊本市教委『中学部活を継続』

 指導者確保、近隣校で合同 中間報告案示す」(10月12日発行・熊本日日新聞3面)

今朝の地元紙・熊本日日新聞の3面に掲載された見出しです。

昨日(10月11日)開催され、このことについて討議された「第7回 熊本市部活動改革検討委員会」に「関係学校長」という立場で参加しまして来ましたので、今日は、この話題をお話しします。よろしくお付き合いください。

今、「参加して来ました」と言いましたが、私の立場は「熊本市部活動改革委員会」の「委員」ではありません。「関係学校長」という名目で「熊本市教育委員会事務局」の一員としての出席ですので、正確には「参加」というより「傍聴」です。

ということで、今日、お話しするのは「委員の皆さんの議論を傍聴しての感想」となりますので、ご了承ください。

新聞でも報じられているように、今回の主な内容は「中間報告(案)についての協議」でした。

「中間報告(案)」の構成は、

1,はじめに

2,現状と課題

3,改革の基本方針

4,実現に向けた具体的施策

となっています。

この「3,改革の基本方針」の冒頭に「本市の学校部活動は今後も継続させる。」と一文が書かれており、冒頭のような報道となったわけです。

このことが、新聞で報じられるくらいの大きなニュースになるという背景には、「国や県が休日の部活動を地域スポーツクラブなどに移行する改革を示している」ということがあります。

当初、国はこの方針に「3年以内に」という文言を加えていたのですが、「受け皿となる地域スポーツクラブなどが不足しているので無理がある」という地方の自治体からの反対意見を受けて「3年以内」という文言は外されたという経緯があります。

ただ、現在の中学校部活動に、「少子化による部員の減少」、「教職員のボランティア精神に頼る(ほぼ無給)指導者の現状」、「教職員の働き方改革への悪影響」などと問題が内在していることは事実です。

こういった状況を受けて、熊本市教育委員会が教育長の「諮問機関」と設置したのが、この「熊本市部活動改革検討委員会」です。

これまでの6回の会議にも出席し、委員の皆さんの協議の様子を「傍聴」してきました。

そこで、多くを占めた意見は「部活動には大きな教育的意義がある。」、「保護者としては、学校でそのまま、先生たちが指導してくださるという今の部活動の形に安心感を感じている。」、「地域スポーツクラブなどに移行した場合、保護者の経済格差によりスポーツや文化に触れることが難しくなる生徒が出てきてしまうのではないか。」、「生徒たちの二極化が進んでしまうのではないか。」といった意見でした。

そういった意見を反映して出されたのが、「本市の学校部活動は今後も継続させる。」という「基本方針(案)」というわけです。

ただ、その次には「その上で、学校部活動の持続可能な運営体制を図るため、以下の4つの基本方針のもと実現に向けた具体的な施策を示す。」と明記されており、「指導者の確保」や「指導者に支払う対価」などについての施策が提言されているのですが…。

まだ、正式公表前なので、具体的部分については、「中間報告」の公表後にまたお話ししたいと思います。

今回の検討委員会に参加して感じたことは二つあります。

一つは、長年、部活動の指導に携わり、現在、高校の校長としても「部活動の活性化を学校経営の一つの柱」としている私にとっては、この方針が出されてホッとしたということです。

二つ目は、とは言え現状のままではいけないという状況で、委員の皆さんがそれぞれの立場から熱心に意見を述べられていることに感謝の気持ちでいっぱいになったということです。昨日は、かなり時間を延長して協議が続きました。

今後も今回のような「真剣な議論」が続き、熊本市の中学校の部活動がより良い方向に変わっていけるように自分にもできることをしていきたいと思います。

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

今日一日が、あなたにとって素敵な一日になりますように。