どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。
今日のタイトルは、
リスペクト! 「ソーシャルビジネス」に生きる人生(中編)
昨日のブログの続きです。
(前編)では、「ソーシャルビジネスとは何か?」、講演会の講師を務められた原口さんの「これまでの歩み」の途中までをお話ししました。
原口さんは、熊本県の玉名高校→早稲田大学政治経済学部を卒業後、「世界の貧困をなくしたい!」、「そのために、国連職員になりたい!」ということで、イギリスの大学で修士課程を修了し、JICA本部に勤務されたところまでお話ししました。
今日は、その後の原口さんの「歩み」をお話しします。よろしくお付き合いください。
そもそも原口さんが、イギリスの大学院での修士課程取得→JICA勤務という進路を取られたのは、それが、「国連に就職するという目的への最短距離だったから」ということだったのですが…。
JICA勤務時代に「働きすぎ」の状態だった原口さんは、心身の体調を崩し、熊本県玉名市の実家に戻ることになります。
「それから、しばらくは実家に『ひきこもる』生活をしていました。」
ということでした。
そのような生活を続ける中で、原口さんのエネルギーは再び充填され、ついに「社会起業家」として、「ソーシャルビジネス」の世界に飛び込むことになります。
そして、最初に向かった国はバングラディシュでした。
講演会の中で、
「みなさん、バングラディシュという国をご存知ですか?
何でもいいので、知っていることを教えてください。」
と問われて、私が答えられたのは…、
「インドの近くの国。」
「インドとの関係はあんまりよろしくない。」
「イスラム教徒が多い国。」
というものでした。
「そうなんです。バングラディシュはイスラム教徒が多い国です。このことは、後に私のビジネスと関わってきます。」
その他の情報としては、「面積は日本の約4割」、「人口は1億6千万人を超えていて、日本より多い」、「首都のダッカの人口密度は世界一」、「貧困に苦しみ働きたくても働く場所がない人たちがたくさんいる」ということでした。
そこで、原口さんは、
「バングラディシュの人たちが働ける場所をつくる!」
という目的で事業を立ち上げます。
始めたのは、「牛革製品の自社ブランドをたちあげ、製造から販売まで自社で行う」という事業でした。
「なぜ牛革製品か?」
それは、「イスラム教徒には、牛の肉を食べる儀式があり、その際に大量に消費された牛の革は廃棄されていた」という状況だったので、その牛革を利用できると考えたからです。
作る製品は、カバンなどの牛革小物としました。その理由は、
「制作過程を細かく分業できるから」
です。
そのそもの事業の目的が、「働く場所をつくること」なので、「分業を細かくすることでより多くの人に働いてもらえるようになった。」ということでした。
最初は、数人で始めた工場も、今や800人を雇用する大工場となり、自社ブランド「ビジネスレザーファクトリー」は、全国に多くの店舗を構えています。
「何より嬉しかったのは、社員のお宅に招かれた時に、親族の方が皆さん集まっておられて、ここにいる全員があなたの会社の工場で働いてもらったお給料で暮らしています。」
と感謝されたことだと語られました。
ビジネスを展開することにより、多く人たちに「自分で働いて生きていく」という幸せをもたらす「ソーシャルビジネス」の素晴らしさに感動しました!
ただ、原口さんの「ソーシャルビジネスに生きる人生」は、まだ続きがあります。
そのことについては、次の(後編)でお話ししますね。乞うご期待!
今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
今日一日が、あなたにとって素敵な一日になりますように。