どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。
今日のタイトルは、
「16歳からのライフシフト」 リンダ・グラットン/アンドリュー・スコット著(東洋経済新聞社)を読みました!(後編)
昨日のブログの続きです。
昨日は、本書の著者の紹介と本書の「軸」となる二つの考え、
「2007年に産まれた人たちの平均寿命は107歳になると言われており、『人生100年時代』が迫ってきている。」
「これまで通用してきた『教育→仕事→老後』という『3ステージ制』の人生は通用しなくなり、『教育→仕事→教育→仕事』と繰り返しながら生きていく『マルチステージ制』が必要になる。」
をご紹介しました。
この「軸」になる考えについては、本書のオリジナルである『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)』(東洋経済新聞社、2016年)で述べられていることでした。
今日は、本書で新しく示された「いま出現しつつある三つの新しいステージ」についてお話しします。よろしくお付き合いください。
その「三つのステージ」とは、「エクスプローラー」、「インディペンデント・プロデューサー」、「ポートフォリオ・ワーカー」の三つです。順に説明しますね。
まずは、「エクスプローラー」です。
「エクスプローラー」を日本語に訳すと「探検者」という意味になります。
このステージについて著者は次のように述べています。
「エクスプローラー(探検者)のステージと聞いて思い浮かぶのは、興奮、好奇心、冒険、探査、不安といった要素だ。一か所に腰を落ち着けるのではなく、身軽に、そして、敏捷に動き続ける。身軽でいるために、お金や物の所有は必要最小限に抑える。
~中略~
たとえば、一部の国では高校卒業後、大学入学を1年間遅らせて長期の旅行やボランティア活動をすることが人生のステージとして定着している。これもエクスプローラー的な行動と言えるだろう。
なお、ここでのエクスプローラーとは、この種の行動をもっと極端に推し進める人のことを指している。~中略~
このステージは、自分を日常の生活から切り離すことから始まる。」(本書p151より引用)
確かに魅力的なステージですが、今の私には少し難しい選択だと感じました。
次に「インディペンデント・プロデューサー」です。
これについては、次のように説明されています。
「インディペンデント・プロデューサーは、ひとことで言えば、企業を立ち上げる起業家ではなく、自分の職を産み出す人だ。
起業家は過去の時代にもいた。しかし、本書では『起業家』ではなく、あえて『インディペンデント・プロデューサー』、すなわち『独立生産者』という言葉を使う。これは、ビジネスの規模と野心のスケールが、起業家よりずっと小さいことを正しく表現するためだ。~中略~
このステージを生きる人は、成功よりも、ビジネスの活動自体を目的にしている。事業の売却ではなく、事業を始めることが目的なのだ。~中略~
活動の中身は何でもいい。製品をつくることでも、サービスを提供することでもいい。アイデアを形にすることでもいい。~後略~」(本書p157,158より引用)
今年、(一社)ワンサウザンを立ち上げた私の今は、このステージになるかもしれません。
最後は、「ポートフォリオ・ワーカー」です。
これについては、次のように述べています。
「人生には、一つのことに一つのことに集中できる喜びや楽しみがある一方で、さまざまな活動に同時並行で取り組みたい時期もある。そのように、異なる種類の活動を同時に行うのが、ポートフォリオ・ワーカーのステージだ。~中略~
理屈の上ではポートフォリオ・ワーカーのステージも年齢を問わないが、とりわけこのステージに魅力を感じるのは、すでに人生の土台を築いた人たちだろう。」(本書p165より引用)
校長、サッカー解説者、LGBT教育アドバイザー、法人代表とさまざまな活動をしている今の私は、このステージなのかもしれません。
「人生100年時代」と考えると、私の人生もまだ40年あります。これらのステージをしっかりと生きていきたいと思います。
なお、特別授業のあとのインタビューがYouTubeで公開されたので、こちらも観てもらえると嬉しいです。
今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
今日一日が、あなたにとって素敵な一日になりますように。