YouTuber校長日記

YouTuber校長として、サッカー解説者として日々の生活の中で感じたことや本を読んで学んだことなどを書きます!

若さって素晴らしい! 教育実習に思うこと

どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。

さて、今日のテーマは「若さの素晴らしさ」です。

千原台高校に今、4名の教育実習生が来ています。それぞれの大学で実習期間が違い、3名は3週間、1名は4週間ですので、4名中3名の教育実習が昨日で終わりました。

4名の担当教科は、いずれも保健体育科。高校時代には、男子ハンドボール部、女子駅伝部、野球部に所属し全国レベルで活躍した生徒であり、現在もそれぞれの大学で選手として活躍しています。

ちなみに、本校の男子ハンドボール部は、過去に日本一にもなっている強豪チーム。女子駅伝は、現在、熊本県大会3連覇中で3年連続で都大路を走っています。野球部からは、一昨年、プロ野球選手を輩出しました。ソフトバンクホークスの荒木翔太選手です。

このような場所で活躍してきたスポーツマン、スポーツウーマンである実習生たちは、いずれも好青年です。

今の時点では、全員が「教師になりたい!」と強く思っているわけではありません。ハンドボールの実業団選手、スポーツトレーナー、消防士、公務員など現在の目標は、それぞれなのだそうです。しかし、「それらの職業を経て、教師になる」という選択肢を持ちたくて、教員免許の取得を目指しています。

このような形の実習生が多くなっているのは、この10年ほどの傾向です。教育現場にいる私としては、残念に思いますが、これから長い人生を生きていく彼らのライフプランとしては、アリだと思います。

そのような彼らのうちの3名が昨日実習を終えました。教育実習では、「研究授業」というものを行うことがマストになっています。これが、実習生にとっては一番の「難関」です。研究授業をするためには、「指導案」を作成しないといけません。さらに「研究授業」には、多くの先生方が参観に来られます。もちろん、私も観に行きます。これは、相当のプレッシャーです。多くの実習生が睡眠時間を削られて、疲労困憊しながら、これを乗り越えていきます。しかも、保健体育以外の実習生だと自分の担当教科の「研究授業」を1時間行うのが普通ですが、保健体育の実習生は「体育実技」と「保健分野」の2時間の研究授業をしなくてはいけません。

そのような中で、3名の実習生が無事に2回の研究授業という難関を乗り越えて、昨日、教育実習を終えました。最後に3人そろって校長室に挨拶に来てくれましたので、

「この3週間、どうでしたか?」

と感想を聞いてみました。

「研究授業はきつかったです。でも、無事に終えることが出来て、先生方からも色々なアドバイスをいただいて、今は、達成感があります。」

「今すぐには、なれないかもしれないけど、いつか教師になってみたいという気持ちがわいてきました。」

「この学校の生徒として3年間を過ごさせてもらったのですが、今回、先生という立場を経験させていただいて、自分がいかに恵まれていたか、先生たちがどんな思いで自分たちに接してくれていたのか、その幸せさをあらためて実感しました。」

さすがは、本校の卒業生たち。どの感想も秀逸です!

今、彼らの脳には報酬ホルモンであるドーパミンがたくさん分泌されているはずです。ドーパミンは、何かをやり切ったという達成感を感じた時に分泌されます。そして、そのハードルが高いものであるほど、多くのドーパミンが分泌されて大きな喜びを感じます。そして、また、その喜びを感じたくて次の難題にチャレンジしたくなります。これを繰り返すことを「強化学習」と言います。一流のスポーツ選手が、一般の方々からみると想像できないほどのハードなトレーニングに自ら取り組み続けるのは、この「強化学習」を繰り返いしているのです。

今回、本校で教育実習を経験した若者たちは、それぞれのスポーツとは違う分野での「強化学習」を体験しました。これは、必ずや彼らのこれからの人生の糧となるはずです。

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。最高の土曜日をお過ごしください。